「去来」とは?意味と使い方!例文!類語や英語も紹介!
去来は、2つの意味がある言葉ですが、どちらで使っているかは前後の文脈から容易に判断できます。
目次
- 「去来」の意味とは?
- 「去来」の読み方
- 「去来」の言葉の使い方
- 「去来」を使った言葉と意味を解釈
- 「去来」を使った例文や短文・言い換えなど(意味を解釈)
- 「去来」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
- 「去来する」の英語(解釈)・例文など
「去来」の意味とは?
去来には先のように、2つの意味があります。
主に使われているのは2つ目の方ですが、最初の意味で用いられている小説なども多いので、そちらもきちんと覚えておきましょう。
- 「行き来」
- 「不意に頭に浮かぶこと」
「行き来」
去来の1つ目の意味は、この「行き来」です。
「この道路は頻繁に車が去来する」などという使い方になり、この例文のような形で使われるので、こちらの意味で使っているとすぐに分かるでしょう。
「不意に頭に浮かぶこと」
何かが「不意に頭に浮かぶこと」という意味でも使うことができます。
「ゴールと同時に、それまでのことが去来した」のような形で使われている場合がこちらの意味で、ゴールした途端にそれまでの道のりであった苦労などが思い浮かんできたという意味になります。
「去来」の読み方
「去来」は、「きょらい」と読む言葉です。
「去」る、「来」るの組み合わせで作られている言葉なので、前述の最初の意味はここから分かるでしょう。
2つ目の意味は、頭の中から「去」っていたはずの記憶が「来」(かえ)ってくるという解釈をするといいでしょう。
全く違う意味ながら、共に語源に似たところはあると考えることができます。
「去来」の言葉の使い方
去来は、何かの「行き来」に対して、または急に何かを思い出した(意識的に思い出そうとしていないのに)といった時に使う言葉です。
現在では「行き来」に対してはあまり使うことはなく、多くの場合で「思い出した」の方だと考えておいていいでしょう。
ただ、そちらの意味もきちんと覚えておかないと、「車が去来する」などという使い方を見掛けた時に意味が分からないので、両方ともしっかり覚えておきましょう。
「去来」を使った言葉と意味を解釈
去来の使い方と、この漢字を調べると必ず出てくる人物についてです。
使い方については特に問題はないでしょう。
- 「去来する」の意味
- 「向井 去来」俳諧師
「去来する」の意味
「去来」は、この「去来する」という形で使われることが多いです。
「人が去来する」、「思い出が去来する」など、どちらの意味でもこの形が一番使われる表現です。
他に多く見聞きするのは、「去来している」や「去来した」といった形で、前者は今そうなっている(行き来がある、思い出しているところ)となり、後者は思い出すの方の意味でよく使われる表現です。
「向井 去来」俳諧師
この「向井 去来」は、江戸時代前期の俳諧師です。
松尾芭蕉の弟子でもあり、その中でも優秀だと言われた「十晢」の一人です。
「むかい きょらい」という名前が、ここで紹介している「去来」と同じなので、この言葉と何か関係がありそうだと思ってしまいますが、何の関係もないただの偶然の一致でしかありません。
ですが、この機会にこのような俳諧師が居たということを覚えておくのも面白いかも知れません。
「去来」を使った例文や短文・言い換えなど(意味を解釈)
去来を使った例文や短文です。
意味の違う使い方を1つずつ挙げてきます。
- 「去来」を使った例文1
- 「去来」を使った例文2
「去来」を使った例文1
「この国道はいつも車の去来が激しいので、バイパスを作る計画があるらしい」
道路の始点と終点の間の迂回用の別ルートをバイパスと言います。
途中から2本に分かれ、また1本に集約される為、どちらを通ってもきちんと終点(逆から出発した場合は始点)まで辿り着けます。
常に車の去来が多く、すぐ渋滞してしまう国道にはこのバイパスは珍しくありません。
「去来」を使った例文2
「合格発表に番号があったのを見た途端に、この何年からのことが一気に頭に去来した」
「去来」は、「頭に思い浮かぶ」という意味で使いますが、遭えて「頭に」と付けて使っても間違いではありません。
また、単に「去来した」より、そのような使い方の方をよく見聞きします。
合格したという現実を目の当たりにして、それまで努力したことが一気に思い浮かんできたと解釈してください。
「去来」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
去来と似た意味で使える言葉や、言い換えに使用できる表現です。
最初の1つは「行き来」の方で、その後は「思い出す」の方の類義表現となります。
- 「往来」【おうらい】
- 「脳裏に浮かぶ」【のうりにうかぶ】
- 「頭をよぎる」【あたまをよぎる】
「往来」【おうらい】
「去来」を「行き来」の意味で使う時には、この言葉で言い換えることができます。
「人の去来が激しい」は、「人の往来が激しい」としても意味は全く一緒です。
先にも書きましたが、「去来」はこの意味ではあまり使われなくなっているので、今ではこちらの「往来」の方を使った方が自然です。
「脳裏に浮かぶ」【のうりにうかぶ】
思い出などが「去来する」と同じ意味で使える言葉ですが、「不意に」というニュアンスを含んでいないので、完全な言い換え表現にはなりません。
「去来」は、急に何かが頭に思い浮かぶ(浮かんだ)時に使う言葉で、言い換えると「不意に脳裏に浮かぶ」ことこそが「去来」です。
「頭をよぎる」【あたまをよぎる】
この「頭をよぎる」は、「去来する」とよく似た意味で使えます。
「突然」や「不意に」という意味もある為、「先ほど頭をよぎった」と使えば、少し前に突然それが思い出されたという意味になり、「先ほど去来した」とほとんど同じ解釈です。
言い換えに利用するなら、この言葉がいいでしょう。
「去来する」の英語(解釈)・例文など
去来するの英語表記は、2つの意味の場合を考えないといけません。
最初が「行き来」の意味で、次が「思い出す」の方です。
- “come and go”
- “remembered unexpectedly”
“come and go”
「行き来」の方は、そのまま“come and go”です。
逆にして“go and come”でも構いません。
これを使った例文も挙げてみます。
“This street, so people come and go.”
「この通りは人が去来が激しい」と解釈できます。
「行き来」の方は英語ではこのように表現してください。
“remembered unexpectedly”
「思い出す」として使う場合、これが近い表現になります。
意味は「急に思い出した」で、英語ではよく見掛けます。
以下が、この表現を使った例文です。
“I remembered unexpectedly until then.”
「それまでのことが去来した」と言っています。
自分がそうだと使っている形です。
「去来」は英語では意味によってこれらのように表記してください。
去来は、今では「思い出す」の方の意味で使われることばほとんどですが、「行き来」という意味の方も一緒に覚えておいてください。