「怪しい」の意味とは?「怪しい」と「妖しい」の違い・類語・英語・対義語
「怪しい」という言葉は日常会で非常に良く使われます。
どの様な意味があるのか知っておき、より幅広く使える様にしておきましょう。
目次
- 「怪しい」の意味とは?
- 「怪しい」の読み方
- 「怪しい」の英語(解釈)
- 「怪しい」の対義語
- 「怪しい」の言葉の使い方
- 「怪しい」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「怪しい」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「怪しい」の類語や類義表現(シソーラス)
- 「怪しい」と「危ない」の違い
- 「怪しい」と「妖しい」の違い
「怪しい」の意味とは?
「怪しい」には以下の様な多くの意味があります。
- 「不気味な感じ」の意味
- 「行動が不審な様子」の意味
- 「秘密の関係がある」の意味
- 「状況が悪い方向に行きそうで不安なこと」の意味
- 「100%信用できない様子」の意味
- 古文単語としての「怪しい」の意味
「不気味な感じ」の意味
視覚で認識できない、聴覚や勘などで感じる不気味な感覚のことです。
思わず鳥肌が立つ様な気味の悪さを含んでいて「怪しい声」や「怪しい音」などと言います。
「行動が不審な様子」の意味
主に人に対して使われ、その人の置かれている状況や行動が不審なことです。
明らかに普通の様子とは違い、何かを隠していたり客観的に非常識な目的を持っている様に見えることもあり「怪しい人を見かける」などと言います。
「秘密の関係がある」の意味
主に男女関係に対して使われ、他人には知られたくない様な付き合い方をしていることです。
勘の鋭い人から見れば二人の仲が親密であることがみえみえで「あの二人は怪しい」などと言います。
「状況が悪い方向に行きそうで不安なこと」の意味
目に見えるものや雰囲気が段々と悪くなってきて、どうなるのか不安になる状態です。
知識や今迄の経験からして良くなるはずがないものに対して使われ「雲行きが怪しい」などと言います。
「100%信用できない様子」の意味
人やものごとに対して、丸っきり疑っている訳ではないけれども、100%信用はできずに疑わしい部分があることです。
本来ならば信じたいところだけれども矛盾点や引っかかる点がある時に使われ「怪しい話」などと言います。
古文単語としての「怪しい」の意味
「怪しい」は日本では古くから使われてきた言葉で、「源氏物語」「徒然草」「枕草子」の中で使われています。
元は「怪し」で形容詞のシク活用ですが、意味は現在のものとは違っています。
「不思議・神秘的」「おかしい・変」「みなれない・もの珍しい」「程度が甚だしい」「きわめて不都合」「不安・気がかり」など、現在の様に「疑わしい」という意味はあまりありません。
「怪しい」の読み方
「怪しい」は「あやしい」と読みます。
読むのは簡単ですがいざ書こうとすると書けないという人もいますので、覚えておきましょう。
「怪しい」の英語(解釈)
「怪しい」はどの様に「怪しい」のかにより英語表現も違ってきます。
- “suspicious person”
- “shady”
- “sketchy”
- “fishy”
“suspicious person”
“suspicious”は「怪しい」の英語訳として最も良く使われる表現です。
「疑わしい」という意味が強く、ユーモアを感じさせます。
“He is a suspicious person.”で「彼は怪しい人だ」になります。
“shady”
“shady”は“shade”(影)の形容詞で、「不正な」「いんちきな」という意味で使われます。
“looks like”と一緒に使うことで「いんちきっぽい」という意味になります。
“This looks like shady place to me.”で「このお店は何か怪しい」になります。
“sketchy”
“sketchy”には「不審な」という意味があり、退廃的だったり危険な雰囲気であることを含んでいます。
“There's a sketchy bar in Kabukicho.” で「歌舞伎町に怪しいバーがある」になります。
“fishy”
“fishy”は「魚臭い」という意味ですが、「胡散臭い」という意味を持ちます。
“It sounds fishy so you shuould be careful.”で「どうも怪しいから注意した方がいいよ」になります。
「怪しい」の対義語
「怪しい」の対義語は明確にはありません。
反対の意味に近い言葉として「信用できる」があります。
「確かなものと判断して受け入れられること」という意味で、身元や内容がちゃんとしていて不安の材料がない時に使われます。
「怪しい」の言葉の使い方
「怪しい」は形容詞ですので、文章の終わりや「怪しい〇〇」と言った使い方が基本です。
最初の意味の章で説明をした様に、状況を表現する意味から俗語的な意味まで様々です。
いずれにしても「不審な点がある」「訳が分らなくて不安」という意味がありますので、人やものに使う時には注意が必要です。
はっきりとしない状況を表すことからもビジネスではあまり使わない方が良いでしょう。
「怪しい」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
「怪しい」を使った言葉を幾つか紹介します。
- 「怪しい人」【あやしいひと】
- 「怪しいメール」【あやしいめーる】
「怪しい人」【あやしいひと】
挙動不審、もしくは何を考えているか分からない人のことを言います。
明らかに普通の人の行動パターンとは違っていて、注目を引く存在です。
「怪しいメール」【あやしいめーる】
差出人がはっきりしなかったり、大手金融機関の名前を使って「あなたの預金が狙われています」などと不安を煽る様内容を送ってきて「すぐにここをクリック」などと外部のサイトにリンクさせる様なメールのことです。
いかにもそれらしいHTMLメールなので騙される人も少なくありません。
「怪しい」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「怪しい」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「怪しい」を使った例文1
- 「怪しい」を使った例文2
「怪しい」を使った例文1
「ちょっと英語が怪しいからチェックしてくれる?」
英語で文章を書いたけれども自信がない、間違っている可能性があることを言っています。
こちらは「不審な」という意味ではなく「全般的に信用はできない」という意味で使われています。
「怪しい」を使った例文2
「最近怪しい人物がこの辺で目撃されている」
身なりが黒づくめだったり、夜遅くに同じ場所に現れるなど不審者のことを言っています。
誰が見ても何となく「普通とは違う」という雰囲気の人物です。
「怪しい」の類語や類義表現(シソーラス)
「怪しい」の類語は以下の通りです。
- 「胡散臭い」【うさんくさい】
- 「不審な」【ふしんな】
「胡散臭い」【うさんくさい】
意味は「様子が普通とは違っていて疑わしいこと」で、油断ができない人やものに対して使われます。
「不審な」【ふしんな】
意味は「疑わしい点があり信用できないこと」で、挙動がおかしい人物にや不正が疑われる時に使われます。
「怪しい」と「危ない」の違い
「怪しい」は「正体が分らないことに対して警戒心を抱くこと」です。
「危ない」は「災いや危険、或いはその他の不幸なことが起こりそうな雰囲気のこと」です。
身の危険度がより高いのが「危ない」です。
「怪しい」と「妖しい」の違い
「怪しい」と「妖しい」はどちらも「あやしい」と読みます。
「怪しい」は「正体がはっきりせずに不安を感じること」です。
「妖しい」は「正体がはっきりしないけれども独特の雰囲気があり魅了されること」です。
魅力があるかどうかが違いになります。
「怪しい」には実に様々な意味があり、日本人は日常会話で上手に使い分けて話しています。
何だか分らないことに対して不安を感じたり警戒する気持ちを表しているので、人やものに幅広く使えます。
カジュアルな言葉ですので気軽に使いましょう。