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「急がば回れ」とは?意味・読み方・類語【使い方や例文】

「急がば回れ」という言葉の意味や類語を紹介します。

さらに「急がば回れ」の使い方や、「急がば回れ」を使った例文を紹介します。

急がば回れ

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「急がば回れ」とは?意味・読み方・類語【使い方や例文】>


目次

  • 「急がば回れ」の意味とは?
  • 「急がば回れ」の語源
  • 「急がば回れ」の類語
  • 「急がば回れ」の使い方
  • 「急がば回れ」を使った例文


「急がば回れ」の意味とは?

「急がば回れ」の意味とは?

みなさんは「急がば回れ」ということわざを知っているでしょうか。

「急がば回れ」は、ことわざの中でもかなり有名な部類に入すため、知っているという方の方が多いのではないでしょうか。

実際に「急がば回れ」の教えを大切にして、様々なピンチを乗り越えてきた人もいるかもしれません。

一方で、「急がば回れ」という言葉をまるで知らない人もいるでしょう。

そこで、知っておくと人生の役に立つことわざのひとつ、「急がば回れ」の読み方と意味を紹介します。

  • 「急がば回れ」の読み方
  • 「急がば回れ」の意味

「急がば回れ」の読み方

「急がば回れ」は、「いそがばまわれ」と読みます。

難しい漢字は使われていませんので、読み間違える事はすくないでしょう。

「急がば回れ」の意味

「急がば回れ」には、どのような意味があるでしょうか。

「急がば回れ」には、「急いで物事を成し遂げようとする時ほど、危険な近道を行くのではなく、安全確実な遠回りの道を選んだ方がいい」という意味があります。

遠回りに見えても、結果的に速く目的地に着く、確実に成果を上げる事ができるという意味があります。

急いでいる時は、ミスをしてやり直す事ができませんので、多少時間はかかっても、間違えの無い手段を選んだ方が、結果的に物事を無事に終わらせる事ができるという教えが含まれています。



「急がば回れ」の語源

「急がば回れ」の語源

「急がば回れ」という言葉には、語源があります。

室町時代に活躍した連歌師宗長が「もののふの矢橋の船は速けれど、急がば回れ瀬田の長橋」と詠んだのが始まりです。

東海道の草津宿から大津宿を抜けて京都に向かう時に、距離が短い船のルートと、距離が長い瀬田の唐橋を渡るルートがありました。

そして急いでいる時だからこそ、例え距離が長くても、確実な瀬田の橋を渡るルートを選ぶべきだという意味があります。

このように、「急がば回れ」という言葉は、室町時代に滋賀県の比叡山周辺で生まれた言葉だと言われています。

「急がば回れ」の類語

「急がば回れ」の類語

「急がば回れ」の類語や、似た意味の言葉を紹介します。

同じような言葉を知る事で、「急がば回れ」の意味が立体的に理解できるかもしれません。

  • 「急がば高火」【いそがばたかび】
  • 「走れば躓く」【はしればつまずく】

「急がば高火」【いそがばたかび】

「急がば高火」という言葉には、「急ぎで煮物を作る時は、火に近づけすぎてはいけない」という意味があります。

火は少し離していたほうが、熱伝導率が高くなり、結果的に速く煮物を作る事ができます。

「急がば回れ」と似た意味を持つ言葉と言えるでしょう。

「走れば躓く」【はしればつまずく】

「走れば躓く」には、「急ぐ時ほど、慎重に行動するべき」という意味があります。

急いでいる時に先を急いで走り出すと、躓いてケガをしたり、結果的にゴールに着くのが遅くなってしまいがちです。

実際に、会社に遅刻しそうな時に駅までの道を走り出し、転んで足を痛めてしまった経験がある人もいるでしょう。

急いでいる時ほど「走れば躓く」という言葉を思い出してみるといいかもしれません。



「急がば回れ」の使い方

「急がば回れ」の使い方

「急がば回れ」はどのような場面でどのように使えばいいでしょうか。

この言葉を使う時の条件として、まず「急いでいる時」という前提があります。

また、「短いけれど危険なルート」と、「長いけれど安全なルート」があるという前提が必要になります。

その上で、「長いけれど安全なルート」「時間はかかるけれど、簡単な方法」などを選んだ時に、「急がば回れ」という言葉がしっくりきます。

例えば締め切りが近づいていて、急いで納期に間に合わせなくてはいけない時に、時間は掛かるがやりなれている方法を選ぶか、すぐに仕上げられると噂の、今回初めての方法を選ぶか、二者択一を迫られたとします。

このような時に、前者を選んで、確実に納期に間に合わせた場合「急がば回れ」通りになります。

また後者を選んで納期に遅れた場合も、「急がば回れは本当だったね」などと言う事ができます。

「急がば回れ」を使った例文

「急がば回れ」を使った例文

「急がば回れ」を使った例文を紹介します。

様々な場面における、「急がば回れ」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。

  • 例文1
  • 例文2

例文1

ビジネスシーンにおける、「急がば回れ」を使った例文を紹介します。

「取引先との待ち合わせの時間が近づいてきた。約束の場所までタクシーを使うか、電車で行くか迷ったが、『急がば回れ』だと思い、ダイヤが乱れない電車を選んだ。結果的に約束に間に合い、滞りなく仕事を進める事ができた。タクシーに乗っていたら、渋滞にはまって、約束に間に合わなかったかもしれない」

この例文のような二者択一のシーンは良くあるのではないでしょうか。

タクシーの方が楽で、一見速そうに見えますが、確実な電車ルートを選んだ方が「急がば回れ」になる事が多いでしょう。

実際に生放送を目前にした芸能人などは、タクシーや車を使わずに、地下鉄やJRを使って移動する事があるといいます。

例文2

日常的な場面における、「急がば回れ」を使った例文を紹介します。

「友達を呼んでパーティを開く事にした。料理を作るのは私だ。たくさんの料理を作らなければならず、時短レシピを用意したが、試した事が無い方法なので美味しく作れるか分からない。そこで3時間早起きして、いつもの作り方で料理をする事にした。友達に美味しいと言われ、『急がば回れ』にして良かったと思った」

料理に近道が無いという格言がありますが、しっかりと時間を掛けて作った料理の美味しさは、時短レシピにはない良さがあるでしょう。

また試した事がない作り方を、本番でいきなり試すのもリスクが大きすぎるでしょう。

この例文に登場する人のように「急がば回れ」の精神が、パーティの成功を生んだと言えます。

icon まとめ

「急がば回れ」という言葉の意味や使い方を見てきました。

あらためて意味を知った事で、「座右の銘」にしたいと思った人もいるのではないでしょうか。

次に二者択一を迫られる場面では、「急がば回れ」という言葉を思い出してみましょう。

そして、遠回りに見えても確実な道を選ぶようにしましょう。