「参る」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!「参る」と「伺う」「詣る」の違い
日本語には一つの言葉でも様々な意味を持つ場合があります。
そのため使われる場面・状況に応じてその意味を判別することが必要です。
その例として「参る」という言葉が存在しており、使われる機会も多いため注意が必要です。
目次
- 「参る」の意味とは?
- 「参る」の読み方と文法
- 「参る」の言葉の使い方
- 「参る」を使った言葉と意味を解釈
- 「参る」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「参る」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
- 「参る」の英語(解釈)・例文など
- 「参る」と「詣る」の違い
- 「参る」と「伺う」の違い
「参る」の意味とは?
「参る」という言葉は様々な意味を持っており、その一つが行動を表しています。
「行く・来る」といった動作に対して行動と相手の認識が一致しているときに適応する言葉とされています。
2つ目は状況・相手の力や技術・結果などに対して敗北の旨を伝える意味も持ちます。
そのため勝負ごとにおける投了と同義とされています。
他にも目上の人が格の低い人の行う行動・行為を低めている時や、心身が疲弊していたり弱っている状態を「参る」と表現したり、お墓や寺など故人や神様などに対して拝むことを意味するなど、状況や場面に応じて使い方も大きく変わるため注意が必要です。
「参る」の読み方と文法
「参る」という言葉は「まいる」と読みます。
しかしその意味は様々であり、それぞれに応じて文法も変化していきます。
1つ目の行動(行く・来る)に対しての使われ方の場合には謙譲語としての使われ方をしています。
時に相手に対して敬意を払う際には丁寧語にも変化します。
反対に格下の人に対して使う際には尊大語になるなど、文法上での変化も非常に多彩です。
そのため使い方を誤ると誤解を生みかねないため注意が求められます。
「参る」の言葉の使い方
「参る」という言葉はその意味の広さから非常に使い方のバリエーションも豊富です。
しかし大きく分けると墓参りや弱った状態・投了など状態や意思の表出をする際に用いられます。
そしてもう一つは行動することへの使い方となります。
意思表出の際にはどう感じているか・考えているかなどを状況に応じて「参る」という言葉を使います。
行動に対しては謙譲語の意味で用いられる場合が多いことからもビジネスシーン・目上の人へ使うときに用いられやすいです。
しかし意思表出・行動共にマイナスの意味を含める場合もあるため、その前後でどのように「参る」の解釈を伝えるかが使う上で重要となります。
「参る」を使った言葉と意味を解釈
「参る」という言葉は単体で用いられる事もあれば他の言葉と繋がって用いられる場合もあります。
そのため慣用句や熟語も多く存在しています。
実際にどのような言葉があるか例を紹介していきます。
- 「気が参る」
- 「参る予定です」
「気が参る」
ここでの「参る」とは弱っているという意味で用いられています。
そして弱る対象は「気」とされているため、精神的に弱っている・落ち込んでいるといった解釈となります。
「参る予定です」
ここでの「参る」は行く・来るといった行動を表す意味とされています。
そしてそのタイミングは「予定」とあることからこれからに対してとなり、相手に対してこれからのことを伝える意味も込められています。
「参る」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「参る」という言葉は意味・文章中での使われ方によって意味だけでなく、文法上の使われ方も変化していきます。
時にはマイナスイメージを含む意味・解釈も持っているため、正しく使いこなす・理解することが求められます。
また「参る」は会話でも用いられる為、実際にどのように使われているか、例を紹介していきます。
- 「参る」を使った例文1
- 「参る」を使った例文2
「参る」を使った例文1
「もう何日も休みなしで働き続けているからね。気持ちは元気なままだけど、さすがに体が参るよ」
この場合、連勤によって体が疲れてしまっていることを表現しています。
精神的には余裕を持っているが、対照的に体には疲労・負担は蓄積しているため「参る」という言葉で表現しています。
「参る」を使った例文2
「最後に実家に帰ったのは数年前です。今年こそは実家に帰って母のお墓に参る予定です」
この場合、個人である母親の墓参りをする旨を伝えています。
墓自体は実家の近くにあるも何年も帰省できていないため墓参り自体が出来ていない状況です。
そして今年は墓参りを予定しているため、これからの未来に対しての行動の意味と墓を拝む旨を兼ねています。
「参る」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
「参る」という言葉は様々な意味を持っており、それに応じた類語・類義表現も存在しています。
そのため意味に応じて使い分ける上でも、類語・類義表現がどのようなものがあるか例を紹介していきます。
- 「降参する」【こうさんする】
- 「意気消沈する」【いきしょうちんする】
- 「出向く」【でむく】
「降参する」【こうさんする】
「降参」の意味としては諦めや負けを認める・白旗をあげるといった意味を持ちます。
「参る」にも同様の意味を備えているため、類語として扱われています。
「意気消沈する」【いきしょうちんする】
「意気消沈」における「意気」には気持ち・感情の程度を表す言葉とされています。
そして「消沈」が続くことで落ち込む・下がるといった意味となります。
「参る」という言葉の類語としては精神的に弱っているという部分で扱われています。
「出向く」【でむく】
「出向く」という言葉は行動を意味しており、特に対象となるもの・場所へ自分から出かけていく・向かっていくという意味を持ちます。
「参る」には「行く・来る」と両方の意味を備えていますが、そのうちの「行く」における類語とされています。
「参る」の英語(解釈)・例文など
「参る」という言葉は同じ言葉でも様々な表現があり、英語でもたくさんの単語で表されています。
しかし一つの単語・文章で全ての意味を備えることはできず、意味の解釈からの表現となるため、実際にどのような表現・単語があるか紹介していきます。
- “come / go”
- “worn out”
- “give up”
“come / go”
この二つの単語は行動を表しており、「来る/行く」と意味しています。
英語では動詞を加えることで丁寧な表現になりますが、基本的に単語単体でも「参る」の意味に適応しています。
“worn out”
この単語の意味として本来は「使い古した・たくさん活用した」といった意味を持ちます。
しかし意味が転じて疲労を表す場合もあります。
それに“mentally”、“physically”と「精神」、「肉体」を表す言葉が合わさることで「参る」の意味となります。
“give up”
この言葉の意味としては諦める・投了するといった意味となっており、負けを認めるという部分では「参る」と同義の表現とされています。
「参る」と「詣る」の違い
「参る」と「詣る」は同じ意味で捉えている人が多く、混同しがちな言葉で巣がそれぞれ意味は異なります。
「詣る」は「参る」同様に拝む意味を持ちますが、その対象は「参る」ではお寺や墓に対して神社とされています。
「参る」と「伺う」の違い
「伺う」という言葉は「行く」という意味では「参る」と同義とされています。
しかし異なる点として、使われる場面は先に敬意を払う相手・対象がいることが条件とされています。
そのため相手への配慮を含めた意味となります。
「参る」という言葉は広く様々な意味を兼ね備えています。
そのため使われる場面もたくさんありますが、その分正しい意味の理解や使い方の認識が求められます。