「道理」の意味とは?「道理」と「論理」の違い・対義語・英語【使い方や例文】
「道理」という言葉の意味や使い方を紹介します。
また「道理」の英語や「論理」との違いを紹介します。
さらに「道理」を使ったことわざや、「道理」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「道理」の意味とは?
- 「道理」の読み方
- 「道理」の英語
- 「道理」と「論理」の違い
- 「道理」の言葉の使い方
- 「道理」を使った短文や例文・意味を解釈
- 「道理」を使ったことわざ「無理が通れば道理引っ込む」の意味
- 「道理」の類語や類義表現
「道理」の意味とは?
みなさんは「道理」という言葉を知っているでしょうか。
「道理」という言葉を聞いた事がある人でも、意味を説明するのは難しいかもしれません。
そこで「道理」の意味を紹介します。
「道理」には、「正しいと認められる筋道」または「人の行うべき道」という意味があります。
「それは道理だね」などという場合、「それは正しいと認められる筋道だね」「それは人の行うべき道だね」という意味があります。
「道理」の読み方
「道理」は「どうり」と読みます。
「みちり」などと読み間違えないようにしましょう。
ちなみに「どうりで」という言い回しを使った経験があるかもしれません。
「どうりで」は「道理で」になり、「なるほど分かる」という意味があります。
このように「道理」は意識していなくても、ほとんどの人が日常的に使っている言葉です。
「道理」の意味と、「道理」は「どうり」と読む事を覚えておきましょう。
「道理」の英語
「道理」を英語にすると、どのような表現になるでしょうか。
「道理」は英語で、“reason”(リーズン)になります。
“reason”には「理由」「条理」という意味があり、転じて「道理」を意味します。
また“justice”(ジャスティス)にも「道理」という意味があります。
“justice”には「正義」という意味がありますが、「道理」にも、「人が取るべき道」という「正義」に似た意味があるためです。
また“truth”(ツルース)という「真理」という意味を持つ英語で「道理」を表現する事もあります。
「道理」と「論理」の違い
「道理」と似た印象の言葉に「論理」があります。
この二つの言葉にはどのような違いがあるでしょうか。
「論理」には、「物事の筋道」「考えを進めてゆく時の筋道」という意味があります。
「道理」には、「正しいと認められる筋道」「人が行うべき道」など、「正義」や「正当」などの意味が含まれています。
「論理」という言葉には、そのような意味が含まれておらず、もっとシンプルです。
このように「道理」と「論理」には明確な違いがありますので、使い分けるようにしましょう。
「道理」の言葉の使い方
「道理」という言葉をどのような場面で使えばいいでしょうか。
「道理」には「正しいと認められる筋道」「人が行うべき道」という意味があるため、誰かの行動を正しいと認められた時、または人がするべき道だと感じた時に使ってみましょう。
例えば「人に対して優しく接する」「挨拶をする」などの行動を見た時に、「その行動は道理にかなっているね」などと言います。
逆に「正しいと認められない」「人がすべき道ではない」と感じた時にも「道理」を使ってみましょう。
「道理」という言葉を使って、「それは道理に反する行為だ」などと批判する事ができます。
「道理」を使った短文や例文・意味を解釈
続いて「道理」という言葉を使った例文を紹介します。
様々な場面における「道理」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。
- 「道理に反する」を使った例文1
- 「道理に合わない」を使った例文2
- 「道理にかなう」を使った例文3
- 「道理に暗い」を使った例文4
「道理に反する」を使った例文1
「不倫は『道理に反する』行為だ」
この例文のように「不倫」は人の道に外れた行為とされています。
そのため「道理に反する」と周囲の人から非難されてしまうでしょう。
人と人が愛し合う気持ちは自然で、既婚者同士が愛し合う事も、自然な事かもしれません。
しかし「人が行うべき道」からは外れているため、「道理に反する」という非難を浴びてしまいます。
不倫は本能的には正しくても、「道理」という面から見ると間違った行為と言えます。
「道理に合わない」を使った例文2
「あなたの意見は『道理に合わない』」
この例文のように「道理に合わない」という言い回しを使うことがあります。
「道理に合わない」には、「正しい筋道とは言えない」「間違った論理」という意味があります。
例えば会社に遅刻して誰にも謝らないのは、正しい筋道とは言えないため、「道理に合わない」と言われてしまいます。
「道理にかなう」を使った例文3
「A君の仕事の仕方は『道理にかなっていて』素晴らしい」
「道理にかなう」には「論理的で矛盾がない」という意味があります。
この例文に登場するA君は、論理的で無理がなく、感じのいい方法を選択して仕事ができる人でしょう。
「道理に暗い」を使った例文4
「Bさんは『道理に暗い』ので、何を言っても無駄だ」
「道理に暗い」は「論理的ではない」という意味で使われます。
この例文に登場するBさんは、論理的ではなく、正しい筋道を通す、という発想がない人ではないでしょうか。
そのため周囲の人にあきれられているようです。
「道理」を使ったことわざ「無理が通れば道理引っ込む」の意味
「無理が通れば道理引っ込む」ということわざがあります。
このことわざには、「道理にかなわないような不正がはびこる世の中では、道理にかなった正しい行動はできなくなる」という意味があります。
いくら正しい主張しても、ほとんどの人が不正をしている世の中では、正しい主張をしている人が消されてしまうためです。
「道理」の類語や類義表現
最後に「道理」の類語や類義表現を紹介します。
「道理」と似た意味の言葉を知る事で、「道理」の意味をより深く知る事ができるでしょう。
- 「理屈」【りくつ】
- 「天道」【てんどう】
「理屈」【りくつ】
「理屈」という言葉は、日常的に良く使う言葉でしょう。
「理屈」には、「物事の道理」「正しく見える道理や論理」という意味があります。
「理屈をこねる」などという場合は、実際には道理から外れているような論理を使って、言い訳をしたり無理を通そうとしているケースがあります。
「天道」【てんどう】
「天道」には、「天地自然の法則」という意味があります。
大きな尺度で物事を判断する時になどに「天道」という言葉を使います。
「道理」という言葉の意味や使い方を見てきました。
「道理」という言葉は、日常的に良く耳にする言葉ですが、ハッキリとした意味が掴みにくい言葉です。
「人として正しい生き方をしている」「人に迷惑を掛けていない」など、誰かの行動や生き方が、納得できて腑に落ちる時、「道理にかなっている」と言えるでしょう。