「本懐」とは?意味や使い方!例文や解釈
少し真面目な文章の中で「本懐」という言葉をみかけることがあります。
どの様な意味なのか、語源や使い方も併せて紹介します。
目次
- 「本懐」とは?
- 「本懐」の表現の使い方
- 「本懐」の類語や類似表現や似た言葉
- 「本懐」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「本懐」の反対語
- 「本懐」の英語と解釈
「本懐」とは?
「本懐」の概要について紹介します。
- 「本懐」の読み方
- 「本懐」の意味
- 「本懐」の語源や由来
「本懐」の読み方
「本懐」は「ほんかい」と読みます。
読み方は難しくないのですが、漢字で書く時に「懐」を「壊」と間違わない様にしましょう。
「本懐」の意味
「本懐」の意味は「その人が元から抱いている願いや希望のこと」です。
人は心の中で「ああしたい」「こうなりたい」という気持ちを抱いているものですが、大人になるにつれてそれを中々口に出せなくなります。
長い間ずっと思い続けている自分本来の希望のことを「本懐」と言うのです。
「本懐」は単なる希望ではなく、自分がそうしたいと切に思っているもので、チャンスがあればすぐにでも利用できる様に準備をしているのが基本です。
ただ「たなぼた」を待っているのではなく、その為に陰で少しずつ努力をしていることを表します。
「本懐」の語源や由来
「本懐」の語源は仏教の「出世本懐」から来ています。
「出世本懐」は「しゅっせほんがい」と読み、お釈迦様がこの世界に現れた真の目的のことを言います。
一般的にはお釈迦様は「全世界の人々を救済して極楽浄土に導く為に生まれた」という解釈ですが、「出世本懐」が説かれた経典では、宗派により内容が変わってくるのです。
つまり、どの「出世本懐」の経典を元にするかにより、真の目的の解釈に違いがあるということです。
いずれにしても「本懐」という言葉はこちらが語源になります。
「本懐」の表現の使い方
「本懐」の使い方について紹介します。
- 「本懐を遂げる」【ほんかいをとげる】
- 「男子の本懐」【だんしのほんかい】
- 「クズの本懐」【くずのほんかい】
- 「ブスの本懐」【ぶすのほんかい】
「本懐を遂げる」【ほんかいをとげる】
「本懐を遂げる」は「本懐」の使い方として最も多い表現です。
意味は「目的を達成すること」で、昔から抱いていた願いを叶えた時に使われます。
例えば小さい頃からなりたかったプロのスポーツ選手になったり、世界一周旅行を果たすなど、大きな夢を実現できた時に使われます。
或いは時代劇でよくある親の命を奪った相手をみつけて仇討ちをした時にも「本懐を遂げる」という言葉が使われます。
「男子の本懐」【だんしのほんかい】
「男子の本懐」もよく使われる表現です。
基本的に「本懐」は、主に男性が使う言葉とされています。
その理由は、昔から男性は「国の為に勇敢に戦う」という役割があり、立派に国を守ることこそ「男子の本懐」と言われていたからです。
現在でも「男のプライド」を大切にする人も多く、その意味でも「本懐」という言葉は男性の方が使う場面が多くあるのです。
「クズの本懐」【くずのほんかい】
ネット上で「クズの本懐」という言葉を見かけます。
こちらは「横槍メンゴ氏」による人気漫画のタイトルです。
2012年からマンガ誌に掲載されていましたが、2017年にはテレビアニメ化されました。
「ブスの本懐」【ぶすのほんかい】
「カレー沢薫氏」による著書で、雑誌に連載されていたものが書籍化されました。
様々な「ブス」の解釈により女性層から共感を得ている人気本です。
「本懐」の類語や類似表現や似た言葉
「本懐」の類語を紹介します。
- 「本望」【ほんもう】
- 「本意」【ほんい】
- 「願望」【がんぼう】
「本望」【ほんもう】
意味は「その人が本来持っていた望み」のことです。
「本望」が使われるのは「長い間抱いていた望みが叶って満足している時」です。
やりたいことを成し遂げた時、或いはこれから成し遂げようとする時に、「これで本望だ」と言います。
「本意」【ほんい】
意味は「元々持っているその人の意思」「その人の本当の気持ち」です。
「最初から持っている意思=本来持っている望み」と似ている為に、「本懐」の言い換えとして使われています。
「願望」【がんぼう】
意味は「そうしたいと思い、強く心に思うこと」です。
「願望」の場合は一時的なものであったり、1つではなく幾つも持つことがあります。
達成するのも意外にたやすいものごとが多く、「本懐」よりも軽い意味で使われます。
「本懐」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「本懐」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「本懐」を使った例文1
- 「本懐」を使った例文2
「本懐」を使った例文1
「幼い頃は貧乏だったが、とうとう社長に上りつめることで本懐を遂げた」
この人は幼いころ非常に貧乏で辛く惨めな思いをしたのでしょう。
その思いをバネにして「いつか会社の社長になってやる」と思いながら努力をしてきました。
その目標が叶ってとうとう社長の座を手に入れて、家族共々なに不自由なく暮らせる様になり、一生の夢が叶ったと思っているのです。
「本懐」を使った例文2
「昔は戦争で命を落とすのが本懐だと言われていたが、現在では違う」
昔から男性は「日本男児たる者」と言われ、お国の為に命を捧げるのが美徳とされていました。
しかし日本が戦争に負けてからその様な思想はなくなり、命を守る作戦が優先される様になっています。
みだりに戦争を始めるのではなく、戦争を避けながら世界平和を達成させるのが多くの人達の本懐だと言って良いでしょう。
「本懐」の反対語
「本懐」に反対語は特にありませんが、近い意味の言葉を紹介します。
- 「不本意」【ふほんい】
- 「心ならずも」【こころならずも】
「不本意」【ふほんい】
「自分が本当に望んでいることと違っている状態」のことです。
そうしたくなくてもせざるを得ない時に「不本意ながら」と前置きに使われます。
「心ならずも」【こころならずも】
「自分がそう望んでいないのにそうぜざるを得ないこと」という意味です。
「心ならずもその相手と結婚した」などと言う時に使われます。
「本懐」の英語と解釈
“I had done my strongest wish from my childfood.”
「小さい頃からの本懐を遂げた」です。
“strongesut wish”で「最も強い願い=本懐」として使えます。
「本懐」は「その人が元から抱いている願いや希望のこと」です。
すぐに達成できる訳ではなく、その目標を達成する為に着実に準備をしていくことが大切です。
人生で大きな目標を達成した時に使ってみましょう。