「手を施す」とは?意味・類語・英語【使い方や例文】
「手を施す」とは、「適当な処置を行うこと」や「必要な対処をすること」です。
「手を施す」の「意味・読み方・英語と解釈・使い方・手を施すと手を下すの違い・例文と解釈・類語や類義表現」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「手を施す」の意味とは?
- 「手を施す」の英語(解釈)
- 「手を施す」の言葉の使い方
- 「手を施す」の例文・短文(解釈)
- 「手を施す」と「手を下す」の違い
- 「手を施す」の類語や類義表現
「手を施す」の意味とは?
「手を施す」の読み方は、「てをほどこす」になります。
「手を施す」という言葉は、「(病人・怪我人などに対して)適当な処置を行うこと」や「(問題状況に対して)必要な対処をすること」、「好ましくない状態を改善するための対応をすること」を意味しています。
「手を施す」というのは、「怪我・病気・事態悪化(状況悪化)などの好ましくない状態」が前提にあって、その好ましくない状態を改善するための処置や対応をすることを意味しています。
例えば、「彼女が素早く手を施したことで、軽い怪我で済んだのです」などの文章において、「手を施す」の意味を示すことができます。
「手を施す」と関係した慣用的な表現に、「手の施しようがない」という言い方がありますが、この言葉は主に「病気や怪我などを治すための方法(手段)がないこと」を意味します。
「手を施す」の英語(解釈)
「手を施す」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。
“treat〜”(「〜を治療する」から、「(病人・けが人に対して)手を施す」の意味になります。)
“She was treated by her doctor. ”(彼女は主治医に、手を施してもらいました。)
“medical treatment”(「医療的な治療」の意味から、医療的に「手を施す」の意味合いを示します。)
“I had a medical treatment there. ”(私は現地で、(医療的に)手を施してもらいました。)
“cope with〜、deal with〜”(「〜に対処する・〜を取り扱う」などの意味から、「手を施す」を意味しています。)
“We coped with our company's financial problems. ”(私たちは自社の財政的問題に、手を施しました。)
“He might be able to deal with that difficult matters. ”(彼ならその難しい問題に、手を施すことができるかもしれない。)
「手の施しようがない」の慣用句は、以下の英文で表現することができます。
“The injured person is beyond treatment(help).” (そのけが人は、手の施しようがありません。「治療・援助できる水準を超えている」という意味から「手の施しようがない」を示します。)
「手を施す」の言葉の使い方
「手を施す」の言葉の使い方は、「(病人・怪我人などに対して)適当な処置を行う時」や「(問題状況に対して)必要な対処をする場合」に使うという使い方になります。
「手を施す」というのは、「当事者にとって好ましくない状態(ネガティブな問題状況)を改善するための処置・対応をする場合」に使う言葉なのです。
好ましくない病気や問題などをどうしようもできない場合には、「手の施しようがない」という慣用的な表現を使用することになります。
「手を施す」の言葉は例えば、「症状が進行しすぎていて、手を施すことができない」や「深刻な学校経営の危機に対して、理事長が手を施してくれた」などの文章において、正しく使うことができるのです。
「手を施す」の例文・短文(解釈)
「手を施す」の例文・短文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「手を施す」の例文1
- 「手を施す」の例文2
- 「手を施す」の例文3
「手を施す」の例文1
長期間にわたってガンの治療を受けなかったので、もう手を施すことができない状態になっていました。
この「手を施す」の例文は、「長期間にわたってガンの治療を受けなかったせいで、もう医学的な治療・措置が何もできなくなってしまったこと(治療・処置の効果が期待できない末期状態になったこと)」を意味しています。
「手を施す」の例文2
手を施すことのできる余地が少しでもある限り、私はこの福祉事業から撤退するつもりは毛頭ありません。
この「手を施す」の例文は、「今の厳しい経営状況を改善するための行動・工夫ができる余地が少しでも残っている限りは、この福祉事業から撤退するつもりは全くないこと」を意味しています。
この例文の「手を施す」は、「状況改善のための行動をすること」を示しています。
「手を施す」の例文3
心臓外科の専門医である彼女が、路上で倒れた祖母にその場ですぐに手を施してくれたため、祖母は何とか一命を取り留めることができました。
この「手を施す」の例文は、「祖母が路上で倒れた時に、心臓外科の専門医である彼女がその場ですぐに適当な医学的措置をしてくれたお陰で、祖母が一命を取り留めることができたこと」を意味しています。
この例文の「手を施す」は、「病人に対して適切な措置をすること」を意味しています。
「手を施す」と「手を下す」の違い
「手を施す」と「手を下す」の違いは、「手を下す」には「自分自身でそのことを行う・手をつけて着手する」の意味がありますが、「手を下す」には「手を施す」にあるような「病気・怪我で苦しんでいる人に対して必要な措置やケアをすること」の意味がないということです。
「手を下す」の言葉は一般的に、「他者を手助けするような行動をすること」や「問題状況を改善するための行動をすること」までの意味合いはなく、「自分自身で何かを毅然として行うこと(犯罪・リストラなどの他者を苦しめるような行動まで含む)」を意味しているのです。
「手を施す」の類語や類義表現
「手を施す」の類語や類義表現には、どのようなものがあるのでしょうか?「手を施す」の類語・類義表現について、分かりやすく解説していきます。
- 「処置をする・対処する」
- 「治療する・介抱する」
- 「事態(状況)を改善しようとする」
「処置をする・対処する」
「手を施す」の類語・類義表現として、「処置をする・対処する」があります。
「手を施す」の言葉の意味は、「問題状況や困っている人に対して必要な処置・措置をすること」になります。
「処置」とは「その場や状況に応じた判断をした上での効果的な行動」であり、「対処」とは「問題状況に合わせた効果的な行動」のことを意味しています。
その意味から、「手を施す」の類語として「処置をする・対処する」を上げることができるのです。
「治療する・介抱する」
「手を施す」の類語・類義表現として、「治療する・介抱する」があります。
「手を施す」の意味として、「病人・けが人などに必要な措置や治療をすること」があります。
「治療」とは「病気や怪我を治すための医学的な対処・措置」のことであり、「介抱」とは「苦しんでいる人をいたわって世話すること」を意味しています。
その意味から、「手を施す」のシンプルな類義表現として、「治療する・介抱する」を指摘することができるのです。
「事態(状況)を改善しようとする」
「手を施す」の類語・類義表現として、「事態(状況)を改善しようとする」があります。
「手を施す」という言葉の具体的な意味は、「好ましくない状況を良くしていくための対処的な行動をすること」です。
その意味から、「手を施す」の分かりやすい類義表現として「事態(状況)を改善しようとする」を指摘することができるのです。
「手を施す」という言葉について徹底的に解説しましたが、手を施すには「(病人・怪我人などに)適当な処置を行うこと」や「(問題状況に対して)必要な対処をすること」などの意味があります。
「手を施す」の類語・類義表現としては、「処置をする・対処する」「治療する・介抱する」「事態(状況)を改善しようとする」などがあります。
「手を施す」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。