「早計」とは?意味と使い方!例文!類語や英語を紹介
この「早計」と言われることは、往々にしてあるものです。
そして、そのほとんどが悪い結果に繋がってしまいます。
目次
- 「早計」の意味とは?
- 「早計」の読み方
- 「早計」の言葉の使い方
- 「早計」を使った言葉と意味を解釈
- 「早計」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「早計」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
- 「早計」の英語(解釈)・例文など
- 「早計」と「差別」の違い
「早計」の意味とは?
早計とは、充分に考慮せずに思い付いた早まった考えのことです。
これによって悪い結果に終わってしまった場合、後からもっとじっくり考えればよかったと後悔することが多いと言えるでしょう。
ですが、その為の時間がなかったという場合があるものです。
しかし、そのような時間が足りずに浅はかな考えに至ってしまったという場合には、この「早計」とは表現しません。
「早計」となるのは、時間的にはもっと考えることができたといった場合のみです。
「早計」の読み方
「早計」は、「そうけい」と読む言葉です。
この二文字を「早」まった「計」画だと解釈すると、そのまま意味に繋がります。
一度覚えてしまえば間違えることはないと思いますが、「早急」(さっきゅう、とても急なこと)という言葉があるので、それにちなんで「さっけい」と発音してしまう人も少なくありません。
これには気を付けてください。
「早計」の言葉の使い方
早計は、後から早まったと思った時、または人がそのような様子だと感じた時などに使う言葉です。
その為、いい意味で使われることはまずなく、ほとんどが、それでは危ない(まだ実行には移していない段階)、その為に失敗したという使い方になります。
「早計」を使った言葉と意味を解釈
早計が使われている言葉や表現の意味の解釈です。
言葉自体の意味は一緒なので、使い方の紹介だと考えていいでしょう。
- 「早計も甚だしい」の意味
- 「早計に失する」の意味
「早計も甚だしい」の意味
とても浅はかな考えを披露してしまった時に、このように指摘されてしまう場合があります。
「甚だしい」(はなはだしい)は、「普通の度合いを超越して激しい」という意味で使うので、「浅はか過ぎる」と解釈できる表現です。
特に変化はさせず、この形で使う言葉だと覚えておきましょう。
「早計に失する」の意味
この「早計に失する」は、「それは早計だろう」と置き換えることができます。
「今すぐ行くというのは早計に失する」などという使い方になり、多少堅い文章の中で見ることがある表現です。
「早計」を使った例文や短文など(意味を解釈)
早計を使った例文や短文です。
いい意味では使わない言葉の為、例文でもそういった使い方になっています。
- 「早計」を使った例文1
- 「早計」を使った例文2
「早計」を使った例文1
「彼が犯人だと決め付けるのは些か早計だ」
「早計」は、この「些か」(いささか、「少し」や「多少」という意味です)とくっ付け、このような形で使うことがあります。
そこまで浅はかという訳ではないが、多少早まった考えだと言いたい時に向いている表現です。
「早計」を使った例文2
「国債を発行すれば増収に繋がるという考えは、いくら何でも早計過ぎないだろうか」
国債は、ご存知のように国が発行する債券です。
元本保証があるのが最大の魅力で、利率こそ大したことはありませんが、発行元が国だけに、安全な蓄えとして人気のある金融商品です。
ですが、この発行によって、国が購入者(主に日本国民)に借金をする訳なので、その売り上げで一時的には増収となっても、満期になれば金利と共に返還しなければいけません。
その為、あくまで一時的な対策にしか過ぎず、これに頼る政権は非難の対象になることが少なくありません。
要は、将来に「つけ」を回しているということだからです。
「早計」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
早計と似た意味で使える言葉や、言い換えに使用できる表現です。
どれも、「充分な考慮がない」という点が類似しています。
- 「軽率」【けいそつ】
- 「安直」【あんちょく】
- 「短絡的」【たんりゃくてき】
「軽率」【けいそつ】
「深く考えずに軽々しく行うこと」を指す言葉です。
「さすがにあれは軽率だった」といった形で使われることが多く、「早計」と言い換えられる場合も多いです。
尚、この言葉は、「率」を「そつ」と読む点に注意してください。
記述する時に、読み方がそれで形も似ている「卒」としてしまっていることが結構見られます。
「安直」【あんちょく】
上の「軽率」とほとんど同じ意味があり、「いかにも安直な発想だ」などという使われ方をします。
また、「お金が掛からない」という意味でも使うことができ、その場合は「安直なツアーだったが、それなりに楽しめた」のような表現で用います。
どちらで使っているかは、前後の文脈からの判断になります。
「短絡的」【たんりゃくてき】
この言葉にも、「充分に考えずに決め付けてしまう」といった意味があります。
使い方は上の2つの言葉と同様に、「あの人の胆略的な行動によって皆が迷惑した」のようになり、これらの言葉は全て「早計」とよく似た使い方ができます。
「早計」の英語(解釈)・例文など
早計を英語で表現すると、“overhasty”となります。
「早計な」という意味で、「軽率な」とも訳されますが、それは、「早計」と「軽率」の意味がそれだけ似ているからだと考えていいでしょう。
以下が、この“overhasty”を使った例文です。
- “That would be overhasty.”
- “It may have been overhasty, to purchase this book.”
“That would be overhasty.”
「それは早計だろう」と言いたい時に使える簡単な表現です。
“that would be”は、後に続く表現について「〜だろう」という意味になります。
“It may have been overhasty, to purchase this book.”
「この本を購入するのは早計だったかも知れない」と言っています。
特に買わなくていい本を高額で買ってしまったのか、またはそれほど必要のない本だったのかも知れません。
「早計」と「差別」の違い
「差別」は、何かに差を付けることです。
それを「早計」で行ったしまったと合わせて使うこともありますが、意味が全く違う言葉なので、間違えて使うことはないでしょう。
「差別」は、「学歴だけで差別するのはどうかと思う」や、「そちらの製品とは差別して考えなくてはいけない」などという形で使います。
ほとんどは前者のような悪い意味を含む使い方になりますが、後者のように「区別」(くべつ)と似た使い方もできる言葉です。
この例では、いい物とそうでもない物を明確に「区別」しようという意味で使っています。
早計は、類語として挙げた言葉と共に、浅い考えを咎める為に使われることが多い言葉です。
そのような性質から、自分には使わないに越したことはないでしょう。