「闇営業」とは?意味!概要や表現の使い方
一時期ニュースで世間を騒がせた、この「闇営業」とは一体どんな意味のある言葉なのでしょうか。
目次
- 「闇営業」とは?
- 「闇営業」について詳しく解釈
- 問題になった「闇営業」とは?
- 飲食店における「闇営業」とは?
- 闇営業の関連語
「闇営業」とは?
どこかの事務所(会社)に所属している芸能人やタレントは、その事務所が受注した案件をこなすのが仕事です。
テレビに出演する際も、その仕事は事務所として受注したもので、仕事をとってくるのは事務所の営業職の人間です。
そのような事務所に所属していながら、個人的な営業行為で案件を受注し、仕事として行ってしまうのが「闇営業」です。
つまり、この闇営業については事務所側は何も知らないということになります(薄々そのようなことをしている知れないと分かっている場合もありますが、具体的には分からないという意味です)。
「闇営業」について詳しく解釈
闇営業は、事務所側に知れてしまうと、注意があるだけならまだしも、場合によっては違約金が発生してしまったり、契約の解除に至ることさえあります。
それなのに、どうしてそんなリスキーなことを行うのかと言えば、いわゆる中間搾取がほぼ無いからです。
事務所が受注してきた案件を仕事としてこなすと、本人の手元にはその受注金額全てではなく、事務所側の取り分が引かれた金額しか入りません。
具体的な搾取率は契約にもよりますが、それが半分だとすると、50万円の仕事をこなしても、本人の手元に入るのは50万円です。
闇営業では、この搾取がゼロに近い為(同様のことをしている芸能人などからの紹介の場合には、そちらに多少渡すことがあるようです)、ダイレクトに収入になる点が闇営業の最大のメリットだと言えるでしょう。
問題になった「闇営業」とは?
一時期世間を騒がせた闇営業は、芸人仲間による紹介からでした。
芸人同士は他の種類のタレントなどより個人的な繋がりが深いことから、どんどんとその輪が広がってしまい、10人を超える人間が行っていたと報道されました。
事務所からすると、背信とも言える行為で、何の利益にもならないだけでなく、相手が反社会勢力だったことも分かり、関わった芸人は事務所からの解雇や当面の活動中止といった処分が下されました。
飲食店における「闇営業」とは?
同じ「闇営業」という言葉ながら、こちらはきちんとした許可をとらずに営業していることに対して使っています。
または、その許可の範囲を超えた営業のことです。
例として、風営法の許可をとらずに接客している(同じテーブルに着いての接客には、風営法による許可が必要です)ケースや、同法により決められている営業時間が守られていないような場合です。
このようなことを行っている店は、主に同業者からの通報によって発覚することがほとんどです。
闇営業の関連語
闇営業の関連語と、その意味を紹介していきます。
所属組織を通さない営業(仕事)は、何も芸能人やタレントだけの問題ではありません。
- 「直営業」【ちょくえいぎょう】
- 「直引き」【ちょくひき】
「直営業」【ちょくえいぎょう】
直営業とは、ここで紹介している闇営業を言い換えたものです。
何も芸能人やタレントなどだけでなく、どこかの会社にエンジニアとして勤務している人が、その会社としての仕事以外に、個人的に仕事を請けるといったことにも使われる言葉です(ほとんどの会社で問題行為になります)。
「直引き」【ちょくひき】
この「直引き」は、特定の風俗店に所属している女性が、その店を通さずにお客さんとやり取りすることに対して使われる専門用語です。
「直(店を通さない)による値引き」が語源と言われています。
風俗でも芸能人などと同じで、お客さんが支払った料金から店側が搾取する分があり、その残りが本人の手取りです。
この「直引き」であれば、その搾取分がない為、料金を安くする(その女性が決めます)ことができますが、店側に知れてしまい、トラブルになる可能性もある為、そのような誘いは決して受けるべきではありません。
どこかの組織や店に所属している以上、個人的な仕事は請けるべきではありません。
搾取がないというメリットこそありますが、その組織などへの背信に当たる恥ずべき行為だと考えないといけません。