「我を忘れる」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「我を忘れる」とは、「物事に心(自我)を奪われて意識がぼんやりすること」や「何かに興奮して冷静な理性・判断を失うこと」です。
「我を忘れる」の「意味・読み方・同じ意味の四字熟語・使い方・例文と解釈・英語・類語や言い換え・対義語」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「我を忘れる」の意味とは?
- 「我を忘れる」と同じ意味の四文字熟語
- 「我を忘れる」の言葉の使い方
- 「我を忘れる」を使った例文や短文(解釈)
- 「我を忘れる」の英語
- 「我を忘れる」の類語
- 「我を忘れる」の対義語
「我を忘れる」の意味とは?
「我を忘れる」の意味は、「物事に心(自我)を奪われて意識がぼんやりすること」や「何かに興奮して冷静な理性・判断を失うこと」になります。
また、「我を忘れる」という言葉には、「自分自身の行動や現状を顧みずに他人のことを批判する」という意味もあります。
「我を忘れる」というのは「自分自身を忘れること+忘我すること」を意味する言葉であり、「自分ではない他者・物事に熱中していて、心(自我)を奪われているぼんやりした心理状態」のことを示しているのです。
例えば、「我を忘れて学問に没頭していた」や「我を忘れるほどの魅力ある人に出会った」などの「我を忘れるを使った文章」で、「自分を忘れて物事に熱中している状態+物事・他者に心を奪われて脱力している状態」を表現できるのです。
- 「我を忘れる」の読み方
「我を忘れる」の読み方
「我を忘れる」の読み方は、「われをわすれる」になります。
「我を忘れる」と同じ意味の四文字熟語
「我を忘れる」と同じ意味を持つ四文字熟語として、「茫然自失・呆然自失(ぼうぜんじしつ)」があります。
「茫然自失(呆然自失)」という四字熟語の意味は、「あっけに取られたり相手に呆れ果てたりして我を忘れること」や「驚いたり呆れたりして気が抜けてぼんやりした心理状態になること」を意味しています。
「茫然自失(呆然自失)」の「茫然(呆然)」は、「呆気(あっけ)に取られること+気が抜けてぼんやりすること」を意味しています。
「自失」というのは、文字通り、「我を忘れること・我を失うこと」を意味しているのです。
「我を忘れる」の言葉の使い方
「我を忘れる」の言葉の使い方は、「物事・他者・活動などに本気でのめり込んでいて自意識がぼんやりしている時」や「自分自身に意識・注意が向かっていなくて特定の物事・他者に熱中して理性が低下している時」に使うというものです。
「我を忘れる」という言葉は、自分自身に対する注意が弱まっていて、自分以外の何かや誰かに心を奪われてぼんやりしている場合に使用する言葉なのです。
例えば、「我を忘れて部活の練習に全力で取り組んでいた」や「恋愛相手のことで頭がいっぱいで我を忘れているような心理状態にあった」というような「我を忘れる」の使い方をすることができます。
「我を忘れる」を使った例文や短文(解釈)
「我を忘れる」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
我を忘れるような必死の練習を毎日しなければ、テニス部の全国大会で勝利を収めることはできないだろう。
この例文における「我を忘れる」は、「テニスの練習に完全に心を奪われていて、他のことに興味関心が向かない心理状態」のことを意味しています。
強豪の学校・選手が集まってくるテニス部の全国大会で勝利を得たいのであれば、我を忘れてテニスの練習だけに意識を集中する必要があるのです。
例文2
私は大好きな彼とやっとのことで付き合うことができ、毎日、我を忘れてロマンチックな夢を見ているような浮かれた心理状態になっていました。
この例文における「我を忘れる」は、「大好きだった彼とようやく付き合うことができることになり、毎日彼のことばかりで頭がいっぱいになって心を奪われている心理状態」を意味しています。
恋愛に浮かれている時には、恋人や状況に陶酔してぼんやりした意識(理性が低下した状態)になりやすいのです。
例文3
妻が交通事故に遭ったという警察からの連絡を受け、私は我を忘れて仕事を切り上げ、会社から全力で駆け出していた。
この例文における「我を忘れる」は、「妻が交通事故に遭ったという危機的事態に心を奪われていて、他のことが何も考えられない心理状態」を意味しています。
事故に遭った妻の容態が心配で、仕事を途中で投げ出して妻のもとへと向かっていることを示している例文です。
「我を忘れる」の英語
「我を忘れる」の英語は、“lose oneself,lose control of oneself”や“forget oneself”、“be beside oneself”、“in a trance”などになります。
「我を忘れて〜する」は、“be absorbed in〜”で表現することができます。
“He has forgotten himself until she comes home. ”(彼は彼女が帰宅するまで、我を失っていた。)
“I'm absorbed in English conversation practice. ”(私は我を忘れて英会話の練習をしています。)
“She was beside herself with joy. ”(彼女は我を忘れて喜んだ。)
「我を忘れる」の類語
「我を忘れる」の類語には、どのようなものがあるのでしょうか?「我を忘れる」の類語について分かりやすく解説していきます。
- 「夢中になる・のめり込む」
- 「茫然自失する」
- 「恍惚とする・陶酔する」
「夢中になる・のめり込む」
「我を忘れる」の類語として、「夢中になる・のめり込む」があります。
「夢中になる」という言葉の意味は、「物事に熱中して我を忘れること」や「夢の中にいること」になります。
「のめり込む」というのは、「相手や物事に激しく熱中すること」を意味する言葉です。
「我を忘れる」の言葉の意味は、「自分以外の物事・他者に心を奪われたり熱中したりして、意識がぼんやりすること、理性が低下すること」になります。
そのことから、「我を忘れる」の類語として、「夢中になる・のめり込む」を指摘することができるのです。
「茫然自失する」
「我を忘れる」の類語として、「茫然自失する(ぼうぜんじしつする)」があります。
「茫然自失する」という言葉の意味は、「あっけに取られたり相手に呆れ果てたりして我を忘れること」や「驚いたり呆れたりして気が抜けてぼんやりした心理状態になること」になります。
「我を忘れる」には、「他のことに心を奪われてぼんやりした意識になること」や「自分に意識が向かわずに脱力・放心した心理状態になること」の意味があります。
そのことから、「我を忘れる」の類語として「茫然自失する」を指摘できるのです。
「恍惚とする・陶酔する」
「我を忘れる」の類語として、「恍惚とする(こうこつとする)・陶酔する(とうすいする)」があります。
「恍惚とする」の言葉の意味は、「物事に心を奪われてうっとりした状態になること」や「意識がはっきりとせずぼんやりすること」になります。
「陶酔する」という言葉の意味も、「相手・物事に心を奪われてうっとりすること」や「気持ち良い感じで酔うこと」になります。
その「自分以外のものに心を奪われてうっとりする」の意味から、「恍惚とする・陶酔する」は「我を忘れる」の類語として考えることができるのです。
「我を忘れる」の対義語
「我を忘れる」の対義語として、「自意識(自己愛)を強める」や「自己陶酔する」、「理性的(主体的)に判断する」などを上げることができます。
「我を忘れる」という言葉の意味は、「自分以外の他者・物事に心を奪われてぼんやりした集中していない意識(理性の弱い意識)の状態になること」ですが、それとは反対の意味を持つものとして「自意識(自己愛)を強める」があります。
「自己陶酔する」とは「自分で自分の姿・行動にうっとりとしてのめり込むこと」を意味する言葉で、「我を忘れる」の対義語になっています。
「我を忘れる」の言葉には「興奮して理性的な判断力が低下する」の意味もあるので、その反対の意味を持つ対義語として「理性的(主体的)に判断する」を上げることができます。
「我を忘れる」という言葉について徹底的に解説しましたが、我を忘れるには「物事に心(自我)を奪われて意識がぼんやりすること」や「何かに興奮して冷静な理性・判断を失うこと」などの意味があります。
我を忘れるの類語・言い換え・似た言葉としては、「夢中になる・のめり込む」「茫然自失する」「恍惚とする・陶酔する」などがあります。
「我を忘れる」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。