「耽溺」の意味とは?「耽溺」と「惑溺」「没溺」の違い・読み方・英語・類語【使い方や例文】
「耽溺」という言葉の意味や読み方を紹介します。
また「耽溺」の英語や使い方、「惑溺」との違いについて紹介します。
さらに「耽溺」を使った言葉や例文を紹介して行きます。
目次
- 「耽溺」の意味とは?
- 「耽溺」の読み方
- 「耽溺」の英語
- 「耽溺」と「惑溺」の違い
- 「耽溺」の言葉の使い方
- 「耽溺」を使った言葉・慣用句や熟語・サービスなど
- 「耽溺」を使った例文や短文など
- 「耽溺」の類語や類義表現
- 「耽溺」と「没溺」の違い
「耽溺」の意味とは?
「耽溺」という言葉を聞いた事があるでしょうか。
みなさんも何かに対して「耽溺」しているかもしれません。
もちろん「耽溺」という言葉を知らない人もいるでしょう。
「耽溺」には、「理性を失って、対象のとりこになり、さらにそれに溺れる事」という意味があります。
例えばアイドルの追っかけをしている人、毎晩のようにお酒を飲んでいる人の中には、ほとんど理性を失っていて、溺れていると感じている人がいるでしょう。
「耽溺」の読み方
「耽溺」という言葉は、読み方が難しい言葉です。
「耽溺」は「たんでき」と読みます。
これを機会に「耽溺」は「たんでき」と読む事を覚えておきましょう。
「耽溺」の英語
「耽溺」を英語にすると、どのような表現になるでしょうか。
「耽溺」は英語で“indulgence”(インドルジェンス)になります。
“indulgence”には「耽溺」という意味があります。
他にも、“addiction”という英語で「耽溺」を表現する事ができます。
このように「耽溺」は“indulgence”や“addiction”という英語にする事ができます。
「耽溺」と「惑溺」の違い
「耽溺」と似た意味を持つ言葉に「惑溺」があります。
この二つの言葉には、どのような違いがあるでしょうか。
「惑溺」には、「すっかり心がとらわれて、判断力まで失う事」という意味があります。
「耽溺」の場合は「理性を失い、物事に溺れる」という意味があるため、とてもよく似た意味があります。
ただし「耽溺」に比べて「惑溺」の方が、より正気を失っている様子を感じ取る事ができるため、そこが二つの言葉の違いになるでしょう。
「耽溺」の言葉の使い方
「耽溺」という言葉をどのように使えばいいでしょうか。
「耽溺」には、「理性を失う」「対象のとりこになる」「おぼれる」という要素があるため、それを満たした状態になった時、またはそのような状態になった人を見た時に使いましょう。
酒場に行けば、お酒を飲んで理性を失っている人がたくさんいますので、「耽溺」している候補の人がたくさんいるでしょう。
さらに憂さ晴らしでお酒を飲むというより、お酒そのものが好き、飲み会が大好きという人を見かけた時、「耽溺」という言葉を使ってみましょう。
またライブ会場や趣味のイベント会場にも「耽溺」している人がたくさんいます。
このような人が、アイドルやアーティスト、ゲームなどのとりこになっている時、「耽溺」という言葉を使ってみましょう。
「耽溺」を使った言葉・慣用句や熟語・サービスなど
「耽溺」を使った言葉を紹介していきます。
「耽溺」という言葉を使う時に頻出する言葉のため、覚えておくと便利でしょう。
- 「歓楽に耽溺しやすい」【かんらくにたんできしやすい】
- 「耽溺する」【たんできする】
「歓楽に耽溺しやすい」【かんらくにたんできしやすい】
「歓楽に耽溺しやすい」という言い回しがあります。
「歓楽」には「気持ち良くて楽しい」「喜びたのしい事」などの意味があります。
楽しい事が大好きで、仕事などを放りだしてしまうタイプの人は「歓楽に耽溺しやすい」と言われます。
「耽溺する」【たんできする】
「耽溺する」は、対象に夢中になり、理性を失った状態になっている事を言います。
また「耽溺」という言葉には、お酒や異性などに夢中になるケースが多くなっています。
健全な物を愛するよりも、より本能的に好きになりやすい物、依存しやすいものを愛する時に、「耽溺する」という言い回しを使います。
「耽溺」を使った例文や短文など
「耽溺」という言葉を使った例文を見て行きましょう。
「耽溺」を使った文章を見る事で、「耽溺」の使い方をより理解できるようになるでしょう。
- 「耽溺」を使った例文1
- 「耽溺」を使った例文2
「耽溺」を使った例文1
「酒に『耽溺』し、毎晩のように酒を飲む」
この例文のように、「耽溺」しやすいものの一つに「酒」があります。
毎晩のようにお酒を飲む事は、あまり体に良い事ではありません。
それでも飲んでしまうのは、すでに理性を失っている証拠かもしれません。
週に2回程度、適量のお酒を楽しむ人は「お酒を耽溺している」とは言われないでしょう。
「耽溺」を使った例文2
「アイドルグループの推しメンに『耽溺』する」
この例文のように、アイドルも「耽溺」しやすい対象でしょう。
以前は芸者に入れあげる旦那の事を「芸者に耽溺する」と言いましたが、現在は芸者よりもアイドルに入れあげる人の方が多いでしょう。
推しメンのために財産を投げうるような人は、すでに理性を失っているかもしれません。
「耽溺」の類語や類義表現
「耽溺」の類語や類義表現を紹介します。
「耽溺」と似た意味の言葉を知り、ボキャブラリーを豊富にしましょう。
- 「我を忘れる」【われをわすれる】
- 「心を奪われる」【こころをうばわれる】
「我を忘れる」【われをわすれる】
「我を忘れる」には「気を取られて熱中する」という意味があります。
例えば洗濯物を畳みながらテレビを見ていたのに、気付いたテレビに夢中になり、手を止めている事があります。
このような時は「テレビに夢中で我を忘れる」状態です。
またとてもおもしろい小説を読んでいる内に「我を忘れ」、気付いたら夜中になっていたという経験をした人もいるかもしれません。
「心を奪われる」【こころをうばわれる】
「心を奪われる」には、「ある人やものに心を魅了され、夢中になること」という意味があります。
「耽溺」と似ていますが、「耽溺」は夢中になるだけでなく、理性を失いおぼれるという意味が含まれています。
「心を奪われる」程度なら、まだまだ健全な状態と言えるでしょう。
「耽溺」と「没溺」の違い
「耽溺」と「没溺」という言葉には、どのような違いがあるでしょうか。
「没溺」にも「度を越して夢中になる事」という意味があり、その意味では「耽溺」とほとんど同じ意味を持つ言葉と言えます。
ただし「没溺」には「水に落ちて溺れる」という意味もありますので、そこが二つの言葉の違いと言えるでしょう。
「耽溺」という言葉の意味や使い方を見てきました。
みなさんは、自分が「耽溺」して事に気付いたかもしれません。
それが健全な物なら良いですが、不健全な場合は、早い段階で理性を取戻し、溺れている状態から抜け出す必要があるかもしれません。
「耽溺」の良し悪しは、対象が何かによると言えるでしょう。