「執り行う」とは?意味や使い方!語源や例文
「執り行う」という言葉は改まった場所、ことに使われることが多い言葉です。
それでは「執り行う」について、意味、使い方、類語、例文などまとめて解説していきますので、一緒に言葉の理解を深めていきましょう。
目次
- 「執り行う」とは?
- 「執り行う」の言葉の使い方
- 「執り行う」の類語や類似表現や似た言葉
- 「執り行う」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「執り行う」の反対語
- 「執り行う」の英語と解釈
「執り行う」とは?
「執り行う」とは式、祭りなどを行うこと、改まって行うという意味で使われる言葉です。
「結婚式を執り行う」などと使います。
ただ「します」「行います」より改まった感じがする言葉です。
- 「執り行う」の語源や由来
- 「執り行う」の読み方
「執り行う」の語源や由来
「執り行う」の「執り」という字は接頭語となります。
接頭語とは何かと言いますと、単独では使われず、常に他の語の上につき、その語と共に一語を作るものです。
例えば「お話」の「お」であったり「御親切」の「御」なども接頭語です。
「執り行う」の「執り」も接頭語ですからそれだけでは使わないのです。
ちなみに「執」という字が持つ意味としては、手にとるという意味で「執刀」「執筆」などがあります。
執り行うという意味では「執行」「執政」など。
とりついて離れないという意味では「執拗」「固執」などがあります。
「執り行う」の読み方
「執り行う」と書いて「とりおこなう」と読みます。
「執り行う」の言葉の使い方
「執り行う」という言葉は簡単に言えば何か物事を「します」「行います」という意味です。
かしこまった言い方で、結婚式、祭り、大事な行事の時などに使われます。
ですから自分が人を呼んでホームパーティ、集まりなどを開く時にはこのような言い方は通常しないでしょう。
わざとにふざけて「執り行います」と言う場合はあるかもしれませんが、真面目に「執り行う」と言いますと勿体ぶっているように感じられてしまいます。
また「執り行う」には「執行する」という意味もあります。
「執行」とは実際に執り行うことという意味です。
「政務を執行する」「強制執行する」など使われます。
そのようなわけであまり日常会話に使われる機会はないかもしれません。
新聞など文章で見る機会の方が多いでしょうか。
「執り行う」の類語や類似表現や似た言葉
「執り行う」の意味が理解できましたところで、類語、似た言葉などをいくつか紹介しましょう。
こちらも併せて覚えておくといいでしょう。
- 「執行」【しっこう】
- 「実施」【じっし】
- 「挙行」【きょこう】
「執行」【しっこう】
「執行」とは実際に執り行うことを言います。
「政務を執行する」などと使いますが、もう一つの意味合いとして、法律、裁判、処分など、内容を具体化するというものもあります。
「強制執行」といった言葉はニュース、新聞などで聞くことがあるかと思います。
「執り行う」とは同義語であると覚えておくとわかりやすいでしょう。
「実施」【じっし】
「実施」とは計画などを実際に執り行うことという意味になります。
例文としては「試験を実施する」「実施要項」といったものがあります。
「実行」と同じ意味であると覚えておくといいでしょう。
「挙行」【きょこう】
「挙行」とは儀式など、事を行うこと、式、行事など公に執り行うという意味があります。
例文は「記念式典を挙行します」といったように使います。
こちらも改まった言い方ですので、普段の予定、計画などに使うことはありません。
「執り行う」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「執り行う」を使った例文をいくつか紹介します。
併せて意味の解釈も添えていきますので、言葉の使い方のイメージを掴んでみてください。
- 「執り行う」を使った例文1
- 「執り行う」を使った例文2
「執り行う」を使った例文1
「結婚式を執り行う運びとなりました」
「執り行う」という言葉は式典、行事など、何か大事なことを行う時に使う言葉です。
通常のレジャー、遊びなどで「執り行う」とは使わないでしょう。
「結婚式をすることになりました」でもいいのですが、やはり(基本的には)一生に一度という大事な式ですから「執り行う」という言葉を使います。
「執り行う」を使った例文2
「明日、体育館で表彰式を執り行います」
「表彰」とは、善い行い、功績などをみんなの前で明らかにして褒めたたえることです。
とても晴れがましい、素晴らしいことですから「執り行う」という言葉を使います。
ところで「執り行う」という言葉は「開始する」という意味ではありませんので混同しないようにしてください。
「執り行う」の反対語
「執り行う」の反対語はどのようなものがあるでしょうか。
反対の意味を持つ言葉を紹介します。
- 「取り止める」【とりやめる】
- 「中止」【ちゅうし】
「取り止める」【とりやめる】
「取り止める」とは予定していたことを止めること、中止することという意味になります。
「悩んだけれど、実は結婚式の予定を取り止めることにした」といったように何か決まっていたことを止める時に使います。
「中止」【ちゅうし】
「中止」とは途中で止めること、計画を取り止めにすることといった意味になります。
「先生が風邪で休んだので、テストが中止になった」「雨が降ったので試合が中止になった」といったように使います。
「執り行う」の英語と解釈
「執り行う」を英語ではどのように言うのでしょうか。
「執り行う」とは一番簡単なのは“Do it”でしょうか。
催すという意味での「執り行う」であれば“hold”、公式に行うという意味での「執り行う」ならば“perform”となります。
例えば「国葬を執り行う」という場合は“hold a state funeral.”となります。
「執り行う」の意味を考えて英単語も選ぶようにしましょう。
いかがでしたでしょうか。
「執り行う」という言葉の意味、使い方、例文などをお伝えしました。
普段の生活において「執り行う」という言葉を使うことは少ないと思います。
式典、お祭り、結婚式、お葬式といったように改まった時に使います。
普段の集まり、会議ぐらいでは使いませんので注意してください。
ただし、重要な集まり、会議であれば「執り行う」を使うことはあります。
雰囲気、状況などで判断して使うといいでしょう。