「触手を伸ばす」とは?意味や類語!例文や表現の使い方
世の中には色々な言葉や慣用句がありますが、「触手を伸ばす」という言葉を1度や2度は耳にしたことがあることでしょう。
しかし、言葉の意味を深く考えずに何気なく使っている人は、詳しい意味を正確に理解できないままに終わっているかもしれません。
そこで今回は、この「触手を伸ばす」について、考察してみることにします。
目次
- 「触手を伸ばす」とは?
- 「触手を伸ばす」の語源や由来
- 「触手を伸ばす」の表現の使い方
- 「触手を伸ばす」を使った例文と意味を解釈
- 「触手を伸ばす」の類語や類義語・言い換え
「触手を伸ばす」とは?
「触手を伸ばす」とは「欲しいものを得ようとして働きかける」、あるいは「自分のものにしようとして近づく」というような意味がある言葉です。
- 「触手を伸ばす」の読み方
「触手を伸ばす」の読み方
「触手を伸ばす」は「しよくしゅをのばす」という読み方をします。
「触手を伸ばす」の語源や由来
「触手を伸ばす」の語源は、やはり「触手」について考える必要があります。
「触手」とは、色々な無脊椎動物の口の付近にある細長く活発に運動する突起状のもので先端に感覚細胞が集中しており、様々な刺激を感受することで、食物を捕らえる機能を持っています。
そして、獲物を捕らえる時にこの「触手を伸ばす」ことになるのですが、これが転じて、「欲しいものを得ようと働きかける」という意味になっていきました。
「触手を伸ばす」の表現の使い方
「触手を伸ばす」は「欲しいものを獲る」という意味がありますが、「下心を持って行動する」ような時に使われることが多く、悪い印象が色濃く出ています。
「触手を伸ばす」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「触手を伸ばす」を使った例文をいくつか挙げるので、これらの文章を見ながら、具体的な活用シーンを連想させてみてください。
- 「触手を伸ばす」を使った例文1
- 「触手を伸ばす」を使った例文2
「触手を伸ばす」を使った例文1
「A社は本業では経営が厳しいために、消費者金融にまで触手を伸ばすようになった」
厳しいビジネス業界では生き残りをかけて、多角経営に取り組む所が少なくありません。
それ自体は合法的で当然の活動と言えますが、中には本業とは全く関係のない分野まで進出することがあります。
しかし、その事業が怪しいことであれば、「触手を伸ばす」という言い回しが妥当なのかもしれません。
「触手を伸ばす」を使った例文2
「事業拡大で経営を建て直すべく、海外まで触手を伸ばしている」
この例文もビジネスで企業が新たな世界に出て行こうとすることですが、海外展開という戦略で、経営の建て直しを図ろうとしています。
あまり悪い印象を覚える内容ではありませんが、ここでも「触手を伸ばす」が使われています。
「触手を伸ばす」の類語や類義語・言い換え
「触手を伸ばす」を他の言葉で言い換えるとすると、次に挙げる言葉があります。
- 「魔の手を伸ばす」
- 「我が物にしようとする」
「魔の手を伸ばす」
「魔の手を伸ばす」が「触手を伸ばす」に近い意味を持つ言葉です。
「野心をもって邪悪な仕掛けをすること」というある意味、よこしま的なニュアンスさえ感じる言葉で、「黒い手を伸ばす」や
「働きかけをする」という意味になります。
「我が物にしようとする」
「我が物にしようとする」という言葉も「触手を伸ばす」に似ており「自分のものにしようと働きかけること」、「乗り出す」という意味で使われています。
「触手を伸ばす」という表現はあまり良くないイメージが先行しがちな言葉です。
まさにそれほどまでに悪い印象が拭いきれない言葉でもあります。
しかし、ビジネスシーンにおいて、新しいことを始めようと思うなら、「触手を伸ばす」ことは、決して変でもなく怪しいことをしているわけでもありません。
ただ新規に手掛ける事業ならば、現代のビジネス環境が要求しているコンプライアンスだけは、しっかりと公平性を保ちながら守ることが必要です。
それがまさに時代が求める正しい姿なのですから。