「軌を一にする」とは？意味や類語！例文や表現の使い方

「軌を一にする(きをいつにする)」とは?

「軌を一にする(きをいつにする)」という慣用句の表現は、「車の通った跡(軌道)が同じであるように、立場・方向性・やり方を同じくすること」を意味しています。

「軌を一にする」というのは、「立場・考え方・方法・目的(向かう先)などが同じである」という意味を持つ慣用句なのです。

また「軌を一にする」という表現には、「国家・社会制度が中央集権的に統一されている」という比喩的な意味もあります。

「軌を一にする」の語源や由来

「軌を一にする」の語源・由来は、「軌(き)」の語源的な意味が「車輪の跡・轍(わだち)・車の輪と輪の間隔」にあります。

「軌」と「轍(てつ)」は「車輪の跡」を意味する類義語ですが、「同じ轍を踏む(同じような過ちをする)」といった慣用句もあります。

「軌を一にする」は中国古典の「北史」に由来するともされていて、「車輪の跡(轍)を同じにする」の原義から「国家・天下・社会制度を統一すること」を意味していました。

その意味が転じて、「車輪の跡が同じであるように、方向性・立場・考え方・やり方などを同じくすること」を意味するようになったのです。

「軌を一にする」の表現の使い方

「軌を一にする」の表現の使い方は、「他者と立場・方向性・やり方が同じである場合」や「国家が統一された状況」を意味して使うという使い方になります。

例えば、「私と彼は社内改革の価値観で軌を一にしました」といった文章で、この言葉を正しく使用することができるのです。

「軌を一にする」を使った例文と意味を解釈

「軌を一にする」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。

• 「軌を一にする」を使った例文1
• 「軌を一にする」を使った例文2

「軌を一にする」を使った例文1

「あの有力議員と軌を一にすることができれば、この重要法案を可決させられる可能性が高まります」

この「軌を一にする」を使った例文は、「あの有力議員と方向性や考え方を同じくすることができれば、この重要法案を可決させられる可能性が高まる」ということを意味しています。

「軌を一にする」を使った例文2

「秦の始皇帝は法律や度量衡を中国全土で共通のものにして、初めて軌を一にしました」

この「軌を一にする」を使った例文は、「秦の始皇帝は法律や度量衡(どりょうこう)を中国全土で共通のものにして、初めて中国大陸を秦という国家で統一した」ということを意味しています。

「軌を一にする」の類語や類義語・言い換え

「軌を一にする」の類語・類義語・言い換えについて、分かりやすく解説していきます。

• 「方向性(目的)が同じである」
• 「天下(国家)を統一する」

「方向性(目的)が同じである」

「軌を一にする」の類語・言い換えとして、「方向性(目的)が同じである」があります。

「軌を一にする」の表現は、「車の通った跡が同じであるように、方向性や目的を同じくする」といったことを意味しています。

その意味があることから、「軌を一にする」は「方向性(目的)が同じである」という表現に言い換えることができるのです。

「天下(国家)を統一する」

「軌を一にする」の類義語・言い換えとして、「天下(国家)を統一する」があります。

「軌を一にする」という表現は、「複数の車の車輪の跡が一つになるように、天下や国家を統一すること」という原義的な意味があります。

その意味合いから、「軌を一にする」と近しい意味を持つ類義語(シソーラス)として、「天下(国家)を統一する」という表現を指摘できるのです。