「概略」の意味とは?「概要」の違い、対義語や類語、英語を紹介!
物事には様々な流れや内容・道筋など多くの要素が含まれています。
それらをすべて一つ一つ調べる・まとめることは労力が問われるため、「概略」することが多いです。
「概略」という言葉は多くの場面で用いられる為、正しい意味や使い方を知っておくことは必要となります。
目次
- 「概略」の意味とは?
- 「概略」の読み方と漢字
- 「概略」の英語(解釈)
- 「概略」の対義語
- 「概略」の言葉の使い方
- 「概略」を使った言葉と意味を解釈
- 「概略」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「概略」と「概要」の違い
- 「概略」の類語や類義の表現
「概略」の意味とは?
「概略」という言葉は物事におけるあらまし・大枠といった大雑把な意味をまとめたことを意味しています。
しかしまとめる上で必要な要素・要点を全て網羅はしておらず、それぞれを詳細にもまとめておりません。
必要に応じて取捨選択しつつ、ただ短くコンパクトにまとめたことを概略とされています。
そのため中身はまとまっているが信用・重要性は低いものと認識されるため、実際に用いる場面では「ざっくりと伝える」といったニュアンスとなります。
「概略」の読み方と漢字
「概略」という言葉は「概略」と読みます。
「概略」の「概」には物事におけるおもむき・有様・様子といった意味を含みます。
そのため「概念」「概要」といった言葉にも適応されます。
そしてその「概」を短くまとめるため、「略」が続くことで言葉が構成されます。
「概略」の英語(解釈)
「概略」は英語ではその意味のニュアンスの広さから様々な表現がされています。
一番近い意味では物事の大枠をまとめる意味の“summary”という言葉が適応します。
またあらまし・道筋を表す“outline”に“gross”や“rough”が合わさることでも表現されます。
異なるニュアンスでは履歴書を意味する“resume”もその人の全てではなく一部をまとめた概略となるため、適応します。
しかし場面に応じて使う単語・使い方も変化するため、それぞれの特徴を抑えておくことが求められます。
「概略」の対義語
「概略」という言葉は物事を大雑把にまとめた言葉となります。
使う機会も多いですが、その分対義語も複数存在しています。
よく使われる対義語としては「詳細」が挙げられます。
「詳細」は対象について、非常に細かく細部にまで詳しいことを意味します。
そのためその対象の大枠・深部と事細かく知る・まとめることになり、対義語とされています。
他にも「委細」という言葉も対義語にされています。
「委細」は「詳細」以上により事細かに詳しいことを意味します。
加えてその対象における必要なことを全て知っている・承知しているといった扱いにもなるため、対義語とされています。
そして対義語における共通点は、対象についてより細かさを追求した言葉となります。
「概略」の言葉の使い方
「概略」という言葉は様々な場面で用いられますが、多くはビジネス上・上下関係のある相手に使われます。
自身が使う際には相手に話す内容のざっくりとした中身を伝えると認識してもらうために使います。
他者に使う際は相手に自身が知りたいこと・必要な情報を要約して伝えてもらうことを促す・お願いする使い方となります。
また相手に対してどの程度の情報が欲しいか(細かくかざっくりか)・短くまとめてほしい旨などをニュアンスとして伝える使い方もされます。
しかし目上の相手に使う際、相手は「丁寧に細かくは伝えてくれない」と捉えられかねないため、使い方に注意は必要となります。
「概略」を使った言葉と意味を解釈
「概略」という言葉は様々な場面で使われますが、「概略」に続く言葉もたくさんあります。
実際に用いられる機会の多い言葉として「概略図」「概略的」が挙げられるため、例を紹介していきます。
- 「概略図」
- 「概略的」
「概略図」
「概略図」は物事における「概略」となることを図面化したものです。
多くは建築物・企画図などにおいてまだ詳細は決まっておらず、大まかな構造の状態のときに適応する言葉となります。
「概略的」
「概略的」は基本的には「概略」と同じ意味となります。
しかし末尾に「的」と接尾語がつくことで形容動詞としての意味合いとなります。
そのためより言葉により曖昧さが加わります。
「概略」を使った例文や短文・意味を解釈
「概略」という言葉は多くの場面で用いられますが、しっかりと丁寧に伝えていないと捉えられる可能背もあるため使い方に注意が必要です。
実際に使う際にどのような使い方となるか、例文とその解釈を紹介していきます。
- 「概略」の例文1
- 「概略」の例文2
「概略」の例文1
「今回のプロジェクトについて、情報が錯乱していたのでこの場で改めて概略を話したいと思います」
この場合、プロジェクトにおける情報の整理と周知として用いられています。
情報が散らばってしまい収拾がつかなくなっている状況に対して改めて説明をします。
しかし全てを細かく説明するのではなく、大枠を話すため「概略」と用いられています。
「概略」の例文2
「後輩に『あなたが説明をする時、細かく教えてくれるのはうれしいが時間がかかりすぎる。必要に応じて概略で話してほしい』と伝えた」
ここでは後輩への指導として用いられています。
後輩が説明をする際に毎度事細かく話すのではなく、時にはコンパクトに話してほしいという旨を「概略」という言葉で表現しています。
「概略」と「概要」の違い
「概略」という言葉は物事において簡単にまとめることを意味しますが、時には「概要」と意味を混同してしまう人もいます。
「概要」の正しい意味として「概略」同様に必要に応じてまとめることです。
しかし「要(かなめ)」とあるようにその中でも重要な部分をまとめ、不要な部分は省いています。
そのため「概略」よりもその中身の重要度が高くなります。
「概略」の類語や類義の表現
「概略」には「概要」のように類語・類義の表現が存在しており、他にも多くの言葉で表現されています。
それぞれ意味を混同しないためにもどのような言葉があるか、例と解釈を紹介します。
- 「画一的」【かくいつてき】
- 「統一的」【とういつてき】
「画一的」【かくいつてき】
「画一的」という言葉は多くの対象の中においてそれらが一様で揃っている様を表します。
個々の事情・個性といった要素は考慮せず、あくまで隔たりなく均一であるとされています。
余分な部分を省き、一つの物にまとめるという部分は「概略」と同じですが、まとめること自体の意味合いは異なるため、類語とされています。
「統一的」【とういつてき】
「統一的」という言葉は物事において複数あるものを一つのまとめることを意味します。
まとめる部分は「概略」と同義ですが、「統一的」では余分なものも省かずにまとめるため、類語とされています。
「概略」という言葉は様々な意味合いを持ち、使う機会も類語・類義表現も多いです。
しかし使い方次第では相手に失礼な対応と捉えられかねないため、適切な使い方と意味を理解してうまく活用することが必要です。