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「根気強い」の意味・読み方・英語【使い方や例文】

根気強いことは、一般的にはいいことですが、それも度を過ぎると、反ってマイナスになってしまうことがあるので注意しましょう。

根気強い

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「根気強い」の意味・読み方・英語【使い方や例文】>


目次

  • 「根気強い」の意味とは?
  • 「根気強い」と「粘り強い」の違い
  • 「根気強い」の使い方
  • 「根気強い」を使った例文と解釈
  • 「根気強い」を英語にすると?
  • 「根気強い」の類義語や置き換えられる表現


「根気強い」の意味とは?

「根気強い」の意味とは?

根気強いとは、「諦めずに粘る」様子を表現する言葉です。

「根気強い人」と言えば、何事に対してもそのような姿勢で取り組む人のことを指します。

基本的には褒め言葉として使われますが、暗に「諦めが悪い」という意味も含まれているので、自分に対して使われた時には、どっちの意味(が強い)かの判断が難しいところです。

このように言われて悪い気がする人はほとんど居ないでしょうが、皮肉で使われることもあるということです。

  • 「根気強い」の読み方

「根気強い」の読み方

「根気強い」「こんきづよい」と読みます。

「根気」「根性」と同等の言葉だと捉えて構いません。

どれだけ困難なことだとしても、諦めずに粘り抜く姿こそ、(いい意味で)この「根気強い」と表現されます。

平仮名にする際には、上のように「強い」「づよい」と表記してください。

「ずよい」とするのは間違いです。

濁らないと「つよい」なので、そんなことは当たり前だと考えるかも知れませんが、日本語は難しいもので、例えば「地面」「じめん」が正しい平仮名表記で、「ぢめん」ではないのです。



「根気強い」と「粘り強い」の違い

「根気強い」と「粘り強い」の違い

「根気強い」という言葉の意味が「諦めずに粘る」ことなので、この2つの言葉はほとんど一緒だと考えていいでしょう。

ですが、微妙なニュアンスの違いがあり、「粘り強い」の方は、ともかく(しつこく)粘ることが強く現れている表現です。

こちらも当然、そこから皮肉として使われることがあり、その度合いは「根気強い」より強いと言うことができます。

「粘り強い」は、「粘り強い交渉で、ようやく契約が獲得できた」などという使い方をされますが、それだけ「諦めが悪かった」という意味がかなり含まれると考えてください。

「根気強い」の使い方

「根気強い」の使い方

根気強いは、自分をそのように表現して使うこともできますが、自らのアピールポイントとして使うのはあまりおすすめできません。

それは、いい意味だけでなく、悪い意味の方の「しつこそう」「諦めが悪そう」と思われてしまうこともある為で、使う場合には注意が必要です。

人をそのように表現する時には、前後の文脈などから、いい意味が強い(悪い意味はほぼ含んでいない)のか、それとも皮肉の意味なのかが分かるようにして使いましょう。

悪い意味(皮肉)として使う時には、直接本人には使わない方が無難です。



「根気強い」を使った例文と解釈

「根気強い」を使った例文と解釈

根気強いと表現されるのは、それだけのことをやった実績がある、または、そのように(他の人から)聞いたという場合がほとんどです。

人づてで聞いた場合には、本当にそうなのかは分からないので、それに期待し過ぎないように注意してください。

  • 例文1
  • 例文2
  • 例文3

例文1

「あの人は非常に根気強いと評判だけど、駄目だと分かると引き下がるのも早いようだ」

このような様子であれば、「根気強い」に含まれる悪い意味はほとんどない人だと分かります。

粘り強さは、時にはしつこさと一緒になってしまうことがあるので、気を付けないといけません。

例文2

「駄目元で根気強く値下げ交渉をしたが、どうにもならなかった」

いくら粘ったとしても、駄目なものは駄目だということも往々にしてあります。

また、これは「根気強く」という変化させて使っている例です。

この他にも、「あの人は根気強かった」という形でも問題なく、この手の変化ではどの場合でも意味は変わりません。

例文3

「根気強いと聞いていた人だったが、たった3日程度で諦めてしまったようだ」

「根気強い」と表現される基準などはないので、その人からすれば、「3日も粘った」と考えているかも知れませんが、そうだと期待していた人からすると、最低でも5日くらいは粘って欲しかったのかも知れません。

人から誰かがそうだと聞いた時には、この例のように、自分の想像とは異なる場合もあると覚えておきましょう。

「根気強い」を英語にすると?

「根気強い」を英語にすると?

根気強いの英語表現は、“unremitting”となります。

直訳では「絶え間のない」「諦めない」という言葉で、これを誰かに対して使うと、その人が根気強いと表現できます。

また、スラングとして“dogged”という言葉でも、根気強いことを表せます。

しかし、こちらはどちらかと言えば「粘り強い」の方に近く、由来はdog(犬)がいつまでもつきまとう様子からです。

その為、しつこさの度合いが強い言葉だと考えてください。

「根気強い」の類義語や置き換えられる表現

「根気強い」の類義語や置き換えられる表現

「根気強い」は、既に挙げた「粘り強い」が一番の類義表現です。

それ以外の言葉をいくつか挙げていきますが、どれもそこまで近い表現ではないと考えてください。

  • 「辛抱強い」【しんぼうづよい】
  • 「我慢強い」【がまんづよい】
  • 「頑固」【がんこ】

「辛抱強い」【しんぼうづよい】

「根気強い」「粘り強い」が、どちらかと言えば「攻め」の姿勢の時に使われる言葉なのに対して、こちらは「守り」の時に使われることが多いです。

「根気強く交渉した」という表現が「攻め」なら、この言葉を使った(語尾は変化させています)「辛抱強く断り続けた」は、どう見ても「守り」の時だと判断できます。

「辛抱強い交渉」と使えなくもありませんが、この場合は受け(交渉される側)の立場のことがほとんどになります。

よって、「根気強い」の完全な置き換えではなく、シチュエーションで使い分けてください。

「我慢強い」【がまんづよい】

「根気強い」と置き換えて使っても違和感のない言葉ですが、「耐えること」に特化している表現だと言えるので、上の「辛抱強い」と同様の意味で使うことが多いです。

こちらも主に「守り」に対して使うことになります。

「頑固」【がんこ】

この「頑固」となると、諦めの悪さが目立ってしまいます。

いい意味であまり使われない言葉で、「根気強い」の悪い意味で皮肉として使う場合のみ、相当する言葉として使えると言えるでしょう。

icon まとめ

根気強いは、基本的にはいい意味で使われますが、悪い意味で使われる場合もあるということも必ず覚えておいてください。

人からそのように言われたからといって、手放しで喜ぶのは早いということです。