「安直」の意味とは?「安直」と「安易」の違い・読み方・英語・類語【使い方や例文】
「安直」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
「安直」というのはどのような意味を持つのでしょうか。
ここでは「安直」という言葉について紹介します。
目次
- 「安直」の意味とは?
- 「安直」の読み方
- 「安直」の英語(解釈)
- 「安直」と「安易」の違い
- 「安直」の言葉の使い方
- 「安直」を使った言葉・慣用句や熟語・サービスなど(意味を解釈)
- 「安直」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「安直」の類語や類義表現
- 「安直」の対義語
「安直」の意味とは?
「安直」という言葉には価格が安いこと、という意味合いもありますが、一般的には簡単で手軽な様子、あるいはいい加減な様子、として使われることが多いと言われています。
「安直」な気持ちでやってはいけない、「安直」なやり方では成功できない、などと聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
十分に考えず、いい加減に行うことを指す場合もあります。
「安直」の読み方
「安直」は「あんちょく」と読みます。
「やすなお」などではありませんので気をつけましょう。
知っていれば簡単に読める単語です。
「安直」の英語(解釈)
「安直」という表現を英語で調べると“cheapness”という表現が出てきます。
しかし、これはあくまでもやすい、という意味になり、十分に考えていない、いい加減な、という意味ではありません。
いい加減な、という意味合いにする場合は“easy”、“careless”、“without thinking”などでも良いでしょう。
例えば、「あれは安直な判断だった」というのであれば、“that was really careless choice”などと言えます。
「安直」と「安易」の違い
「安直」によく似た表現に安易というものがあります。
これらはよく似た表現ですが、意味合いが若干異なります。
「安直」というのは価格が安いこと、十分に考えていないこと、いい加減であること、という意味を持ちますが、安いというのは簡単で困難がないこと、深く考えず、いい加減であること、という意味を持ちます。
つまり、考え方や行動がいい加減である様子を表すという点ではどちらも同じなのですが、安いという言葉には「安直」のようにお金がかからない、安い、という意味は持ち合わせていません。
「安直」の言葉の使い方
「安直」という表現はいい加減な様子、よく考えていない様子、を表しますが、人に対して使うと批判的な意味合いを持ってしまったり、そんなつもりはなくてもネガティブな意味合いを持つと誤解されてしまうこともあります。
例えば「その判断は安直なのでやめなさい」「子供に安直な名前をつけた」などと言えば、そこには批判的な意味合いが伴います。
そのため、誰かに対して使うときには注意が必要な言葉です。
「安直」を使った言葉・慣用句や熟語・サービスなど(意味を解釈)
ここでは、「安直」という表現を使った言い回しを紹介します。
「安直」な発想、「安直」な行動、「安直」な名前、などはよく使われる言い回しですので、ぜひ知っておきたいものです。
- 「安直な発想」
- 「安直な行動」
- 「安直な名前」
「安直な発想」
「安直」な発想というのはよく考えず、いい加減に考えたアイディアのことを指しています。
「安直な発想だが、サケフレークをご飯に乗せるとおいしい」などと表現できます。
確かに、サケフレークをご飯に乗せるというのは簡単な方法ですが、それだけでご飯がぐっと美味しくなります。
これには批判的な意味合いが含まれていません。
しかし、人に対して使ってしまえば「そんな方法、馬鹿じゃないの」などという意味を持つと思われてしまう可能性もありますので、注意が必要です。
「安直な行動」
「安直」な行動というのはよく考えずに行う行動という意味になります。
例えば、地震が来たときには机の下に隠れるなど、落ち着いた行動をしなければいけません。
また、地震が落ち着いたからといってすぐに家を出る事は控えた方が良いでしょう。
しかし、地震が起こって焦ってしまい、すぐに避難しようと家を飛び出してしまえば、それは「安直」な行動となり、怪我をする可能性も高まってしまうのです。
「安直な名前」
最近はDQNネームなどという表現が注目を集めています。
DQNネームは「安直」な名前であると批判されており、子供の一生に影響与えてしまうと言われています。
また、その時に流行ったアニメの主人公などの名前も、「安直」な名前だとして批判されることがあります。
子供の名前を聞いただけで「両親がこのアニメを好きだったのかな」などと思われてしまうこともあり、子供が戸惑う場合もあります。
「安直」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは「安直」という言葉を使った例文をいくつか紹介します。
どのような文脈で使えるのか、ぜひ知っておきましょう。
- 「安直」を使った例文1
- 「安直」を使った例文2
「安直」を使った例文1
「あの人の意見はとても「安直」で、聞くだけ時間がもったいない」
どれだけ様々な意見を出したとしても全てが「安直」で実現不可能であったり失敗が目に見えたような意見であったりすれば、同僚から話を聞いてもらえなくなってしまう可能性があります。
ましてや、会議などで「安直」な意見ばかりを口に出せば、人の時間を無駄にしてしまうことにもなります。
様々なアイディアを持つという事は大切ですが、だからといって「安直」で良いというわけではありません。
アイディアを人に表明するときにはよく考え、実現可能であるかどうか、失敗しないかどうか、考えるようにしましょう。
「安直」を使った例文2
「子供に名前をつけるときには「安直」な名前ではなく、しっかり考えた名前でなければいけない」
最近はDQNネームをつけられた子供が改名できるかどうか、などと話題を集めることがあります。
親は子供に夢を込めて名前をつけますが、中には全然読めない、という名前も少なくありません。
読めないならば問題はありませんが、例えばアニメのキャラクターの名前をつけたり、よろしくない意味を持つ漢字を含めたりなど、将来子供が「改名したい」と思えるような名前は避けたいものです。
どれだけ素晴らしい名前であったとしても、「安直」な名前ではなく、しっかり考えた名前を子供につけるようにしましょう。
「安直」の類語や類義表現
ここでは「安直」という表現の類義語を紹介します。
様々な言い回しをぜひ知っておきましょう。
- 手軽【てがる】
- いい加減【いいかげん】
手軽【てがる】
手軽というのは手数がかからず、簡単な要素を指しています。
例えば、働く主婦にとっては手軽に作れる夕食、などが非常に大切ですよね。
ただし、いい加減である、よく考えていない、などという意味合いは持ちません。
しかし、簡単にできる、苦労しないでできる、などという意味では類義語だと言えるでしょう。
いい加減【いいかげん】
いい加減というのは「安直」という表現の類義語だといえます。
「安直」という言葉時点にいい加減な考え、などという意味合いがありますので、意味がぴったりだと言えるでしょう。
いい加減というのは良いけれど、適度、などという意味で使われることもありますが、それ以外にはキリが良いところで終わらせたい、などという意味を持つこともあります。
「安直」の対義語
「安直」という言葉の対義語は高価、丁寧、念入り、などという表現が挙げられます。
「安直」という表現には値段が安いという意味がありますので、値段が高いという意味の高価、そしていい加減という表現の対義語にあたる丁寧、念入り、などという言葉が「安直」の対義語になるのです。
「安直」という表現を日常的に使える言葉でもありますが、ビジネスで使える言葉でもあります。
ぜひ意味合いを把握し、スマートに使いこなせるようにしたいですね。