「双璧をなす」とは?意味や使い方!類語や英語も解釈!
「双璧をなす」、という表現について聞いたことがあるでしょうか。
日常的に使われる表現ではないため、なんだかよくわからないという人も多いかもしれません。
ここでは、「双璧をなす」という表現について詳しく紹介します。
目次
- 「双璧をなす」とは?
- 「双璧をなす」の使い方
- 「双璧をなす」の類語や言い換え
- 「双璧をなす」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「双璧をなす」の英語や例文(解釈)など
「双璧をなす」とは?
「双璧をなす」、という言葉は、人やものが同じように優れていること、勝るとも劣らない、という意味を持ちます。
双璧というのは一対の宝玉を指しており、肩を並べる、という意味があります。
ただ肩を並べるのではなく、最高ランクの2つのものという意味を持ち、レベルが高い人たちに対して使えます。
どちらも優劣が付けがたいほどに優れた2つのもの、あるいは2人の人、という意味を持ちます。
双璧という漢字の「璧」は「壁」ではありませんので気をつけなければいけません。
- 「双璧をなす」の読み方
「双璧をなす」の読み方
「双璧をなす」、という表現は「そうへきをなす」と読みます。
先ほども述べた通り「璧」は「壁」ではありませんので、読み方よりも書き方に注意が必要です。
「双璧をなす」の使い方
「双璧をなす」、という表現は最高ランクの物について使われるということを覚えておきましょう。
肩を並べる、という表現と同義だと思われることがありますが、肩を並べるという表現は低いレベルでも使うことが可能です。
また、「双璧をなす」という表現は基本的に良いことに対して使われ、マイナスのことに関しては使われません。
トップクラスに入る優秀なこと、あるいはとても美しい何か、という意味で使われます。
例えば、「英語と双璧をなす言語がフランス語である」「英語と双璧をなす言語が中国語である」などのように使われます。
最近では英語以上に中国語やスペイン語、フランス語が大切だと言われるようになりつつあります。
「双璧をなす」の語源
「双璧をなす」、という表現は中国の南北朝時代に存在した北魏という国の官僚、陸凱という人物の2人の息子から来たと考えられています。
どちらも非常に優れており、優劣が付けがたい状態でした。
ここから双璧という言葉ができあがったと言われています。
「双璧をなす」の類語や言い換え
ここでは「双璧をなす」という表現の類義語を紹介します。
- 龍虎
- 両横綱
龍虎
龍虎は「りゅうこ」と読み、強大な力を持って実力がどちらも同等な豪傑のライバル、英雄、などという意味を持ちます。
例えば、武田信玄と上杉謙信はまさに龍虎の関係にあると考えられています。
武田信玄が甲斐の龍、上杉謙信が越後の虎、あるいは武田信玄が甲斐の虎、上杉謙信が越後の龍、と言われる場合もあります。
文献によって龍か虎か異なります。
野球においては中日ドラゴンズと阪神タイガースの試合をこのように呼ぶこともありますが、この場合は最高レベルで優劣が付けがたい、という意味とは異なります。
日本においてもこれら2つの動物が向き合っている芸術が多いですね。
両横綱
両横綱という表現はこの上なく優れたものが2つある様子、並び立つ、という意味を指します。
横綱は大相撲の力士の格付けに置いて最高位の称号であり、双方が横綱で戦う場合は両横綱と呼ばれます。
「双璧をなす」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは「双璧をなす」という表現の例文を紹介します。
- 「双璧をなす」を使った例文1
- 「双璧をなす」を使った例文2
「双璧をなす」を使った例文1
「彼が学んだ大学は、東京大学とともに双璧をなす大学です」
東京大学は日本の中ではトップの大学ですが、だからといってすべての分野において東京大学がトップとは限りません。
例えば医学部で言えば東京大学以外にもより良い大学がありますし、東京大学よりも上の学部を有する大学もたくさんあります。
そのため、学部で言えば東京大学よりも上である、学部で言えば東京大学と同等の場合もあります。
就職で言えば、東京大学よりも良いと言われるところもたくさんありますね。
東京大学がすべての大学の上にあるというわけでは無いのです。
「双璧をなす」を使った例文2
「真珠はダイヤモンドと双璧をなす宝石だと思います」
ダイヤモンドは宝石の中でもトップクラスですが、それでもそれぞれの宝石にはそれぞれの良さがあります。
誕生石などは結婚指輪などに使われることもあり、真珠と言えば冠婚葬祭でも利用できる貴重なものですよね。
そのため、真珠が好きだという人も多いのではないでしょうか。
「双璧をなす」の英語や例文(解釈)など
「双璧をなす」という表現を英語にすると、“to be a match for、to rival”、“to be equal to”という表現になります。
“The two greatest authorities”や“the best two”と言われることもあり、例えば「現代日本画の双璧」というのであれば“The two master painters of contemporary art in Japan.”と訳せます。
「双璧をなす」、という表現は日常的にはあまり使われないかもしれません。
そもそも最高のもの、という感覚自体が抽象的ですから、日常的には使いにくい表現かもしれません。
しかし芸術においてはよく使われる言い回しでもありますので、ぜひ覚えておきたいものです。