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「爾来」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!

「爾来」(じらい)という言葉をご存知でしょうか。

漢字も難しく読み方もわからないという方もいるかもしれません。

ここでは「爾来」について、意味、読み方、使い方などと併せて、例文も紹介していきます。

それでは一緒に見ていきましょう。

爾来

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「爾来」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!>


目次

  • 「爾来」の意味とは?
  • 「爾来」の読み方
  • 「爾来」の使い方
  • 「爾来茲に三十幾星霜」の意味
  • 「爾来」を使った例文や短文など(意味を解釈)
  • 「爾来」の類語や言い換え・似た言葉(シソーラス)
  • 「爾来」の英語(解釈)など
  • 「爾来」と「以来」の使い分け


「爾来」の意味とは?

「爾来」の意味とは?

「爾来」とは副詞で、意味は「それからのち」「それ以来」といったことになります。

今は、会話で使われることもほとんどない言葉で、文章においても、それほど多用されることもありません。

芥川龍之介の小説など、昔の小説で使われることが多い言葉ですから、どちらかと言えば古い言葉になるのでしょうが、教養として覚えておくようにしましょう。



「爾来」の読み方

「爾来」の読み方

「爾来」の読み方は「じらい」と読みます。

「爾来」「爾」という感じは普段使う機会も少ないですし、読み方がわからない、難しいと感じます。

「爾来」という単語で「じらい」と覚えておくようにしましょう。

「爾来」の使い方

「爾来」の使い方

「爾来」とは副詞ですから、一つの言葉として使うわけではなく、前後の繋がりがあります。

「爾来今日まで」「爾来彼とは会っていない」といったように後ろに続く言葉があります。

「爾来」はそれからのち、それ以来といった意味であることを覚えておけば「爾来」だけでは使わないということが理解できます。

「爾来」は古い小説などによく出てくる言葉で、最近の小説などで見かけることは少ないかもしれません、日常会話で使うこともほとんどないでしょう。



「爾来茲に三十幾星霜」の意味

「爾来茲に三十幾星霜」の意味

「爾来茲に三十幾星霜」という言葉、一見何のことかわからないかと思います。

この言葉は「爾来、茲に、三十、幾星霜」と分けて見ていくようにします。

「爾来」はそれ以来、「茲に」「ここに」と読み、意味は現在の場所、時を示す言葉で、この場所、この時の改まった言い方となります。

「三十」は数字の三十です。

「幾星霜」「いくせいそう」と読み、苦労を経験した上での長い年月という意味になります。

つまり「爾来茲に三十幾星霜」とは、簡単に訳せば「(何か辛いこと、大変なことがあり)それ以来、今まで、三十数年経ちました」といった意味になります。

「爾来」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「爾来」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「爾来」という言葉の意味が理解できたところで、実際にどのように使うのか、いくつかの例文を紹介しましょう。

「爾来」の使い方のイメージを掴んでみてください。

  • 「爾来」を使った例文1
  • 「爾来」を使った例文2

「爾来」を使った例文1

「爾来、彼とは音信不通のままである」

「爾来」の意味はそれ以来、それからのちといったことですから、後日談などを語る時に使われることが多い副詞です。

この例文の場合では何かがあった後、彼とは音信不通になっているということを表しているのです。

「爾来」をつけるということは、それ以前に何かがあったという意味でもあります。

単なる音信不通状態や、何もない時に「爾来」とはつけません。

言葉の意味を覚えておけば、間違うことはありませんので気をつけておきましょう。

「爾来」を使った例文2

「爾来、いい関係を保っている」

「爾来」はそれからのち、それ以来という意味を持つ言葉です。

この場合は何かがあって、それ以来、いい関係を保っているということを表している文です。

いい関係を保てる理由、起こったことがその前に書かれていることが前提となります。

例えば、「心のこもった気配りを一生懸命した、爾来、いい関係を保っている」といった具合です。

「爾来」の類語や言い換え・似た言葉(シソーラス)

「爾来」の類語や言い換え・似た言葉(シソーラス)

「爾来」の類語、同じような意味を持つ言葉、言い換えをいくつか紹介しましょう。

  • 「その後」【そのご】
  • 「爾後」【じご】
  • 「以降」【いこう】

「その後」【そのご】

「その後」とはある出来事、物事が起こってから、後の時間のことを言う言葉で、短時間でも長時間であっても使えます。

例えば、1時間後でも、1年後でも、どちらも「その後」で言い表すことができるのです。

「爾後」【じご】

「爾後」とは「じご」と読みます。

「爾後」「爾来」と同じ意味であり、ある出来事の後、そののち、それ以後という意味になります。

副詞的に使い、例文としては「爾後彼とは話をしていない」「爾後の連絡をただ待っている」といった感じになります。

「以降」【いこう】

「以降」はある出来事から、のちという意味になります。

「その後」「以後」「以来」と同義です。

「五月以降」「10時以降」といったように何かの後につけて使うことが多い言葉となります。

「爾来」の英語(解釈)など

「爾来」の英語(解釈)など

「爾来」という言葉を英語で言い表す時は“Since then”“after that”となります。

例文としては“Nothing has been heard of him since”で、意味は「爾来、何の消息もない」となります。

また、ほかには“She has not been heard of since.”「爾来、彼女の噂はなくなった」となります。

「爾来」と「以来」の使い分け

「爾来」と「以来」の使い分け

「爾来」の意味は、それ以来、それからのちですから「以来」も同じ意味となるのです。

では「爾来」「以来」はどう使い分けるのでしょうか。

基本的に意味は同じですが「爾来」は文章で使われることが多い言葉です。

古い小説には「爾来」を使った文章はよく出てきますが、最近の小説にはそれほど多く出てくる言葉ではないでしょう。

また会話で使うこともほとんどありません。

一方で「以来」は会話でよく使われますし、文章にも使います。

しかし「それ以来」は使いますが、「それ爾来」とは使いません。

「爾来」「それ以来」という意味になりますので、注意が必要です。

現在では、誰にでもわかりやすい文章を心がけるのであれば「爾来」より「以来」を使う方がいいでしょう。

icon まとめ

いかがでしたでしょうか。

「爾来」(じらい)の意味、読み方、使い方など詳しく解説しました。

漢字が難しくなかなかすんなり読める字ではありませんが、古い小説には使われている副詞ですから、覚えておくようにしましょう。

会話で使われることはほぼないと思えますし、文章にしても「爾来」を使う人は少ないでしょう。

意味合いとしては「それ以来」「それからのち」ですから、あえて難しい表現の「爾来」にせずそのまま「それ以来」と使う方が便利です。

読書の時などに「爾来」という言葉が出てきた時に理解できるよう、知識として頭に入れておくといいでしょう。