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金沢の風習「氷室の日」とは?2019年はいつ?食べるものなど詳しく解釈

「氷室の日」、という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

氷室開きは6月30日、「氷室の日」は7月1日だと言われています。

それならば、「氷室の日」とはどこの地域のもので、何をするものなのでしょうか。

ここでは「氷室の日」について紹介します。

氷室の日

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金沢の風習「氷室の日」とは?2019年はいつ?食べるものなど詳しく解釈>


目次

  • 「氷室の日」とは?
  • 「氷室の日」の読み方
  • 「氷室の日」の風習
  • 「氷室開き」とは?
  • 「氷室の日」に食べるもの
  • 「氷室の日」の由来
  • 「氷室雪詰め」とは?


「氷室の日」とは?

「氷室の日」とは?

「氷室の日」とは、金沢で毎年7月1日に祝われている日です。

地元の和菓子屋さん達が氷室饅頭を展開し、7月1日の主役になります。

これは加賀藩代5代の前田綱紀の時代から来ていると考えられており、氷雪が無事に江戸に届けられるよう、この氷室饅頭をお供えして願った事が起源となっています。

夏の氷はとても貴重だったため、特に目上の人への贈答品として使われていました。

庶民が口にすることなどは考えられなかったと言われています。



「氷室の日」の読み方

「氷室の日」の読み方

「氷室の日」、とは「ひむろのひ」と読みます。

氷を保管していた小屋の名前が氷室と呼ばれていた所が由来となっています。

「氷室の日」の風習

「氷室の日」の風習

最近では、「氷室の日」には氷室饅頭を食べ、杏や琵琶を食べる風習が残っています。

それ以外にもびわやなまず、ちくわなども食べられており、脳卒中が起こらないように願って選ばれた食材として重宝されていました。

また、金沢では誰かが嫁いだ場合、実家から嫁ぎ先にお饅頭とちくわを届けるという習慣があったとも言われています。

家同士のコミュニケーションを尊重した1日となり、そのような伝統行事は今でも続いています。



「氷室開き」とは?

「氷室開き」とは?

氷室開きとは、6月30日に行われる金沢の夏の風物詩です。

衣装も藩政時代に則っており、運び出された氷の中で最初のものを一部薬師寺に奉納し、残った分はお茶用の湯につけたされ、観光客に振舞われます。

また、今でも前田家の当主が徳川将軍の末裔に氷を贈るという伝統が続いています。

さらに、青年たちがこの氷を金沢城まで運ぶ、などというイベントも行われています。

最近は6月末、7月頭、と言えばかなり暑くなっていますから氷や雪を溶かさないように運び出すのはなかなか簡単なことではありません。

「氷室の日」に食べるもの

「氷室の日」に食べるもの

先ほども少し触れましたが、ここでは「氷室の日」に食べるものを紹介します。

  • 「氷室饅頭」
  • 「ちくわ」
  • 「びわ」

「氷室饅頭」

「氷室の日」の主役はなんといっても氷室饅頭です。

石川県金沢市に伝わる演技が主であり、こしあんが入った円形の酒饅頭になっています。

白、赤、緑、の3色で出来上がっており、氷室、と書かれています。

今でも無病息災を願って饅頭を食べます。

人々は和菓子屋の前に並び、「氷室の日」にはこれを購入してお祝いします。

また、神社にお供えされることもあります。

この時期、温泉や旅館などでは氷室饅頭が提供されることもあります。

7月1日に氷室饅頭を食べ、1年の健康を祈るという文化も面白いですよね。

「ちくわ」

「氷室の日」には、ちくわやを食べる習慣が残っています。

ちくわは太いちくわであり、竹の周りにすり身を擦りつけ、直火で焼き上げたものが一般的です。

竹には殺菌作用があるため、無病息災を願う縁起物でもあったと考えられています。

「びわ」

「氷室の日」は、びわを食べることでも知られています。

食味が良いと考えられ、杏よりも愛されました。

景気が良いときにはプラムやさくらんぼの佐藤錦などが使われたこともありましたが、やはり金沢の果実業界からは敬遠されたこともあります。

しかし、最近では杏がオシャレだと注目され始め、新たな人気を博しています。

「氷室の日」の由来

「氷室の日」の由来

もともと藩政の時代、加賀野藩主たちが天然の氷雪を氷室と呼ばれる小屋で保管し、徳川の将軍たちに届けていました。

禁中行事の氷室の節句が旧暦6月1日、新暦7月1日だったため、これに間に合うように6月末に届けられていました。

小屋で氷を溶かさずに管理する工夫や加賀から江戸に溶かさずに氷を運ぶ工夫は現代でも高く評価されています。

笹の葉で何重にも氷雪を包んだと考えられています。

「氷室雪詰め」とは?

「氷室雪詰め」とは?

氷室雪詰め、というのは湯桶温泉で毎年1月の最終日曜日に行われる行事です。

この温泉の竹久夢二館と湯桶総湯のには階段があり、その上には足湯があり、さらにそこの階段を上っていくとそこには氷室小屋があります。

そこでスコップやスノーダンプを使い、雪を入れていきます。

一般の観光客も参加できます。

これらは観光客を集めるための重要な行事であるとも考えられており、毎年祝太鼓などを利用して盛大に行われています。

ただ、最近は地球温暖化によって雪が少ないため、雪詰めの日にかつて行われていた雪だるまコンテスト等は開催できない場合もあります。

また、違う小屋を使って行われる場合もあります。

icon まとめ

「氷室の日」、という表現は知っていたでしょうか。

なんとなく北海道の文化なのか、などと思った人もいたかもしれませんね。

昔から続く伝統行事には様々な意味合いがあり、昔の人たちの気持ちが込められています。

もしもその時期に旅に出るのであれば、ぜひ金沢を選んでみてはいかがでしょうか。

石川県の観光ツアーなどを見てみると、「氷室の日」に関するツアーもたくさん組まれていることがわかります。

興味がある人はぜひチェックしてみてください。

ちなみに2019年の氷室雪詰めは1月27日に行われました。