「殺風景」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「殺風景」という言葉の意味や類語を紹介します。
さらに「殺風景」の英語や、「殺風景」を使った例文を紹介していきます。
目次
- 「殺風景」の意味とは?
- 「殺風景」の意味
- 「殺風景」の英語
- 「殺風景」の語源や由来
- 「殺風景」を使った例文
- 「殺風景」を使った言葉や意味を解釈
- 「殺風景」の類語や類義表現
「殺風景」の意味とは?
「殺風景」という言葉を知っているでしょうか。
「殺風景」は「さっぷうけい」と読みます。
この言葉を見た事はあるが、正確な意味までは知らないという人が多いかもしれません。
そこで「殺風景」という言葉の意味や使い方を紹介します。
誰かに「殺風景な部屋だね」と自分の部屋を評された事がある人は、その人にどのような部屋だと言われたのかが、この言葉の意味を知る事で分かるかもしれません。
「殺風景」の意味
「殺風景」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「殺風景」には大きく分けて二つの意味があります。
まず「景色などが単調で趣が無い様子」という意味があります。
また「おもしろみがなく興ざめする事」という意味があります。
「趣」とは「味わいのある様子」という意味があり、「おもしろい」「興味深い」と感じさせる何かという事です。
例えば「殺風景な部屋」には、「おもしろい」とか「興味深い」と感じさせる何かがありません。
木製の味わい深いランプシェードや、磨きこまれた床、選び抜かれた趣味のいい家電などがある部屋は「殺風景」とは言われないでしょう。
このように「殺風景」にいは、景色などが単調で趣が無い様子、おもしろみが無く興ざめする事という意味があります。
「殺風景」の英語
「殺風景」を英語にすると、どのような表現になるのでしょうか。
「殺風景」は英語で、“dreary”(ドリアリィ)という言葉になります。
“dreary”には「寂しい」という意味があり、「殺風景」という言葉にも翻訳されます。
さらに“tasteless”(テーストレス)も「殺風景」を英語にする時に使われます。
「味わい」という意味がある“taste”(テースト)に、「無い」という意味がある“less”を付ける事で、「味わいが無い」となり、「殺風景」という意味もあります。
このように「殺風景」を英語にすると“dreary”、“tasteless”になりますので、覚えておきましょう。
「殺風景」の語源や由来
「殺風景」という言葉にはどのような語源があるでしょうか。
「殺風景」は「風景を殺す」という意味のある言葉です。
この場合の「殺す」は「そぐ」という意味があり、「風景本来が持っているような魅力や趣がそがれている」という意味になります。
このように「殺風景」は「風景」が「殺がれている」という言葉から作られています。
「殺風景」を使った例文
「殺風景」という言葉を使った例文を紹介します。
様々な場面における「殺風景」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。
- 「殺風景」の例文1
- 「殺風景」の例文2
「殺風景」の例文1
「友達の部屋に遊びに行ったが、『殺風景』で居心地が悪く1時間で帰った」
この例文のように、「殺風景」な部屋は、居心地が悪いものです。
逆に部屋の各所に人の手が入り、愛情をこめて選んだ家具や家電が並ぶ部屋は、その愛情が伝播するため不思議と居心地がいいものです。
初めて訪れた部屋なのに、何時間でも居たくなるような部屋は、「殺風景」な部屋ではないはずです。
一方で、興味を引くようなものが何もない「殺風景」な部屋は、居心地が悪く長い時間滞在する事ができません。
「殺風景」の例文2
「男性しかいない『殺風景』な飲み会は、盛り上がりに欠けた」
この例文に登場する「殺風景」は「興ざめ」という意味の「殺風景」です。
男性しかいない飲み会は楽しい時もありますが、盛り上がりに欠ける事もあります。
また男性陣に魅力的なメンバーが揃っている場合は、男性だけでも「殺風景」とは感じないでしょう。
「殺風景」を使った言葉や意味を解釈
「殺風景」を使った言葉を紹介し、意味を解釈していきます。
「殺風景」という言葉を使った定型句のような言葉ですので、覚えておくと便利でしょう。
- 「殺風景な景色」【さっぷうけいなけしき】
- 「殺風景な玄関」【さっぷうけいなげんかん】
「殺風景な景色」【さっぷうけいなけしき】
「殺風景な景色」という言葉は、「殺風景」を使った言葉の中でももっとも一般的かもしれません。
「殺風景な景色」には、「まるで趣が無い景色」という意味があります。
人の温かみを感じさせる物や建物がない、また気持ちを引き寄せられるような山や森などの自然もないような風景です。
ぱっと見た時に、その景色をずっと見ていたいと思えないように、興味の持てない景色は「殺風景な景色」と呼ばれます。
「殺風景な玄関」【さっぷうけいなげんかん】
「殺風景な玄関」という言葉もあります。
そもそも玄関は、人を出迎える、その家の顔のような場所です。
その家に行ったら楽しい事がありそうだと思わせるような雰囲気が必要な場所と言えるでしょう。
「殺風景な玄関」には、楽しそうな雰囲気がありません。
何となく入るのをためらってしまうような、冷たい雰囲気を持つ玄関です。
ドアノブも玄関の扉も、表札も、それほど愛情が込められていると思えないため、その中に住む人の暮らしぶりも透けて見えてしまうかもしれません。
「殺風景」の類語や類義表現
「殺風景」の類語や類義表現を紹介します。
「殺風景」とよく似た言葉を知る事で、他の言葉に言い換える事ができます。
ボキャブラリーが増えて、知的なイメージになるかもしれません。
- 「荒涼」【こうりょう】
- 「閑散」【かんさん】
「荒涼」【こうりょう】
「荒涼」は「こうりょう」と読み、「荒れ果てて寂しい様子」という意味があります。
「荒涼とした原野」などのフレーズで使われる事が多い言葉です。
雄大な自然に対して使われる事が多い言葉ですが、魅力的だったり、趣がある場所に対しては「荒涼」という言葉を使う事は少ないです。
どことなく寂しい風景に対して「荒涼」という言葉を使う事が多いため、「殺風景」が使われる景色とも共通点があります。
「閑散」【かんさん】
「閑散」には、「ひっそりとした様子」「人が少ない様子」という意味があります。
例えば、「閑散とした商店街」という文章は、人が少なく寂しい様子の商店街という意味があります。
それほど生命感を得る事ができない様子は、「殺風景」と通じるところがあるでしょう。
「殺風景」という言葉の意味や使い方を見てきました。
これまで何気なく感じていた「殺風景」という言葉のイメージが鮮明になったかもしれません。
自分の部屋が「殺風景」だと気付いた人は、次の週末に模様替えしてみてはいかがでしょうか。