「大金星」とは?意味・読み方・類語【使い方や例文】
「大金星」という言葉の意味や使い方を紹介します。
さらに「大金星」の語源や、「大金星」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「大金星」の意味とは?
- 「大金星」の意味
- 「大金星」の語源
- 「大金星」の使い方
- 「大金星」の類語や類義表現
- 「大金星」を使った例文
「大金星」の意味とは?
「大金星」という言葉を知っているでしょうか。
「大金星」は「だいきんぼし」と読む、もともとは大相撲から発生した言葉です。
そのため相撲ファンの人や、ある程度年齢を重ねた世代の人ほど、「大金星」という言葉に親しみがあるでしょう。
一方で大相撲に興味が無い人や、年齢が若い人は、「大金星」という言葉を聞いた事がないかもしれません。
今回初めて「大金星」という言葉を知った人もいるでしょう。
そこで「大金星」という言葉の意味や使い方を紹介します。
この言葉を知ると、大相撲に興味が出るかもしれません。
「大金星」の意味
「大金星」という言葉にはどのような意味があるでしょうか。
「大金星」には、「到底勝てないと思われる相手に勝利する事」という意味があります。
例えば、高校野球の甲子園大会の予選で、優勝候補筆頭の高校に、無名の高校が勝利したら、「大金星」という言葉が使われ、翌日のスポーツ新聞の見出しになるかもしれません。
その他のスポーツでも、大番狂わせを起こした時に「大金星」という言葉が使われます。
ボクシングの世界チャンピオンの中には、歴代最強と言われるような人がいますが、このような名チャンピオンに「噛ませ犬」と思われたチャレンジャーが勝利した場合も、「大金星」をあげたと言われます。
このように、「大金星」には、絶対に勝てないような相手に勝利する事という意味があります。
「大金星」の語源
「大金星」という言葉には、どのような語源があるでしょうか。
「大金星」は大相撲の用語「金星」から派生した言葉です。
大相撲の世界では、平幕の力士が横綱に勝利すると「金星」と呼ばれます。
大相撲の世界では、勝利する事を「白星」と呼びますが、横綱に勝利するという特別な勝利だけは「金星」と呼ばれます。
ただし実力差の近い、小結や関脇、大関など三役以上の力士が横綱に勝っても、「金星」はもらえません。
この「金星」から、「力の差がある相手に勝利する」という意味が生まれ、現在も「金星をあげる」という定型句があります。
さらに力の差があると思われるような試合、例えば史上最強の横綱と、平幕の最下位にようやく入ったばかりの力士が戦い、平幕力士が勝利するような勝利に対しては「大金星」と言うようになりました。
「大金星」も一般的に普及し、力の差が著しい相手に勝った時に使われています。
「大金星」の使い方
「大金星」という言葉をどのような場面で使えばいいでしょうか。
基本的に勝負事をした時に、力の差が著しい相手に勝利した時に、「大金星」という言葉を使います。
スポーツやゲーム、喧嘩などの場面で、弱いと思われていた人が勝利した時に、「大金星」という言葉を使います。
ライバル関係にあるような、小さな力の差しかない場合は、「大金星」という言葉は使いません。
また力の差が合っても、差が著しくない場合は「金星」止まりになります。
「大金星」の類語や類義表現
続いて「大金星」と似た意味のを持つ言葉を紹介します。
「大金星」の類語を知る事で、この言葉の意味をより深く理解する事ができるでしょう。
- 「金星」【きんせい】
- 「番狂わせ」【ばんくるわせ】
- 「サプライズ」【さぷらいず】
「金星」【きんせい】
「大金星」の類語は、やはり語源になった「金星」でしょう。
大相撲の平幕が横綱に勝利した時に、「金星」と呼ばれます。
そこから意味が一般世界に普及して、力の差がある相手に勝利する事を「金星」「金星をあげる」というようになっています。
ちなみに大相撲で「金星」をあげると、昇給の対象になります。
早い段階で「金星」をあげると、給料が底上げされるので、力士にとってとても美味しい勝利です。
歴代の「金星」獲得者の一位は、安芸乃島で16個です。
また、大相撲の隠語で綺麗な女性の事を「金星」と呼ぶ事もあります。
「番狂わせ」【ばんくるわせ】
「番狂わせ」も「大金星」に似た意味をもつ言葉です。
「番狂わせ」には「予想外の事が起き、物事が順序通りでなくなる事」という意味があります。
スポーツや勝負事の世界では、力の差がある相手に対して、格下の相手が勝つ事を「番狂わせ」と呼びます。
また「番狂わせ」は「金星」と同じくらいの驚きで、「大金星」と同じ驚きにする場合は「大番狂わせ(おおばんくるわせ)」になります。
「サプライズ」【さぷらいず】
カタカナ語の「サプライズ」も「大金星」と似た意味があります。
「サプライズ」には「驚き」「仰天」という意味があり、「驚かせる事」という意味があります。
突然告白して、相手を驚かせる事を「サプライズ」と呼ぶ事もあります。
また「サプライズを起こす」という定型句で、「大金星」のように、力の差がある相手に勝利するという意味もあります。
オリンピックで、それほど期待されていない選手が、金メダルを取った時も、「○○が『サプライズを起こした』」などという見出しが、スポーツ新聞などに踊ります。
「大金星」を使った例文
「大金星」という言葉を使った例文を紹介します。
様々な場面における「大金星」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。
- 「大金星」の例文1
- 「大金星」の例文2
「大金星」の例文1
「無名のA選手が、歴代最強と呼ばれるチャンピオンをKOで倒し、『大金星』をあげた」
この例文は、「大金星」という言葉を使った文章として典型的なものです。
世界的に有名なボクサーを無名のボクサーが倒した時に、驚きとともに「大金星」という見出しが躍ります。
「大金星」の例文2
「恋愛経験が少ないB君が、並み居るライバルを押しのけて、クラス一の美女Cさんと付き合うという『大金星』をあげた」
「金星」や「大金星」は、大相撲の隠語では「美女」の意味があります。
それが世間一般に広がり、無理目だと思われる美女と、あまりもてない男性が付き合う事を「金星」「大金星」と言う事があります。
この例文に登場するB君と、美女のCさんは、不釣り合いなくらい容姿に差があるのかもしれません。
「大金星」という言葉の意味や使い方を見てきました。
大相撲の世界の「金星」から派生した言葉ですが、今では一般的に使われるようになっています。
特に若い世代の人は、相撲ファンや年齢層が上の世代の人が良く使う「大金星」の意味を覚えておくと、コミュニケーションがスムーズになるでしょう。