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「喝を入れる」とは?意味・類語・英語【使い方や例文】

「喝を入れる」とは、「活力を与えることを意味する『活を入れる』の誤用・誤変換」です。

「喝を入れる」「意味・読み方・英語と解釈・使い方・活を入れると喝を入れるはどちらが正しいか?・例文と解釈・類語や類義表現」などについて、詳しく説明していきます。

喝を入れる

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目次

  • 「喝を入れる」の意味とは?
  • 「喝を入れる」の読み方
  • 「喝を入れる」の英語(解釈)
  • 「喝を入れる」の使い方
  • 「活を入れる」と「喝を入れる」のどちらが正しい?
  • 「喝を入れる」を使った例文や短文(解釈)
  • 「喝を入れる」の類語や類義表現
  • 「喝を入れる」の対義語


「喝を入れる」の意味とは?

「喝を入れる」の意味とは?

「喝を入れる」とは、「活力を与えること」「元気づけること」を意味する「活を入れる」という言葉の誤用・誤変換になります。

「喝を入れる(活を入れる)」の言葉の意味は、「活力・意欲・生命力を与えること」「励まして元気づけること」になりますが、現在では「モチベーションの落ちている人に気合を入れるために厳しいことを言うこと」といった意味でも使われるケースが増えてきています。

「喝を入れる(活を入れる)」という言葉の由来は、柔道の人工呼吸法である「活法」にあり、元々は柔道の絞め技で落ちて気絶した人の息を吹き返させることを「活を入れる」と言っていました。

この柔道の活法の意味が転じて、「活を入れる」「気力・活力・意欲(モチベーション)が落ちている人を元気づけること」という意味が加わったのです。

「活」「活力・元気・生き生きした感じ」のことですが、「喝」は主に仏教・禅宗の僧侶が悟りを促すために出す「大声・叱りつける声」のことを意味しています。



「喝を入れる」の読み方

「喝を入れる」の読み方

「喝を入れる」の読み方は、「かつをいれる」になります。

「喝を入れる」の英語(解釈)

「喝を入れる」の英語(解釈)

「喝を入れる(活を入れる)」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。

“breathe life into〜”(「〜に生命の息吹を吹き込む」で、「〜に活気・生命力を与える」を意味します。「活を入れる」のニュアンスを表現することができます。)

“I breathed life into depressed her. ”(私は落ち込んでいた彼女に、活を入れた。)

“encourage”(「勇気づける・励ます・力づける」の意味から、「活を入れる」を意味します。)

“Gentle she encouraged hurt him. ”(優しい彼女が、傷ついた彼に活を入れてくれました。)

“give〜a pep talk”(「〜に活気・激励を与える」の意味から、「〜に活を入れる」を意味しています。「pep talk」とは「激励」のことを意味します。)

“Directer gave an unmotivated player a pep talk.” (監督はやる気のない選手に、活を入れました。)



「喝を入れる」の使い方

「喝を入れる」の使い方

「喝を入れる(活を入れる)」の使い方は、「気力・活力が落ちている人を元気づける場合」「意欲(モチベーション)が低下してやる気のない人に活力を与える場合」に使うという使い方になります。

「活を入れる」「活」とは「活力・元気・生命力・意欲・生き生きとした感じ」のことであり、「元気や生命力のない人」に活を入れることで励まして活力を与えることができるのです。

「喝を入れる(活を入れる)」の使い方として、近年は本来の意味ではない「やる気のない人や気を抜いている人に対して厳しいことを言う。

ボケッとしている人に気合を入れる」
という意味で使われることも増えています。

例えば、「夏休みでたるんでいる生徒たちに、活を入れなければならない」などの文章で、「活を入れる」という言葉を「厳しいことを言う・気合を入れる」の意味で使うことができます。

「活を入れる」と「喝を入れる」のどちらが正しい?

「活を入れる」と「喝を入れる」のどちらが正しい?

「活を入れる」「喝を入れる」の言葉のどちらが正しいのかと言えば、「活を入れる」の方が正しいということになります。

「喝を入れる」という表記をしてしまう誤用・誤変換は非常に多いのですが、その理由は「喝」という漢字に対して、「禅僧が修行者に気合を入れるためにかける大声・掛け声」というイメージがあるからです。

「喝」の漢字の意味は確かに、仏教・禅宗の僧侶が出す「(悟りに気づかせるための)大声」であり、警策(きょうさく)と呼ばれる木の棒で修行者の肩を打ち据えながら、「喝」と呼ばれる大声を出すのですが、「喝(大声)」は基本的に「出す」もので「入れる」ものではないのです。

それに対して、「活」には「活力・元気・生命力・意欲(モチベーション)・生き生きした感じ」などの意味があり、「活を入れること」によって「元気や意欲のない人を励まして元気づけること」ができるのです。

「喝を入れる」を使った例文や短文(解釈)

「喝を入れる」を使った例文や短文(解釈)

「喝を入れる(活を入れる)」を使った例文や短文について紹介して、その意味を解釈していきます。

  • 「喝を入れる」の例文1
  • 「喝を入れる」の例文2
  • 「喝を入れる」の例文3

「喝を入れる」の例文1

「野球部OBの先輩たちが、甲子園出場ができずに落ち込んでいる僕たちに活を入れるために、練習の指導にやって来てくれました」

この「喝を入れる(活を入れる)」を使った例文は、「試合に負けて甲子園出場ができずに落ち込んでいる僕たちを励まして元気づけるために、先輩たちが練習の指導にやって来てくれたこと」を意味しています。

この例文の「活を入れる」は、「落ち込んでいる人に活力・意欲を与えること」を意味しています。

「喝を入れる」の例文2

「古くからの友人が、妻と離婚して意気消沈していた私を食事に誘って活を入れてくれた」

この「喝を入れる(活を入れる)」を使った例文は、「古くからの友人が、妻と離婚したショックで深く落ち込んでいる私を食事に誘い出して元気づけてくれたこと」を意味しています。

この例文の「活を入れる」は、「しょげかえっている人に元気・活力を与えて励ますこと」を意味しています。

「喝を入れる」の例文3

「重要なこの局面で仲間に声をかけて活を入れなければ、この試合に勝利することはもうできないだろう」

この「喝を入れる(活を入れる)」を使った例文は、「重要なこの局面で仲間に声をかけることによって、気合を入れてやる気を高めなければ、この試合に勝利することはもうできないという考え」を意味しています。

この例文の「活を入れる」は、「モチベーションが下がっている人に気合を入れて、再びやる気・勝つ気力を取り戻させること」を意味しています。

「喝を入れる」の類語や類義表現

「喝を入れる」の類語や類義表現

「喝を入れる」の類語や類義表現には、どのようなものがあるのでしょうか?

「喝を入れる」の類語・類義表現について、分かりやすく解説していきます。

  • 「気合を入れる・活力を与える(元気づける)」
  • 「仏性に働きかける・悟りの気づきを与える」
  • 「老い木に花咲く」

「気合を入れる・活力を与える(元気づける)」

「喝を入れる」の類語・類義表現として、「気合を入れる・活力を与える(元気づける)」があります。

「喝を入れる(正しくは活を入れる)」というのは、元々は柔道・格闘技で「気合を入れて落ちた意識を回復させる技法の実践」であり、「活力・生命力を与えること」を意味しています。

「喝を入れる(活を入れる)」とは、「衰えている人に活力を与えること」「落ち込んでいる人を元気づけること」を意味しています。

そのことから、「活を入れる」の類義表現として、「気合を入れる・活力を与える(元気づける)」を指摘することができます。

「仏性に働きかける・悟りの気づきを与える」

「喝を入れる」の類語・類義表現として、「仏性に働きかける・悟りの気づきを与える」があります。

「喝を入れる(正しくは活を入れる)」というのは、禅宗の僧侶が悟りのきっかけを与えるために、警策(きょうさく)で修行者を叩きながら「喝」と大声を上げることで、「修行者の仏性に働きかけること」のイメージを喚起します。

「喝」「活」の誤字なのですが、「喝を入れる」には悟りにつながる大声(喝)を出して、目覚めさせるというニュアンスがあります。

そういった仏教・禅宗の悟りにまつわる意味合いやイメージを踏まえると、「喝を入れる」の類義表現として、「仏性に働きかける・悟りの気づきを与える」を上げることができるのです。

「老い木に花咲く」

「喝を入れる」の類語・類義表現として、「老い木に花咲く(おいきにはなさく)」があります。

「老い木に花咲く」ということわざは、「老いて生命力が衰えていた木に再び花が咲く」ということから、「衰えて弱っていたものに、再び活力・生命力・勢いが戻ってくること」を意味しています。

落ち込んでいる人を励まして元気づけることを意味する「活を入れる」の類語として、「老い木に花咲く」ということわざを上げることができるのです。

「喝を入れる」の対義語

「喝を入れる」の対義語

「喝を入れる(活を入れる)」の対義語として、「青菜に塩(あおなにしお)」「蛞蝓に塩(なめくじにしお)」「モチベーションを下げる・活気を無くさせる」などがあります。

「青菜に塩」のことわざは、「青菜に塩をかけるとしおれること」から「元気や活力がなくなること」を意味しています。

「蛞蝓に塩」も、「ナメクジに塩をかけると死んでしまうこと」から「生命力や活力が失われること」を意味します。

元気づけて活力を与える「活を入れる」の直接的な対義語として、「モチベーションを下げる・活気を無くさせる」を指摘することもできます。

icon まとめ

「喝を入れる(活を入れる)」という言葉について徹底的に解説しましたが、喝を入れるには「活力を与えること、元気づけることを意味する『活を入れる』の誤用・誤変換」などの意味があります。

「喝を入れる(活を入れる)」の類語・類義表現としては、「気合を入れる・活力を与える(元気づける)」「仏性に働きかける・悟りの気づきを与える」「老い木に花咲く」などがあります。

「喝を入れる」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。