「やり取り」とは?意味・読み方・英語【使い方や例文】
この「やり取り」は、日常会話だけでなく、ビジネスなどの社会においても頻繁に使われる言葉です。
その理由は、とても高い汎用性にあると言っていいでしょう。
目次
- 「やり取り」の意味とは?
- 「やり取り」の読み方
- 「やり取り」の英語(解釈)
- ビジネスでの「やり取り」の使い方
- 「やり取り」を使った言葉と意味を解釈
- 「やり取り」を使った例文・短文(解釈)
- 「やり取り」の類義語や置き換えられる表現
「やり取り」の意味とは?
「やり取り」は、一言で説明するのは難しいと言わざるを得ません。
それは、会話から売買、更にはちょっとしたいざこざに至るまで、その対象と何かを行ったことがこれだけで表現できる言葉だからです。
例えば、誰かと何かの打ち合わせをした時に、この「やり取り」という言葉でそれについて表すことができ、売買があった時にも、同じく「やり取り」があったで済んでしまいます。
いざこざのようなことについても、ちょっとした「やり取り」をしたと表現でき、これだけ幅広い意味で使える言葉もそうはありません。
つまり、この「やり取り」という言葉を見聞きした際には、「対象となる相手と何かしらの会話や折衝(譲渡や売買行為も含む)があった」と理解していいでしょう。
「やり取り」の読み方
「やり取り」は、そのまま「やりとり」と読んでください。
それ以外の読み方はできない表現なので、間違えることはないでしょう。
上で挙げた「いざこざ」があったことを表現する時には、この「やり取り」より、「やり合い」という表現の方が向いています。
こちらになると、やり取りの中でも少々激しい行為が行われたと解釈することができます(「やり取り」は、「やり合い」の意味も内包している言葉だということです)。
「やり取り」の英語(解釈)
やり取りを英語で表現すると、“contact”(コンタクト)が近い表現です。
この言葉は日本語としてもよく使われており、「何かとコンタクトをとる」などという形で見聞きしたことがある人も多いでしょう。
この“contact”もまた、とても汎用性に富んでいます。
しかし、「やり取り」とは多少ニュアンスが異なり、どちらかと言えば、やり取りの前の約束の段階に対して使われます。
何かの物理的な(物の)やり取りがあったという時は、“exchange”が向いている言葉です。
話だけであれば、“antiphony”でその意味になります。
このように、英語では一言で「やり取り」の全ての意味を表現するのは難しいです。
上の“contact”も含めて、場面に応じて適切なものを選んで使ってください。
ビジネスでの「やり取り」の使い方
やり取りをビジネスで使うとなると、「あの会社とはそんなやり取りがあった」などの形になります。
「あのやり取りの結果〜」や、「この前のやり取りでは〜」といった使い方も多く、その「やり取り」とは会話のレベルから、実際に何かの商品などの受渡しまでを含み、時にはちょっとした「やり合い」のこともあります。
ですが、直接その相手との会話では使わない方がいいでしょう。
「この前のやり取りでは〜」などと使ってしまうと失礼になってしまうので、その場合には「この前のお話では〜」、「この前のお約束では〜」といったように、実際のやり取りの内容を表す形に変えて使ってください。
「やり取り」は汎用性の高い言葉の反面、大雑把な印象が強い言葉だからです。
「やり取り」を使った言葉と意味を解釈
「やり取り」を使って表すことの多い言葉です。
これらの表現は、覚えておいて損はありません。
- 「連絡のやり取り」
- 「手紙のやり取り」
- 「会話のやり取り」
「連絡のやり取り」
主に電話で行うやり取りだと考えていいでしょう。
遠くに住んでいる友人や恋人などと、定期的にこの「連絡のやり取り」を行っているなどという使い方になります。
ネットでSNSなどを利用して行う連絡も、これに含めていいでしょう。
直接会って連絡という形にはこのようには使わず、たまにこれがあるという場合、お互いの近況を知らせ合うといった形が多いでしょう。
「手紙のやり取り」
手紙によってやり取りを行う場合に使われる言葉です。
季節ごとにこのやり取りをすることで、住んでいる地域が違う場合には、こちらではどのような景色になっている、こんなイベントがあったといった内容のやり取りが行えます。
電話の方が早いのは言うまでもありませんが、手紙だからこそ情緒があるという場合も決して少なくないのです。
昔は近くに住んでいたが、今は遠くなってしまったといった年配の人同士でよく行われています。
「会話のやり取り」
電話や手紙ではなく、直接会話によってやり取りをすることです。
電話でも会話には違いありませんが、「会話でのやり取り」と表現する場合には、直接(会って)会話をしたというニュアンスになります。
「やり取り」と表現する中でも一番多いのが、この会話によるやり取りだと言えるでしょう。
「やり取り」を使った例文・短文(解釈)
やり取りを使った例文や短文です。
色々なケースで使っているものを挙げていきます。
- 「やり取り」の例文1
- 「やり取り」の例文2
- 「やり取り」の例文3
「やり取り」の例文1
「二人の間でそんなやり取りがあったとは知らなかった」
このような使い方の場合、その二人の間で何かしらの約束があった、またはいざこざに当たるようなことがあったの両方が想像できます。
この例文だけではそのどちらかのか分かりませんが、それらをまとめて表現できる言葉だという使い方の例になります。
「やり取り」の例文2
「先月のやり取りでは、そんな内容は入っていなかったはずだ」
この使い方での「やり取り」は、先月に行った折衝や交渉という意味だと考えていいでしょう。
ビジネスで使っている例になりますが、もちろん直接その相手の会社に対してこのようには使いません。
「やり取り」の例文3
「あの会社とのやり取りでは、いつも決まって赤字になる」
こちらでは、取引(売買)行為のこととして使っています。
このように「やり取り」と表現しても構いませんが、そのまま"取引"とした方が分かりやすいので、こういったケースではそちらを使った方がいいでしょう。
「やり取り」は、言葉の意味がとても広いので、このような商行為も含んで色々な意味で使うことができますが、「やり取り」が指すその場での意味に合った言葉に言い換えた方が適切なことも多いです。
「やり取り」の類義語や置き換えられる表現
「やり取り」と似た意味で使える言葉や表現です。
「やり取り」ほどの意味の広さはありませんが、これらもよく使われています。
- 「対応」【たいおう】
- 「コミュニケーション」【こみゅにけーしょん】
「対応」【たいおう】
この言葉もまた、広い意味で使うことができます。
「〜の対応をした」、「その対応について〜」などという使い方になり、やり取りと意味が重なる場合も多いので、類義語として考えていいでしょう。
「やり取り」を多少丁寧にした言葉だと考えることもできるので、ビジネスでは置き換えられる場合には、こちらの方がいいかも知れません。
「コミュニケーション」【こみゅにけーしょん】
カタカナ語ですが、「やり取り」の意味を充分にカバーできる言葉です。
英語で“communication”とすると、一方的な通信や報道という意味が強くなってしまいますが、日本語として使う分には、「やり取り」に相当すると考えて使うことができます。
やり取りは、とても使い勝手に優れた言葉だと言っていいでしょう。
ただし、多少雑な表現でもあるので、それを理解した上で使ってください。