「青田買い」とは?意味!不動産やオタク!アイドルなどでの具体例も記載
学生の就職活動が始まる時期になると「青田買い」という言葉が聞かれる様になります。
一体どの様な意味があるのか、その由来など併せて紹介します。
目次
- 「青田買い」とは?
- 「青田買い」の読み方
- 「青田買い」の言葉の使い方
- 「青田買い」を使った例文と意味を解釈
- 「青田買い」の類語や言い換え
- 「青田買い」の英語や解釈
- 「青田買い」の具体例
「青田買い」とは?
「青田買い」の意味、由来と「青田刈り」との違いについて紹介します。
- 「青田買い」の意味
- 「青田買い」の由来
- 「青田刈り」との違い
「青田買い」の意味
「青田買い」の意味は、企業が就活ルールで決められらた採用試験期間よりも前に、目を付けた学生に対して入社を約束して人材を確保すること」です。
学生は少しでも早く良い会社に就職を決めたいものですが、その為に学業がおろそかになってしまうという問題が生じました。
その為に経団連では、「就職協定」「倫理憲章」「採用選考に関する指針」など様々な形で、紳士協定として企業が採用試験を行う期間を限定してきたのです。
ところが企業はその就職ルールより早く優秀な人材に個別に接触をして、内定を約束して人材を確保するという裏ワザを使う様になり、それを「青田買い」と呼ぶ様になりました。
経団連ではその度にルールを改定してきましたが、「青田買い」は減らずにあらゆる方法で学生を先取りする企業が増えていったのです。
現在では会社訪問の解禁日が大学3年次の3月1日、選考開始日が大学4年の6月1日からとなっていますが、2020年には廃止となる予定です。
「青田買い」の由来
「青田買い」の由来は、元々田んぼがまだ青く実っていないうちに収穫が見込めそうだと判断して先に買ってしまうことから来ています。
「青田」というのは「実っていない田んぼ」のことで、学生や高校生を表しています。
まだ実ってはいませんが将来的に豊作が見込める田んぼを先買いするのはただの人材確保ではなく「優秀な学生」を狙っているものなのです。
「青田刈り」との違い
「青田買い」とよく似た言葉に「青田刈り」があります。
この2つの言葉は意味が違うのですが、混同して使われているのです。
「青田買い」は、上記で説明した様に「優秀な学生を確保する為に企業が早めに内定を出すこと」です。
「青田刈り」は、「まだ実っていない田んぼを刈り取ってしまうこと」から転じて「価値はなくても取りあえず早く確保しておく」という意味になります。
「青田刈り」の由来は戦国時代の戦法から来ています。
敵の城の周辺にある田んぼの稲を、青いうちに刈り取ってしまうことで、相手を兵糧攻めにするという作戦があり、それを「青田刈り」と言いました。
稲がまだ実らないうちに刈り取っても意味も価値もなく、ここから転じて上記の様な意味になったのです。
つまり、「青田買い」と「青田刈り」の違いは、「優秀な人材であるかどうか」という点です。
「青田買い」の読み方
「青田買い」は「あおたがい」と読みます。
特に難しい読み方ではありません。
「青田買い」の言葉の使い方
「青田買い」は名詞ですので、「青田買いをする」「青田買い目的」など様々な使い方ができます。
基本的に「青田」に例えられた人が優秀である時に使われます。
企業やスポーツチームなどの団体が、優秀な人材を求めてスカウトに走る時に使うと良いでしょう。
「青田買い」を使った例文と意味を解釈
「青田買い」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「青田買い」を使った例文1
- 「青田買い」を使った例文2
「青田買い」を使った例文1
「彼らは今年の青田買いにより入社したエリート候補達だ」
新卒で、大学での成績が優秀で他の人達よりも早く内定が決まった人達が入社してきました。
入社当日から注目を浴び、活躍が期待されている一団です。
「青田買い」を使った例文2
「プロ球団のスカウトが青田買いに来ている」
高卒でプロ野球に入るには、一定の時期に「プロ志望届け」を出して球団からオファーを受ける必要があります。
それよりも前に球団はこっそりとスカウトに来ていて、目ぼしい選手と個別に交渉することがあるのです。
ドラフト外で入団する選手に多くあるケースです。
「青田買い」の類語や言い換え
「青田買い」の類語は以下の通りです。
- 「唾を付ける」【つばをつける】
- 「先物買い」【さきものがい】
- 「フライングゲット」【ふらいんぐげっと】
「唾を付ける」【つばをつける】
先に自分のものにしてしまい、他人に取られない様にすることです。
欲しい食べ物に唾をつけてしまうことに由来しています。
「先物買い」【さきものがい】
株や人材に対して、将来性を見込んで投資をすることです。
「フライングゲット」【ふらいんぐげっと】
商品をメーカー指定の発売日より早く入手することで、略して「フラゲ」と呼ばれています。
「青田買い」の英語や解釈
“His case is called buying rice before a harvest.”
「彼の場合は青田買いと言われている」です。
“buying rice before a harvest”で「収穫前の米を売る=青田買い」になります。
「青田買い」の具体例
「青田買い」の具体例を紹介します。
- 不動産の例
- オタクの例
- アイドルの例
不動産の例
マンションや戸建など、新築の物件をまだ完成していないうちに購入することです。
建てている最中ですので変更が可能というメリットがあります。
オタクの例
これから価値が上がりそうだと思うアイテムやグッズをいち早く購入することです。
アイドルの例
まだ売れる前のアイドルで、地下で活動をしているうちに「芸能界に入れば大ブレイクしそうだ」と思ってファンクラブに入り、親密になっておくことを言います。
「青田買い」は「優秀な人材を先取りすること」という意味です。
就活だけではなく、さまざまなシーンで使えます。
人より先に「これからブレイクしそうだ」と思うものが手に入った時に使ってみると良いでしょう。