「騒然とする」とは?意味や使い方!例文や解釈
ビジネスで会議をしている時に「騒然とする」という表現が使われることがあります。
どの様な意味なのか、使い方や例文なども併せて紹介します。
目次
- 「騒然とする」とは?
- 「騒然とする」の表現の使い方
- 「騒然とする」の類語や類似表現や似た言葉
- 「騒然とする」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「騒然とする」の反対語
- 「騒然とする」の英語と解釈
「騒然とする」とは?
「騒然とする」の意味や語源などについて紹介します。
- 「騒然とする」の読み方
- 「大勢の人や動物などが騒がしくしている様子」の意味
- 「その場が穏やかではない雰囲気になること」の意味
- 「騒然とする」の語源や由来
「騒然とする」の読み方
「騒然とする」は「そうぜんとする」と読みます。
「そうねん」と読まない様に注意しましょう。
「大勢の人や動物などが騒がしくしている様子」の意味
狭い場所に多くの人や動物がいると、小さな声を出しただけでもかなりうるさく聞こえます。
話し声やせき込みなどと共に、誰かが動いた時の摩擦音などが混じり、その場が騒がしくなります。
誰が何を話しているのかなどは個別に聞き取れない状態で、落ち着かない状態を表す言葉です。
「その場が穏やかではない雰囲気になること」の意味
顔合わせや会議など、何かの目的で大勢の人が集まる場で、誰かが予想外の発言やネガティブな発言をすると、皆が驚きます。
それに対して口々に反対意見を述べたり、中には良く言ったと称賛する人もいるでしょう。
ものごとを話し合う目的で集まった人達が、誰かの意見をきっかけに穏やかに話し合えなくなり、勝手に自分の意見を述べ始めてしまう様子を表します。
「騒然とする」が最も良く使われるのは国会など公共の議会の場で、誰かが意見を述べるとそれに反発する人達が野次を飛ばしたりする光景が見られます。
「騒然とする」の語源や由来
「騒然とする」の語源は言葉の意味からきています。
「騒然とする」は「騒然・と(助詞)・する」から成り立っています。
「騒」は「さわぐ・さわがしい」という意味があります。
「然」は「他の言葉に付いて状態を表す言葉」です。
「とする」は本来「となる」であるべきで、「自然にその状態になる」という意味になるものですが、「騒然とする」の場合は「ある状態になったことが自然に感じられる」という意味で「とする」が使われることもあります。
「騒然とする」の表現の使い方
「騒然とする」の表現が使われるのは以下のシーンです。
- その場が急に落ち着かなくなった時
- ひとりひとりの言うことがはっきりとは聞き取れない時
- 予想外に良いこと、悪いことが起きた時
その場が急に落ち着かなくなった時
今まで和やかで冷静に話し合っていた人達が、何かをきっかけに急に態度が変わり、動揺したり反対の意志を表明したりして、落ち着かない雰囲気になった時です。
最初から騒がしかった場合には「騒然となる」は使われません。
ひとりひとりの言うことがはっきりとは聞き取れない時
会議で白熱して人の声が大きくなることはあるものです。
しかし、誰か一人が興奮して大声を上げているのは「騒然とする」とは言いません。
大勢の人が一度に何か話しだしたりして、ひとりひとりの言うことははっきりと聞き取れないものの、騒がしい状態の時に使います。
予想外に良いこと、悪いことが起きた時
人は期待していること以上に良い情報が入ったり、或いは悪い情報が入ると、思わず気持ちが緩んで言葉を発したり動きが出るものです。
自分の良そうに反して良いこと、悪いことが起きた時に、思わず声や音を出してしまい、大勢の人が一斉にすることで周囲に反響してうるさく聞こえてしまうのです。
「騒然とする」の類語や類似表現や似た言葉
「騒然とする」の類語を紹介します。
- 「どよめく」【どよめく】
- 「ざわつく」【ざわつく】
- 「動揺する」【どうようする】
「どよめく」【どよめく】
「ざわざわと騒ぐこと」という意味です。
「どよめく」は「どっと音が響き渡る」という意味もあり、その音声を言葉で表現したものです。
人が何かに驚いて思わず声を上げて、それにより周囲が騒がしくなる時に使われます。
オリンピックで世界新記録が出た時などに「会場がどよめく」と言います。
「ざわつく」【ざわつく】
「ざわざわすること」という意味で、こちらも周囲がざわざわする音声を言葉で表現したものです。
こちらの場合はネガティブな意味で使われることが多く「心がざわつく」など、不安や心配事がある時に使われます。
「動揺する」【どうようする】
「どうようする」と読みます。
「心や気持ちが揺れ動いて平静さを失うこと」という意味です。
こちらも基本的にネガティブな意味で使われることが多く、自分にとって不利なことが起こり、不安や心配の感情が高まった時に使われます。
「騒然とする」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「騒然とする」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「騒然とする」を使った例文1
- 「騒然とする」を使った例文2
「騒然とする」を使った例文1
「急にライトが消えたので場内が騒然とした」
大勢が集まっている会場で、急にライトが消えて暗くなりました。
それが何かの演出なのか停電なのか分からず、戸惑う人達が一気に話し始めて会場が騒がしくなったことを表しています。
この場合、パニック状態なるのを避ける為に速やかに何らかのアナウンスがある筈です。
「騒然とする」を使った例文2
「急なリストラの発表に社内が騒然とする」
リストラというのはいつ決行されるか分りません。
今迄従業員には何も情報は入っておらず、皆がてっきり会社の経営は順調だと思っていたところへ、ある日突然リストラの発表があったというケースも多いのです。
突然上司からその話を聞いてにわかに信じられず、従業員が仕事どころではなくなってしまった状態を表しています。
この場合、実際に社内がざわざわと騒がしくなるというよりも、会社の雰囲気が落ち着かなくなっているというニュアンスがあります。
「騒然とする」の反対語
「騒然とする」の反対語を紹介します。
- 「鎮静化する」【ちんせいかする】
- 「平静を取り戻す」【へいせいをとりもどす】
「鎮静化する」【ちんせいかする】
「騒ぎや興奮した雰囲気を静めて落ち着かせること」を言います。
「平静を取り戻す」【へいせいをとりもどす】
「一度騒然としていた状態が落ち着き、普段の静けさに戻ること」を言います。
「騒然とする」の後にこの様な状態になることが多くなります。
「騒然とする」の英語と解釈
“The room became noisey for the people's chattering.”
「会場は人々のおしゃべりで騒然となった」となります。
英語ではその時のシーンに合わせて「騒然」という単語が使い分けられますが、やはりもっともシンプルで簡単なのは“be noisey”(うるさくなる)という表現でしょう。
「騒然とする」は「大勢の人や動物などがざわざわと声や物音を立てること」です。
会議の場で良く使われますが、良い意味でも悪い意味でも使われることがあります。
何か想定外の意見や情報が提供された時に使ってみましょう。