「驕る」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「驕る」という言葉はとても難しく、日常会話でどの様に使ったら良いのか分からないという人も多いでしょう。
正しい意味と使い方について紹介しますので参考にして下さい。
目次
- 「驕る」の意味とは?
- 「驕る」の読み方
- 「驕る」の英語(解釈)
- 「驕る」の言葉の使い方
- 「驕る」を使った言葉と意味を解釈
- 「驕る」を使った例文や短文(解釈)
- 「驕る」の類語や類義表現
- 驕る(おごる)と騙る(かたる) の違い
- 驕ると奢るの違い
「驕る」の意味とは?
「驕る」の意味は「自分の地位や権力、才能を誇る余りに思い上がった振る舞いをすること」です。
自分が他人よりも良い大学を出ていたり、早く出世したり、親が資産家など優位な面があると、普段からそれを主張して偉そうな態度を取ってしまうものです。
自分は人とは違い優れていると思っていることを、言葉や態度に出す人のことを「驕る」といいます。
一時的に自慢するのではなく、常にその様な言動を取っている状態です。
直接人に対して「君達とはレベルが違うから」と言うこともあれば、立場を利用して人に雑用や残業を押し付けてしまうこともあります。
また、有名人で「驕る人」は、ファンやスタッフに対して横柄な態度を取ったりします。
「驕る」の読み方
「驕る」は「おごる」と読みます。
「おごる」と読む漢字には「驕る・奢る・傲る」がありますが、違いは後程紹介します。
「驕る」の英語(解釈)
「驕る」の英語を以下に紹介します。
- “conceit”
- “be bloated with pride”
- “pride”
“conceit”
“conceit”は「うぬぼれ」という意味の名詞です。
単純に“He has a conceit. ”で「彼は驕っている」と使われます。
シンプルに一言で「驕り」を言い表したい時に便利です。
“be bloated with pride”
こちらは英熟語で“bloated”は「膨張する=慢心する」という意味です。
“He is bloated with pride”(彼は奢り高ぶっている). ”として使います。
非常にプライドが高く、何かにつけて自分は一番であるというアピールをする人に対して使います。
“pride”
平家物語にある「驕れる者久しからず」の英語訳です。
“Pride goes before a fall. ”となり、直訳すると「破滅の前に驕りがくる」となります。
「プライド=自尊心」を「驕り」と訳していますが、十分意味は通じるでしょう。
「驕る」の言葉の使い方
「驕る」の言葉の使い方には以下のポイントがあります。
- 名詞形は「驕り」
- 良い意味では使われない
名詞形は「驕り」
「驕る」は動詞ですので、過去形や現在進行形に変化させて使います。
短すぎて使いにくい場合には「驕り高ぶる」という動詞があります。
名詞形は「驕り」になります。
良い意味では使われない
「驕る」は「思い上がること」ですので、良い意味には使われません。
人に対して使うと悪口になってしまうので注意しましょう。
また、「驕る」は人に対して使われる言葉で、自分に対しては滅多に使いません。
「驕っている状態」は自分では分っていないことが多く、自覚できる様ならば改める筈です。
但し、後で冷静になり自己反省をした時に「あの時は驕っていた」と回想する時には使えます。
「驕る」を使った言葉と意味を解釈
「驕る」を使った例文と意味を紹介します。
- 驕ることなく
- 驕り高ぶる
驕ることなく
「おごることなく」と読みます。
教訓として使う場合は「驕ることなく臆することなく」と言うことが多くなります。
意味は「自分が優位だからと言って思い上がらず、かと言って恐れることなく、誠実な態度でいなさい」ということです。
調子に乗り過ぎて高慢な態度を取らず、かと言ってビクビクせずに、等身大の自分でいるべきというアドバイスです。
驕り高ぶる
「おごりたかぶる」と読みます。
意味は「相手を見下して高慢な態度を取ること」です。
「驕る」は周囲から見て高慢に見える態度を取るという意味ですが、「驕り高ぶる」は更にエスカレートして、何かにつけて人に対し鼻に付く言動をするという意味が強くなります。
「驕る」を使った例文や短文(解釈)
「驕る」を使った例文と解釈を紹介します。
- 「驕る」の例文1
- 「驕る」の例文2
- 「驕る」の例文3
「驕る」の例文1
「彼は契約が取れたことで褒められて驕り高ぶっている」
大きな取引先との契約が取れると、上司から褒められて嬉しくなってしまうものです。
他の人達に対して上から目線で交渉のやり方をアドバイスしたり、ダメ出しをしている様子を表しています。
「驕る」の例文2
「彼女は資産家と結婚しても少しも驕るところがない」
大金持ちと結婚してしまうと、自分が女王様にでもなった様にお金使いが荒くなる女性がいます。
しかし堅実なこの女性は決して自慢をせず、常に質素な生活を心がけていることが伝わります。
「驕る」の例文3
「行列ができて驕るラーメン屋には行きたくない」
人気のラーメン屋では店主が横柄な態度を取るところも多くあります。
食べ方や態度にケチをつけられる様なお店では気持ち良く食事ができる筈もなく、しばらくすると客足も遠のいていくでしょう。
「驕る」の類語や類義表現
「驕る」の類語について紹介します。
- 「天狗になる」【てんぐになる】
- 「慢心する」【まんしんする】
「天狗になる」【てんぐになる】
意味は「才能や功績を認められて得意げな態度を取ること」です。
天狗は元々修行僧が姿を変えたものであり、知識が豊富で頭がいいことで知られています。
このことから自慢をする人のことを「天狗」と呼ばれる様になりました。
同じ様に「得意になる」という意味で「鼻が高い」という言葉がありますが、こちらは天狗の鼻が長いことに由来しています。
「慢心する」【まんしんする】
意味は「自慢していい気になること」です。
こちらの場合は自分でうぬぼれていたり酔いしれている状態という意味で、人を見下す行為をするという意味は含まれません。
驕る(おごる)と騙る(かたる) の違い
「驕る」は「おごる・思い上がった振る舞いをすること」です。
「騙る」の意味を紹介します。
「騙る」は「かたる」と読みます。
意味は「自分の名前や肩書を偽ること」「相手に言葉巧みに近づき金品をだまし取ること」です。
全く実在しない肩書の人物を名乗ることを「騙る」と言いますが、その他にも「お金を騙る」という言い方もします。
「驕る」と字は似ていますが全く違う意味の言葉です。
驕ると奢るの違い
「おごる」という読み方をする漢字には「驕る」「傲る」「奢る」の3つがあります。
「驕る」と「傲る」は同じ意味です。
「驕る」という漢字は「背の高い野生の馬」を意味していて、言うことをきかないことから「おごる」と使われる様になりました。
「傲る」は「人が死者の首をはねる様子」を表しています。
「奢る」の意味は、「食事などを他人にふるまうこと」「身に合わない贅沢をすること」です。
「驕る」は性格的にあまり人から好かれない態度です。
自分では気付かないことが多いので、知らないうちに「あの人は驕りがある」と言われない様にしましょう。