「生き甲斐」とは?意味や使い方!例文や解釈
「生き甲斐」という言葉がありますが一体どの様な意味なのでしょうか?
使い方や類語などを紹介します。
目次
- 「生き甲斐」とは?
- 「生き甲斐」の表現の使い方
- 「生き甲斐」の類語や類似表現や似た言葉
- 「生き甲斐」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「生き甲斐」の反対語
- 「生き甲斐」の英語と解釈
「生き甲斐」とは?
「生き甲斐」の概要について紹介します。
「生き甲斐」の読み方
「生き甲斐」は「いきがい」と読みます。
「甲斐」は「かい」ですが、「生き甲斐」の場合は濁点が付いて「がい」になります。
「生きるに価するもの」の意味
自分が生きることに価値や意味を与えるものごとのことを言います。
その対象物があることで、その人がこれをする為に生きていたい、これをすれば自分が生かせると思うものを表します。
「生きている意味を感じる気持ち」の意味
上記の「生きるに値するもの」があることで、生きていて良かった、これをしていれば幸せという感情のことを言います。
他のことには不満を感じていても、そのものごとに携わっている時に感じる満ち足りた気持ちです。
「生き甲斐」の語源や由来
「生き甲斐」の語源は、古語の「かひ」から来ています。
「かひ」は「効」と書き、「行動をすることで得られる効果や効き目」という意味でした。
「かひ」はには更に語源があり、「2つのものが入れ替わる=変える・買う・交う(かう)」という言葉の語源にもなっています。
「変える」は「交換」、「買う」は「商品とお金の関係」、「交う」は「行き交う・飛び交う」を表します。
行動をすることで効果が得られればそれが満足感につながり、そこから「価値があるもの」という意味で使われる様になりました。
「かひ」に対して漢字を当てはめる時に、「甲」は高級なものを表し、「斐」は美しいものを表す漢字が使われたのも、上記の様な流れによるものです。
「生き甲斐」の表現の使い方
「生き甲斐」が使われる対象となるものについて紹介します。
- 「仕事が生き甲斐」【しごとがいきがい】
- 「子供が生き甲斐」【こどもがいきがい】
- 「趣味が生き甲斐」【しゅみがいきがい】
「仕事が生き甲斐」【しごとがいきがい】
日本人の多くは仕事に対して「生き甲斐」を感じている傾向があります。
日本では昔から終身雇用制度と年功序列制度が確立していて、一度会社に入れば生涯安泰でした。
最近では不景気によりリストラにあったり転職をする人が増えてきていますが、それでも新卒で入社してから長い年月一つの企業に勤め上げ、そこに自分の価値を見出している人も少なくありません。
「子供が生き甲斐」【こどもがいきがい】
女性の場合は、自分が産んで育てている子供の成長が「生き甲斐」だという人がいます。
少し前までは結婚と共に家庭に入り、家事と子育てをメインにする女性が多かったことも理由のひとつです。
しかし子供から手が離れてしまうと「生き甲斐」がなくなってしまうというケースもありました。
最近では結婚して子供が出来てからも仕事を続ける女性が増えてきて、自分の人生を楽しむ為の「生き甲斐」を見つけられる様になってきています。
「趣味が生き甲斐」【しゅみがいきがい】
仕事はお金を得る為に仕方なくしているもので、他の楽しみとして趣味を持っている人がいます。
趣味が充実していると仕事にも張り合いが出るので、相乗効果が期待できるのです。
仕事で嫌なことがあっても趣味で発散できるのでストレスも溜まりにくく、精神的に不安定になるのを防ぐ効果もあります。
「生き甲斐」の類語や類似表現や似た言葉
「生き甲斐」の類語を紹介します。
- 「心のよりどころ」【こころのよりどころ】
- 「生きる糧」【いきるかて】
- 「張り合い」【はりあい】
「心のよりどころ」【こころのよりどころ】
「自分の心が頼れる人やもののこと」です。
基本的に辛い環境にある時に、それを思いながら乗り越えられる様なものに対して使われます。
「生きる糧」【いきるかて】
「自分が生きる力の源となる様なもののこと」という意味です。
「糧」は本来「食料」という意味で、生きる為にそれ程大切なものという意味で、その他のものに対して使われる様になりました。
「張り合い」【はりあい】
「努力をするだけの価値があると思うもの」です。
何か行動をする時に手ごたえを感じる様子を表します。
「生き甲斐」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「生き甲斐」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「生き甲斐」を使った例文1
- 「生き甲斐」を使った例文2
「生き甲斐」を使った例文1
「彼にとっては音楽が生き甲斐だ」
若い頃からバンド活動をしていて、社会人になってからも続けている人に対して使われます。
プロになれないと分かっていても、音楽を続けることで仕事へのモチベーションを保っていられるのです。
音楽をやっていると自分の居場所があると実感できて、これがあるから明日も頑張ろうと思える、友人にそう言っていることが分ります。
「生き甲斐」を使った例文2
「彼は定年退職をしたら生き甲斐がなくなったと言って嘆いていた」
新卒で入社してから定年まで、ずっと同じ会社で勤めてきた人は、仕事に生き甲斐を感じているものです。
定年退職をした瞬間、自分がこれから何をして毎日生きていけが良いか分からなくなってしまいました。
若い頃から自分の趣味や楽しみを見つけておかなかった為に、定年後にぽっかりと穴が開いた様な気持ちになってしまったことを表しています。
「生き甲斐」の反対語
「生き甲斐」の反対語を紹介します。
- 「死に甲斐」【しにかい】
- 「絶望」【ぜつぼう】
「死に甲斐」【しにかい】
「生き甲斐」の対義語としてネットで多くみかけるのが「死に甲斐」です。
この言葉は対義語というよりも、会話の流れで使われる言葉です。
例えば非常に危険な任務を背負っている人が「これなら死に甲斐がある」と言うことがあります。
「生き甲斐」に対する意味ではなく「死ぬほどの価値」という意味として使われます。
「絶望」【ぜつぼう】
「楽しさや成功など人生への望みを放棄してしまい、酷く落ち込むこと」という意味です。
人生において楽しみが見つからない、自分が存在する価値を見いだせないという点では、こちらの方がニュアンス的に「生き甲斐」の反対に近くなります。
「生き甲斐」の英語と解釈
“Saving money makes her life worth living. ”
「彼女にとっては節約が生き甲斐だ」になります。
“makes life worth living”で「生きる価値をつくるもの=生き甲斐」という意味です。
「生き甲斐」には、「生きるに価するもの」「生きている意味を感じる気持ち」という意味があります。
ひとそれぞれ「生き甲斐」は違うので、自分が最も大切だと思うものに使う様にしましょう。