「荘厳」とは?意味と使い方!例文!類語や英語も紹介!
「荘厳」という言葉は何かに日常会話でもよく使われます。
しかし「荘厳」の本当の意味はかなり複雑ですので、以下に紹介します。
目次
- 「荘厳」の意味とは?
- 「荘厳」の読み方
- 「荘厳」の言葉の使い方
- 「荘厳」を使った言葉と意味を解釈
- 「荘厳」を使った例文や短文・言い換えなど(意味を解釈)
- 「荘厳」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
- 「荘厳」と「荘重」の違い
- 「荘厳」の英語(解釈)・例文など
「荘厳」の意味とは?
「荘厳」の意味は以下の3つです。
- 「知恵や福徳などで自分の身や国土を飾ること」の意味
- 「仏像や御堂を宗教的な雰囲気で美しく飾り付けること」の意味
- 「宗教的な重々しさがある様子」「おごそかで立派な様子」の意味
- 「荘厳」の語源
「知恵や福徳などで自分の身や国土を飾ること」の意味
こちらは仏教用語で理解するのが難しいのですが、簡単に説明します。
「飾る」とは身に付けることで、知識や知恵、善行などによりで徳を積む行為を身に付けることで、主に高僧のことを言います。
また、その様な徳を積んだ人物が増えることで国が安定して人々が極楽浄土を待つことができるのです。
この様な概念のことを「荘厳」と言います。
「仏像や御堂を宗教的な雰囲気で美しく飾り付けること」の意味
こちらも仏教用語ですが、お寺を拝観したことがある人ならば理解し易いでしょう。
お寺の本堂に行くと、仏像の周囲に蓮やつるのある植物、天蓋、金色の玉のれんの様なものなど、立派な飾り付けがあるのが分ります。
これらを飾り付けること、またはそのアイテムのことを「荘厳」と言います。
「宗教的な重々しさがある様子」「おごそかで立派な様子」の意味
上記の宗教的な意味から転じてこの意味として使われる様になりました。
お寺や仏像を見た時におごそかな気持ちになったり、立派なものを見て重々しい美しさを感じることを言います。
「荘厳」の語源
「荘厳」のご語源は、サンスクリット語で「飾る」という意味を中国語に訳したものから来ています。
植物や細かい飾りなど凛とした雰囲気に仕上げるので、普通の建物の装飾とは全く違うことを意味する為に付けられました。
「荘厳」の読み方
「荘厳」には幾つかの読み方があります。
一般的には「そうごん」と読みますが、仏教的なものを表す時には「しょうごん」、「しょうげん」と読みます。
日常会話では「そうごん」と読んで問題ありません。
「荘厳」の言葉の使い方
「荘厳」は名詞で、一般的には「荘厳な〇〇」と修飾語として使います。
動詞として「荘厳だ」「荘厳である」としても使われます。
意味的に宗教が感じられる建物や内装に使う言葉ですが、最近ではあまり気にせずに重々しい雰囲気で感動する様な光景に対して使われています。
対象となるものに対する褒め言葉になります。
「荘厳」を使った言葉と意味を解釈
「荘厳」を使った言葉と意味を解釈
- 「荘厳な建物」の意味
- 「福徳荘厳」の意味
「荘厳な建物」の意味
重厚で神秘的な雰囲気の建築物であるという意味です。
主に規模の大きいお寺や教会などに使われ、中に入ると素晴らしい装飾があり圧倒される程です。
防音に優れていて外の雑音などが聞こえず、重い空気の中独特の世界観に引き込まれる様な建物のことを言います。
「福徳荘厳」の意味
「福徳」とは「幸せであり財産にも恵まれていること」です。
「福徳荘厳」は「大般涅槃経」という経典に書かれている一節で、「人は知恵を福徳により荘厳される」というものです。
「荘厳」というのは意味の章でも紹介しましたが「身に付ける」という意味で使われています。
このことから「知恵を持ち、更に幸せで財産にも恵まれたものが修行をする程より自分の身を飾ることができる」という意味になります。
非常に難しい言葉ですが、仏教の思想の中にある「荘厳」の状態の一つです。
「荘厳」を使った例文や短文・言い換えなど(意味を解釈)
「荘厳」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「荘厳」を使った例文1
- 「荘厳」を使った例文2
「荘厳」を使った例文1
「あまりにも荘厳な本堂の雰囲気に息をのんだ」
京都や奈良などの仏閣を訪れて本堂に行くと、きらびやかな金の飾りが多く施されています。
しかしだからと言って派手や華美ではなく、おごそかな雰囲気に満ちているので、思わず黙ってしまう様子が伝わります。
友達と観光気分でその場所を訪れたらあまりにも厳かな雰囲気で、一瞬気持ちが引き締まる様な感じがしたのでしょう。
「荘厳」を使った例文2
「荘厳な曲で心が休まる」
海外では宗教を題材にしたクラシック曲も多くあります。
特にパイプオルガンの音色はまるで教会にいる様な感覚をもたらしてくれるのです。
日本人は宗教の違いもあり、西洋の宗教曲を聴くと崇高な気持ちになるものです。
教会の中にオルガンの音色が響き渡っている様で、気分がすっかりと落ち着く様子を表しています。
「荘厳」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
「荘厳」の類語を紹介します。
- 「壮大」【そうだい】
- 「崇高」【すうこう】
- 「神々しい」【こうごうしい】
「壮大」【そうだい】
意味は「規模が大きくて立派なこと」で、建物や芸術品、企画に対する構想やアイデアなど想像力を働かせるものごとに使われます。
「崇高」【すうこう】
意味は「気高く尊いこと」で、人の精神や目標とするものなどに使われます。
「神々しい」【こうごうしい】
意味は「おごそかで威厳があり思わず崇めてしまう様子」で、建物や彫像などの他に風景にも使われます。
「荘厳」と「荘重」の違い
「荘厳」と同じ様な意味を持つ言葉に「荘重(そうちょう)」があります。
2つの言葉の共通点は、どちらも「静かで重々しい雰囲気」という点です。
違う点は「荘厳」の方がより宗教的におごそかな雰囲気を意味するという点です。
「荘重」は美術館や博物館など、一般的に品格のある場所を意味します。
「荘厳」は仏閣や教会など宗教的な行事が行われる場所の尊い雰囲気を意味するのです。
「荘厳」の英語(解釈)・例文など
「荘厳」を意味する英語には以下の表現があります。
- “There are sacred atmosphere in that room.”
- “The place was solemn and mysterious.”
“There are sacred atmosphere in that room.”
「その部屋には荘厳な雰囲気があった」と訳します。
“scared”は「神聖な」という意味があり、海外での宗教的な「荘厳」を表します。
“The place was solemn and mysterious.”
「その場所は荘厳で神秘的だった」と訳します。
“solemn”は少し硬い言葉ですが「荘厳な」という直訳になります。
「荘厳」は「宗教的な装飾」「宗教的におごそかな雰囲気のものや場所」という意味です。
しかし現在では宗教的な意味は薄れていて、若い人は自分が思わず感動する様なものに対して気軽に使う様になっています。
基本的に「宗教的なもの」ということを踏まえておけば、日常会話で比較的自由に使える言葉です。