「感性」の意味とは?「感性」と「感受性」の違い・読み方・英語・対義語・類語
「感性が豊かな人」と言われると褒められているのかどうか分らないと思う人もいるでしょう。
どの様な意味の言葉なのか紹介しますので参考にして下さい。
目次
- 「感性」の意味とは?
- 「感性」の読み方
- 「感性」の英語(解釈)
- 「感性」の対義語
- 「感性」の言葉の使い方
- 「感性」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
- 「感性」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「感性」の類語や類義表現
- 「感性」と「感覚」の違い
- 「感性」と「感受性」の違い
「感性」の意味とは?
「感性」の意味と言葉の成り立ちについて紹介します。
- 「心でものごとを深く感じ取ること」という意味
- 「ものごとを感覚的に判断する能力」という意味
- 「感性」の言葉の成り立ち
「心でものごとを深く感じ取ること」という意味
人は自分の周囲の様子や出来事を、音や色、形や言葉などで認識します。
「感性」は、脳で認識したものごとを更に自分の心の中で深く感じ取ることをいいます。
例えば「赤い花」というのは脳で認識しているものの姿形です。
「感性」がある人は「キレイな赤い花」と捉えて、その花に対して愛しさや慈しむ気持ちになるのです。
「ものごとを感覚的に判断する能力」という意味
人がものごとを理解する時には、まずはそれがどの様な性質のものかという知識が必要です。
例えば人に関してならば「女性か男性か」「背が高いか低いか」「美しいかブサイクか」など、脳で瞬時に様々な分析をしてその人の「人となり」として判断するのです。
「感性」は、その様な知識は関係なく、パッと見たり聞いたりした時に「しっくりくるかこないか」「良さそうか悪そうか」を感覚で判断する能力です。
「男性の方が仕事はできる」「美人の方がモテる」など世間の風潮や常識にとらわれずに、自分の内面で感じ取るのです。
そしてその見極めは自分にとって良い結果を招くことが多くなります。
「感性」の言葉の成り立ち
「感性」の意味は漢字からも分かります。
「感」は「ものごとからの刺激で起こる心の動き」「深く心が動くこと」という意味があります。
「性」は「生まれつき天から与えられた本質」という意味があります。
この2つの漢字が組み合わさり「生まれつき備わっているものごとに接した時に心が動く能力」という意味で使われる様になりました。
「感性」の読み方
「感性」は「かんせい」と読みます。
特に難しい言葉ではありませんが、「性」を「しょう」と読み間違わない様にしましょう。
「感性」の英語(解釈)
「感性」の英語は多くあるのでシーンごとに使い分けるのがおすすめです。
- “your tastes”
- “sensitivity”
“your tastes”
“taste”は「味・風味」の他に「好み・趣味・芸術的感覚」という意味があります。
“I like your tastes.”で「あなたの感性が好きです=いい感性していますね」となります。
“sensitivity”
“sensitivity”は「感性」の直訳です。
長い単語で日本人には読み書きが難しいのですが、覚えておくと便利です。
“I feel your sensitivity in those paintings.”で「この絵にはあなたの感性を感じる」になります。
「感性」の対義語
「感性」の対義語を以下に紹介します。
- 「理性」【りせい】
- 「知性」【ちせい】
「理性」【りせい】
「人に本来備わっている能力で、善悪や倫理などを適切に判断すること」です。
強い欲求を持っていても社会に適応する為に我慢して何もない様に振る舞う態度などを言います。
動物の中で自分で判断して理性が利くのは人間だけで、他の生き物は力関係により我慢や服従をするのです。
「知性」【ちせい】
「ものごとを理解したり考えたり判断したりする、人の知的能力のこと」です。
知識が豊富なだけではなく、社会性があり人に対して常識的に振る舞う態度も含まれています。
理屈抜きで自分の内面を重視する「感性」とは違い、常に頭の中で筋を通して考えているのです。
「感性」の言葉の使い方
「感性」は名詞として使います。
動詞形にする時には「感性がある」と言い、「感性する」とは言いません。
人に対して使う時には「ものごとを内面で深く感じる能力がある」という良い意味ですが、その反面「神経質」「論理的ではない」とネガティブな意味で言ったと誤解される可能性があります。
「感性」がない人に無理に褒め言葉として使わない方が良いでしょう。
「感性」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
「感性」を使った言葉を幾つか下記に紹介します。
- 「感性がない」【かんせいがない】
- 「感性を磨く」【かんせいをみがく】
- 「感性を養う」【かんせいをやしなう】
「感性がない」【かんせいがない】
ものごとに対して深く感じ入る情緒的な気持ちがない人のことを言います。
キレイに盛り付けられたデザートやスイーツを見ても何とも思わずすぐにナイフを入れて切り分けてしまう様な人のことを言います。
「感性を磨く」【かんせいをみがく】
ものごとを感じる能力をより強くすることを言います。
何かを見たら「良い悪い」だけではなく「何がどう良いのか、悪いのか」を考える様にしたり、美術館などに行き説明がなくても自分で感じ取ることで感性が鋭くなります。
「感性を養う」【かんせいをやしなう】
元々ある感性をより成長させることを言います。
普段の生活の中に感動できることを見出したり、気づきの心を持つ様にします。
「感性」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「感性」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「感性」を使った例文1
- 「感性」を使った例文2
「感性」を使った例文1
「彼の感性は他人にはとても理解できないものだ」
感性は理屈や見た目ではなく心で感じるもので、その人にしか分らない部分が多くなります。
他人に理解できなくて当然で、その人の個性の一つであると言って良いでしょう。
「感性」を使った例文2
「益々感性が磨かれて素晴らしい音作りになっている」
音楽は作る人の個性が光るものです。
聞いている人の心に響く様な深い音に仕上がっていて、芸術性の高いことが伝わります。
「感性」の類語や類義表現
「感性」の類語は以下の通りです。
- 「センス」【せんす】
- 「フィーリング」【ふぃーりんぐ】
「センス」【せんす】
「ものごとを細かい部分まで感じ取る性質のこと」です。
「センス」は「感覚」という意味の英語ですが、日本ではもっと幅広く使われています。
主にファッションや芸術の作風など、「良し悪し」を判断するものに使います。
「フィーリング」【ふぃーりんぐ】
「ものごとの感じ方や捉え方のこと」です。
「フィーリング」は「感覚・感性」など「感じること」を意味する英語です。
「感性」だけではなく「性格」や「相性」などにも使われます。
「感性」と「感覚」の違い
「感覚」は「五感(視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚)」によって認識されるものです。
「丸い・四角い・甘い・しょっぱい・固い・柔らかい」など、そのものの性質を感じることです。
「感性」は「感覚」で捉えたものごとに対して、自分なりの認識や感情を含む言葉です。
「甘いから好き」「柔らかいから気持ちいい」など、二次的な気持ちが加わります。
「感性」と「感受性」の違い
「感受性」も「感性」も「ものごとを心に深く感じること」です。
但し「感性」が自分から何かを感じ取る能力に対して「感受性」は受動的に感じることをいいます。
「感性」は「心でものごとを深く感じ取る能力」のことです。
「感性が豊かな人」は人間性も味わいがあり、繊細な人が多くなります。
理屈では言い表せないけれどもなんだかいいと思ったら、それがあなたの「感性」です。