「先鞭をつける」とは?意味や類語!「安易」との表現の違い
皆さんの中で「先鞭をつける」という言葉を耳にしたことがある人は、どのくらいいるでしょうか。
今ではごく稀れに会話の中で出てくるかもしれませんが、その意味を正しく理解できている人は意外に少ないかもしれません。
そこで今回は、この「先鞭をつける」について見ていくことにします。
目次
- 「先鞭をつける」とは?意味
- 「先鞭をつける」の表現の使い方
- 「先鞭をつける」を分解して解釈
- 「先鞭をつける」を使った例文と意味を解釈
- 「先鞭をつける」の類語や言い換え
- 5-「旗振り役となる」
「先鞭をつける」とは?意味
「先鞭(せんべん)をつける」とは、「他の人よりも早く、先駆けて物事に当たること」や「いち早くそれを行うこと」という意味がある言葉です。
「先鞭をつける」の表現の使い方
「先鞭をつける」という表現を活用するシーンとしては、今まで誰もやったこのないことを始めて試みる行為に対して使うことになります。
誰一人としてやってこなかったことに対して、「先鞭をつける」ということは、とても勇気のいることでしょう。
「先鞭をつける」を分解して解釈
では、ここで「先鞭をつける」を「先鞭」と「つける」に分けてそれぞれ言葉の意味を調べていきます。
- 「先鞭」
- 「つける」
「先鞭」
「先鞭」とは「先に鞭を打つこと」という意味を持つ言葉ですが、語源は中国の「晋書」でライバルの祖逖という人物が、自分より先に馬に鞭を打って戦場に行って功績を立てようと劉という人が心配していたとう逸話から、生まれてきたとされています。
これが転じて「他の人より先に物事を行う」となっていったと言われています。
「つける」
「つける」とは、「ある物や人と触れ合う」、または「離れない状態にすること」、「新たに要素を加える」、「ある位置に据える」、「指導を受けさせる」などの解釈があります。
「先鞭をつける」を使った例文と意味を解釈
では、ここで「先鞭をつける」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「先鞭をつける」を使った例文1
- 「先鞭をつける」を使った例文2
「先鞭をつける」を使った例文1
「彼は今まで誰もやらなかった実験に成功して事業化に先鞭をつける役割を果たした」
新しい発見、開発は誰かが「先鞭をつける」ことで大きく飛躍することがあります。
この例文でもおそらく彼の行ったことが、これから大きな進歩をもたらすことになるのでしょう。
「先鞭をつける」を使った例文2
「首相は政界を牛耳ったものの、経済政策を積極的に推進して経済な活性化の先鞭をつけたのです」
どの国でも強いリーダーシップが求められていますが、何と言っても経済の活性化で、世の中の景気が良くなることが一番です。
そのような意味からも、首相の行動は多くの人の支持を集めることになります。
「先鞭をつける」の類語や言い換え
「先鞭をつける」に近い意味を持つ言葉としては、他にどのような言葉があるでしょうか。
- 「新境地を開く」
- 「パイオニアになる」
「新境地を開く」
「新境地を開く」という言葉が挙げられますが、この「新境地」は、「新しい場所」や「新しい領域」、「新しい分野」という意味があります。
したがって、「新境地を開く」は「既存のものとは違ったものや新たに開拓する」ということを指している言葉と理解できます。
「パイオニアになる」
「パイオニア」は、「先駆者(せんくしゃ)」や「開拓者」、「草分け」という意味で「パニオニアになる」とは、「ある世界において草分け的な存在になる」ということです。
「旗振り役となる」
「旗振り役となる」は「大勢の人を導く役割を担う人」のことを指しています。
「先鞭をつける」ということは、今まで誰もなし得なかったことを初めて行うことですが、私達が暮らしている世の中のあらゆることは、誰かが始めに取り組んだ結果のおかげかもしれません。
そのことを考えると、その時に「先鞭をつける」ことをした人は、とても熱い情熱を持って取り組んだのかもしれません。