「斟酌」とは?意味や使い方!例文や解釈
「斟酌」という言葉はどのような意味があり、使い方をするのかご存知でしょうか。
ここでは言葉の意味、使い方、例文などを詳しく解説しています。
では一緒に「斟酌」という言葉の理解を深めていきましょう。
目次
- 「斟酌」とは?
- 「斟酌」の表現の使い方
- 「斟酌」の類語や類似表現や似た言葉
- 「斟酌」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「斟酌」の反対語
- 「斟酌」の英語と解釈
「斟酌」とは?
「斟酌」とは相手の事情、心情などをくみとることを言います。
また、それ以外にも、手加減をする、条件などを考えて適当に取捨選択をする、遠慮をするといった意味もあります。
- 「斟酌」の語源や由来
- 「斟酌」の読み方
「斟酌」の語源や由来
「斟酌」の「斟」の字も「酌」の字も、汲むという意味があります。
汲むとは水やお酒など注ぎ入れる、うつし入れるという意味で使いますが、事情、気持ちといったものを好意的にとってあげる、解釈してあげるといった意味もあります。
「少しは彼の気持ちを汲んであげたらどうなの」「複雑な事情がありそうだと、相手の気持ちを汲むことにした」といった風に使います。
「斟酌」という字はこのような意味がそれぞれにある漢字の組み合わせだと覚えておきましょう。
「斟酌」の読み方
「斟酌」と書いて「しんしゃく」と読みます。
少々難しい漢字ですが覚えてください。
「斟酌」の表現の使い方
「斟酌」という言葉は難しく聞き慣れないかもしれませんが、どのような場面で使われているのか説明をしていきましょう。
どちらかと言えば若い人の会話で出てくることは少ないでしょう。
しかし仕事関係の会話であったり、文章表現などでは「斟酌」は使われています。
例えば「相手の立場を斟酌して、改めて決定いたします」「評価を決めるのに、特別な斟酌はしない」「採点に斟酌を加えることもある」といった風に使います。
「斟酌」の類語や類似表現や似た言葉
言葉の意味が理解できましたところで、「斟酌」の類語、似た言葉、言い換える言葉などもいくつか紹介します。
こちらの言葉も併せて覚えておくといいでしょう。
- 「考慮」【こうりょ】
- 「配慮」【はいりょ】
- 「思いやり」【おもいやり】
「考慮」【こうりょ】
「考慮」とは判断や、行動をする前に、色々な要素を考え合わせることを言います。
思いめぐらすこととも言います。
「相手の立場を考慮して決める」「事情があるなら言ってください、一応、考慮に入れますので」といった風に使います。
ただし「考慮」してもらえるからと言って必ずしもその通りに実現してもらえるわけではありません。
「考慮」した上で断られることもありえます。
「配慮」【はいりょ】
「配慮」とは心を配ること、他人、他の事の為に気を使うことを言います。
「相手の立場に配慮してあげてください」「あなたはいつも、配慮が足りないからこういうことになるのよ」「配慮して欲しいなんて、自分からは言えない」といった風に使います。
「思いやり」【おもいやり】
「斟酌」という言葉は、相手の事情、気持ちなどをくみとることを言います。
それは簡単な言葉で言い換えるならば「思いやり」という言葉が当てはまります。
「斟酌」=「思いやり」と思ってもいいでしょう。
例えば「相手の立場に斟酌する」は「相手の立場に思いやりを示す」ということと同じ意味となります。
言い換える言葉としてぜひ覚えておいてください。
「斟酌」を使った例文や短文など(意味を解釈)
それでは「斟酌」を使った例文をいくつか紹介しましょう。
意味の解釈もつけていますので、使い方の参考にしてみてください。
- 「斟酌」を使った例文1
- 「斟酌」を使った例文2
「斟酌」を使った例文1
「今回だけは、斟酌を加えていますが次回からはありません」
この例文に使われている「斟酌」の意味合いは手加減や手ごころを加えるということになります。
今回だけは手加減をしてあげますが、次からは手加減はしませんということを伝えているのです。
簡単に言えば「今回は甘くしている」「今回だけだ」という内容です。
「斟酌」を使った例文2
「相手の立場に斟酌して、ルールを変えるのは混乱を招くことになる」
組織にはルールというものが存在します。
そのルールを人によって事情があるからと「斟酌」していけば、何の為のルールかわからなくなることもあります。
譲れることと、厳しくしなくてはならないことと、区別することは大事でしょう。
「斟酌」し過ぎれば、他の人からすれば単なる「えこひいき」ということにもなります。
「斟酌」の反対語
「斟酌」の反対語とはどのような言葉になるのでしょうか。
明確な反対語がない場合は意味合いから当てはまる言葉を探してみましょう。
- 「斟酌しない」
- 「特別扱いなし」
「斟酌しない」
「斟酌」という言葉が相手の事情、気持ちをくみとるという意味ですからその反対は「斟酌しない」という言い方で表すことができます。
「斟酌」の否定形ということで反対語と解釈できるでしょう。
「特別扱いなし」
「斟酌」とは相手の事情、気持ちをくみとることですから、それは人によって特例を認める、つまり特別扱いということになります。
反対語としては「特別扱いなし」「特別扱いはしない」といった言葉が当てはまるでしょう。
「斟酌」の英語と解釈
「斟酌」という言葉は英語ではどのように言い表すのでしょうか。
英語では“make allowance for. . . , allow for. . .”(特別の事情を考慮して対処します)といった言い方をします。
例文は“make allowances for his youth.”(彼が若いということを斟酌する)となります。
いかがでしたでしょうか。
「斟酌」という言葉の意味、使い方、例文などまとめてお伝えしました。
「斟酌」の「斟」の字も「酌」の字も汲むという意味合いがあります。
「斟酌」とは人の事情、心情をくみとるという意味ですから、簡単に言い換えるならば「思いやり」ということになります。
併せて覚えておきますと忘れにくいでしょう。
また「斟酌」に大変似た言葉に「忖度」(そんたく)がありますが、こちらは「他人の気持ちを推しはかる」ことで「推察」という意味ですから、間違えないようにしてください。
それでは言葉の意味を正しく理解して使いこなしていきましょう。