「月下氷人」とは?意味や類語!例文や表現の使い方
「月下氷人」という言葉はあまり馴染みがないという人もいるでしょう。
意味や語源などを詳しく紹介しますので参考にして下さい。
目次
- 「月下氷人」とは?
- 「月下氷人」の語源や由来
- 「月下氷人」の表現の使い方
- 「月下氷人」を使った例文と意味を解釈
- 「月下氷人」の類語や類義語・言い換え
「月下氷人」とは?
「月下氷人」の概要について紹介します。
- 「月下氷人」の読み方
- 「月下氷人」の意味
- 「媒酌人」「介添え人」の意味も
「月下氷人」の読み方
「月下氷人」は「げっかひょうじん」と読みます。
漢字はシンプルなのですが読み方が難しいので覚えておきましょう。
「月下氷人」の意味
「月下氷人」の意味は「仲人(なこうど)」のことです。
仲人とは、結婚をする時に新郎・新婦の両家を仲介する役割の人のことです。
昔仲人は婚儀にはなくてはならない存在で、縁談を紹介したり、結納を進めたり、挙式当日には新郎新婦に付き添っていたものです。
結婚後も夫婦の後見人として付き合っていく存在でしたが、最近では恋愛結婚が増えて形式ばった仲人を立てることは少なくなりました。
「媒酌人」「介添え人」の意味も
「仲人」の様にまとめて新郎・新婦の面倒を見るのではなく、「媒酌人」や「介添え人」といった、挙式に限定して夫婦を世話する役割もあります。
最近では「媒酌人」「介添え人」のことを「月下氷人」と言う様になっているのです。
「月下氷人」の語源や由来
「月下氷人」は、「月下老人」と「氷上人」とい2つの言葉が合わさった言葉です。
それぞれの由来を紹介します。
- 「月下老人」【げっかろうじん】
- 「氷上人」【ひかみじん】
「月下老人」【げっかろうじん】
「月下老人」は中国の「続幽怪録(ぞくゆうかいろく)」という書物に登場する人物のことです。
昔、唐の国に「韋固(いこ)」という人がいました。
まだ若かった頃に韋固が旅に出かけた時に、月光の下で袋の寄りかかり、本を読んでいる老人に出会いました。
その袋には赤い縄が付いていたので、韋固が「それは何に使う縄なのか」と老人に訊ねたところ「これは夫婦をつなぐ縄で、どんな男女でもこの縄で足を結べば夫婦の縁が結ばれる」と言ったのです。
韋固はその後老人から予言された女性と結婚して、このことから男女の縁結びをする人のことを「月下老人」と言う様になりました。
「氷上人」【ひかみじん】
「氷上人」は中国の「晋書索?伝(しんじょさくたんでん)」という書物から来ています。
中国の晋時代に、策耽(さくたん)という有名な占い師がいました。
ある日、策耽の元に令狐策(れいこさく)という人がやってきて「自分が氷の上に立って氷の下の人と話をする夢を見た」という話をしました。
策耽は、氷の上は「陽=男性」、氷の下は「陰=女性」を表すことから、その夢は令狐策が仲人を頼まれる前兆であると占いました。
果たして翌日、令狐策が太守から息子の仲人を頼まれて、そこから「氷上人」た仲人を意味する様になったのです。
「月下氷人」の表現の使い方
「月下氷人」は「仲人」のことで、日常会話に滅多に出てくることはありません。
汎用性も狭く、使う時には「月下氷人を頼まれた」「月下氷人をお願いした」など、限定的になります。
若い人に言っても理解して貰えないことが多いので、その場合は「仲人」と表現した方が良いでしょう。
「月下氷人」を使った例文と意味を解釈
「月下氷」人を使った例文と解釈を紹介します。
- 「月下氷人」を使った例文1
- 「月下氷人」を使った例文2
「月下氷人」を使った例文1
「会社の上司夫婦に月下氷人をお願いしたら二つ返事で引き受けてくれた」
結婚式の媒酌人の役割を会社の上司にお願いしたところ、快く引き受けてくれたことを表します。
「月下氷人」を使った例文2
「月下氷人を立てないでシンプルに挙式を済ませた」
最近ではレストランウェディングやチャペルウェディングなどが流行っていて、仲人や媒酌人がなくシンプルな結婚式だったことを表しています。
「月下氷人」の類語や類義語・言い換え
「月下氷人」の類語について紹介します。
- 「橋渡し役」【はしわたしやく】
- 「キューピッド」【きゅーぴっど】
「橋渡し役」【はしわたしやく】
「両者の関係を取り持つ役割をする人」という意味です。
「キューピッド」【きゅーぴっど】
「男女の恋愛を後押ししてくれる人」という意味です。
「キューピッド」はギリシャの恋愛の神の名前です。
「月下氷人」は「仲人・媒酌人・介添え人」のことを言います。
昔ながらの仲人を頼まれた人に対して使ってみましょう。