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「与える」の意味とは?「与える」と「あげる」の違い・読み方・英語・類語【使い方や例文】

与えるという言葉は、日常で何気なく使っていることが多いですが、間違った使い方もよく見掛ける言葉です。

与える

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「与える」の意味とは?「与える」と「あげる」の違い・読み方・英語・類語【使い方や例文】>


目次

  • 「与える」の意味とは?
  • 「与える」の読み方
  • 「与える」の英語(解釈)
  • 「与える」の対義語
  • 「与える」の言葉の使い方
  • 「与える」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
  • 「与える」を使った例文や短文など(意味を解釈)
  • 「与える」の類語や類義表現
  • 「与える」と「あげる」の違い


「与える」の意味とは?

「与える」の意味とは?

与えるとは、「自分の所有しているものを相手に渡し、相手の所有とする」ことです。

こう書くと難しいですが、要は何かを「あてがう」だと解釈してください。

この言葉は基本的に自分の方が立場が上(もしくは、目上)だという状態で使うものです。

よって、「ペットにエサを与える」のような使い方になります。

対等の立場では使わない言葉の為、「友達に本を与える」とは言わず、大勢の人に対して主催者側などの(名目上では上と言える)立場から使う場合もあります。



「与える」の読み方

「与える」の読み方

「与える」は、「あたえる」と読む言葉です。

「与」は一文字では「よ」と読む漢字で、その意味も「与える」こととなっています。

「給与」(きゅうよ)という使い方は聞いたことがあると思いますが、「給料として与えられるお金」という意味です。

「与える」の英語(解釈)

「与える」の英語(解釈)

与えるは、英語では“give”と表記します。

“give a money”「お金を与える」となり、日本語の「与える」と同様に使える言葉です。

しかし、この“give”は自分が目上側の立場ではなくても普通に使える言葉で、対等の立場で「渡す」「譲る」といった意味でも使うことができます。

ここは大きな違いとなっているので、そのように覚えておきましょう。



「与える」の対義語

「与える」の対義語

与えるの対義語は、2つの言葉が挙げられます。

「求める」が最初に挙がる言葉で、次に「貰う」が挙げられます。

「求める」は、自分から「与えて欲しい」と願うことで、その意味から対義語の1つだと考えていいでしょう。

「貰う」もまた、「与えられるものを受け取る」ことなので、反対の行為だと解釈することができます。

対義表現として用いる場面によって、この2つの言葉を使い分けてください。

「与える」の言葉の使い方

「与える」の言葉の使い方

与えるは、(名目上の場合も含めて)上の立場から誰かに何かを渡し、相手のものとしてもらう時に使う言葉です。

「給与」にその意味のある「与」の言葉が含まれているのは、会社(の経営陣)という、貰う社員にとっては上の立場からそれを「与えている」為です。

このような使い方から、多少偉そうに聞こえてしまう場合もあるので、使う時にはその点に注意してください。

「与える」を使った言葉・慣用句や熟語・関連

「与える」を使った言葉・慣用句や熟語・関連

与えるを使った、よく見る言葉や表現です。

色々な意味でこの言葉を使っています。

  • 「感動を与える」
  • 「影響を与える」
  • 「お金を与える」

「感動を与える」

映画などの作品が、多くの人に「感動を与える」といった形で使われる表現です。

この場合にも、作品の制作者という、それを観る人からすると名目上で上の立場になる側から使っていることになります。

「与える」は、このような目に見えないものをそうするとも使える言葉です。

「影響を与える」

この「影響」も、目に見えない「与える」それになります。

例えば、いわゆる何かの「カリスマ」などと呼ばれる人物が、周りの人に対してこの「影響を与える」などと使う表現になります。

この場合も、一応「影響を与える立場」という上から使っていると考えていいでしょう。

実際にその立場の人が使った場合ではなくても、そういった解釈になる言葉です。

「お金を与える」

英語の項で例にも挙げましたが、上の立場から誰かにお金を渡すことです。

親が「子供に小遣いを与える」などの使い方になり、相手が友人などの対等やそれに近い人の場合には、使わない方がいい表現です。

「与える」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「与える」を使った例文や短文など(意味を解釈)

与えるを使った例文や短文です。

世の中には、色々な「与える」と使えるものがあるものです。

  • 「与える」を使った例文1
  • 「与える」を使った例文2

「与える」を使った例文1

「あいつには、そのうち罰を与えるつもりだ」

「罰」「与える」ものとして使うことができる対象です。

やはり、上の立場から使っている例になります。

「与える」には、「相手の所有にする」という意味があるので、この「罰」をそうするのは少し無理がある表現ですが、このように使っても問題のない言葉です(便宜上、その相手のものとなる為です)。

「与える」を使った例文2

「この武器は、かなり大きなダメージを与えることができる」

ゲームでよく使われる表現で、入手が難しい武器ほどそのような傾向が高いと言えるでしょう。

このダメージも、「与える」対象が敵やモンスターという、自分から見れば倒すべき(下と考えて構わない)存在なので、「与える」と使って問題ありません。

「与える」の類語や類義表現

「与える」の類語や類義表現

与えると似た意味で使える言葉や表現です。

どちらも「与える」と同様に、上の立場から使う言葉です。

  • 「授ける」【さずける】
  • 「施す」【ほどこす】

「授ける」【さずける】

この「授ける」は、「与える」より大きなものを渡す時に使う言葉です。

その大きなものとは見た目のそれではなく、「勲章」だったり、何かの「奥義」というような存在です。

そして、かなり立場に差がある場合や、師弟関係などにおいて用いられる表現となっています。

「施す」【ほどこす】

「与える」より、それを渡す相手が(名目上の場合も含めて)下だと思った時に使う言葉になります。

例として、「ホームレスに食事を施す」といった形になり、渡す相手に対する哀れみが含まれる表現です。

その為、あまりいい言葉ではなく、よほどの場合でないと使うべきではないでしょう。

尚、この言葉は、「飾り付けを施す」といったような「付ける」という意味で使う場合もありますが、そちらの意味についてはここでは深く触れません。

「与える」と「あげる」の違い

「与える」と「あげる」の違い

「あげる」は、「与える」とは多少違う言葉で、対等の立場間でも使える言葉です。

また、文章自体を堅くしたくない時に、「与える」の代わりに使うこともあります。

ただし、「与える」をこの言葉で代用してしまうと、その文章に締まりがなくなってしまったり、おかしくなってしまうことがあるので注意してください。

そのおかしくなることがあるケースは、目に見えないものを「与える」の代わりに「あげる」とした場合に多いです。

一例では、上で挙げた「感動」「影響」がそれで、これらに使うとおかしくなってしまうのが分かります。

icon まとめ

与えるは、原則的に上の立場から使う言葉なだけに、使う場面が限られます。

間違って対等の立場間で使われているケースもまま見掛けますが、相手に対して失礼になってしまうので気を付けてください。