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「内諾」の意味とは?「内諾」と「承諾」の違い・類語・読み方・英語・対義語

内諾は、ビジネスでよく聞かれる言葉です。

しかし、これで喜んではいけないのが、この「内諾」たる所以です。

内諾

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「内諾」の意味とは?「内諾」と「承諾」の違い・類語・読み方・英語・対義語>


目次

  • 「内諾」の意味とは?
  • 「内諾」の読み方?
  • 「内諾」の英語(解釈)
  • 「内諾」の対義語
  • 「内諾」の言葉の使い方
  • 「内諾」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
  • 「内諾」を使った例文や短文など(意味を解釈)
  • 「内諾」の類語や類義表現(シソーラス)
  • 「内諾」と「承諾」の違い


「内諾」の意味とは?

「内諾」の意味とは?

内諾とは、「内々に決定している」時に、それを指して使います。

つまり、まだ表に出した決定ではないものの、内々には決まっている「決定」「了解」のことです。

あくまで内々での決定なので、この「内諾」された内容が、そのまま最終決定になるとは限りません。

言葉の使い方などではなく、意味のその点に注意が必要です。



「内諾」の読み方?

「内諾」の読み方?

「内諾」は、「ないだく」と読む言葉です。

「内」は全く問題ないとしても、「諾」の読み方が難しいかも知れません。

この「諾」(だく)は、何かに「応答(返事を)する」という意味のある漢字で、「内諾」では「内々の(快い)返事」という意味で使っています。

音読みでは「だく」としか読めない漢字なので、この読み方で覚えてしまいましょう。

「内諾」の英語(解釈)

「内諾」の英語(解釈)

内諾を英語で表現すると、“informal consent”となります。

“informal”「非公式」という意味で、まだ内々のことだという解釈でも使える言葉です。

そして、“consent”「同意」「納得」を表す言葉となっており、合わせて「内々に納得している内容」と解釈し、「内諾」の英語表現となっています。



「内諾」の対義語

「内諾」の対義語

内諾の対義語は、「確約」(かくやく)という言葉になります。

この言葉は、まだ内々だという曖昧な約束ではなく、「確定した約束」という意味で使います。

先に、「内諾」は最終的な決定ではないので、その点に注意が必要だと書きましたが、「確約」であれば、心配は一切要りません。

「確約」された内容は、後から覆ることはないからです。

「内諾」の言葉の使い方

「内諾」の言葉の使い方

内諾は、「内々でそう決定している」と伝えたい時に使う言葉です。

「社長は既に内諾している」と使うと、その社長は内々には(表立ってではないものの)了解しているという意味になります。

ただし、あくまでまだ内々の了解だということを忘れてはいけません。

この「内諾」に喜んだものの、後から引っくり返ってしまう場合もないとは言えません。

「内諾」は、言ってしまえば何の約束もされていない「決定」「了解」の為、厳密は「仮決定」などと表現するのが正しいと言えるでしょう。

「内諾」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)

「内諾」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)

内諾を使っている言葉や表現の意味、及び解釈です。

  • 「内諾書」
  • 「内諾を取る」
  • 「内諾を頂く」

「内諾書」

この「内諾書」は、「内諾」された内容が文章になった書類だと考えていいでしょう。

口頭での約束でも「内諾」には違いありませんが、書面になっていると、その分安心感が高まるというものです。

しかし、この場合もいくら書面があろうと、「内諾」の状態であることに変わりはありません。

後からその書面ごと破棄して欲しいなどと言われてしまう可能性も少なからずあります。

「内諾を取る」

「内々の決定や了解を取る」ことです。

「その件は内諾を取った」と言うと、「その件は内々には了解してもらった」という解釈になります。

何度も書きますが、この場合もまた、あくまで仮の決定や了解をもらったに過ぎないので、喜ぶのは早いかも知れません。

「内諾を頂く」

「上司や目上の人に「内諾」してもらう」という意味です。

「内諾を頂くことができた」などと使う表現で、ビジネスではそれなりに見聞きすることがあります。

「内諾」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「内諾」を使った例文や短文など(意味を解釈)

内諾を使った例文や短文です。

どれも、まだ「内諾」の状態だ(だった)と分かる例になっています。

  • 「内諾」を使った例文1
  • 「内諾」を使った例文2

「内諾」を使った例文1

「銀行から内諾を取れていた融資が、まさかの取り消しになってしまった」

「内諾」「確約」ではないことがよく分かる例だと言えるでしょう。

特に融資のような大事なことに関しては、それが実際に下りる最後までは安心しない方がいいと言えるでしょう。

「内諾」を使った例文2

「やっとの思いで内諾してもらうことができたが、まだまだ安心はできない」

内諾まで取りつけたと言っていますが、まだ安心するのは早いと気を引き締めている使い方です。

特に取引先が相手という場合には、この例文のように、「内諾」の段階での安心は禁物です。

「内諾」してもらうこと自体は嬉しいことですが、その喜びもまだ半分といったところに留めておきましょう。

「内諾」の類語や類義表現(シソーラス)

「内諾」の類語や類義表現(シソーラス)

内諾と似た意味で使える言葉や言い換え表現です。

最初のものは、よく聞く言葉だと思います。

  • 「内定」【ないてい】
  • 「口約束」【くちやくそく】

「内定」【ないてい】

新卒時の就職の際には、正式な決定の前に、この「内定」という状態を経るのが一般的です。

「内々の決定」という意味で、「内諾」とほぼ一緒の意味だと捉えていいでしょう。

言い換え表現にすると、「内定をもらった」は、「内諾してもらった」となります。

よって、その後に何か重大なことがあった場合には、その「内定」が取り消されてしまうことがあります。

例えば、刑事事件を犯してしまったような場合がそれに当たります。

「口約束」【くちやくそく】

信頼度は落ちますが、口頭での「内諾」のことだと解釈できる表現です。

そのような内諾が後から破棄されてしまう際に、「口約束だったから(正式な約束ではないから)」という使われ方をすることもあるので、内々だとしても、決定や了解というところまでは、まだ遠い状態だと考えてください。

この「口約束」から始まった場合には、ここから「内諾」へと漕ぎつけて、最終的には「確約」(確定)までもっていくという流れです。

「内諾」と「承諾」の違い

「内諾」と「承諾」の違い

「承諾」(しょうだく)は、「ほぼ確実な決定」に対して使う言葉です。

「承諾してもらった」と言えば、「約束してもらった」と言い換えても問題ないでしょう。

「確約」と比べると、若干ながらその信頼度は落ちますが、「承諾」された内容は、「内諾」とは違ってまず覆らないと考えて構いません。

この「ほぼ」という点がある為、「内諾」の対義語にとても近い言葉ながら、それとは言えないのが歯がゆいところです。

icon まとめ

内諾は、あくまで「内々での仮の決定」だということを忘れてはいけません。

この後に正式な決定を取りつけるまでは安心するのは早いと考えていかないといけません。