「鯖を読む」とは?意味・読み方・類語【使い方や例文】
「鯖を読む」という言葉の意味や類語を紹介します。
さらに「鯖を読む」の使い方や、「鯖を読む」を使った例文を紹介していきます。
目次
- 「鯖を読む」の意味とは?
- 「鯖を読む」の語源や由来
- 「鯖を読む」の使い方
- 「鯖を読む」を使った例文
- 「鯖」の基礎知識
「鯖を読む」の意味とは?
「鯖を読む」という言葉を、目にした事があるでしょうか。
魚の「鯖」という文字がありますので、目を引く言葉かもしれません。
魚という文字が入った、魚の種類を表す言葉は他にもたくさんありますので、読み間違えてしまいがちな人も多そうです。
もちろん、小説を読んだり、新聞を読む習慣がある人なら、「鯖を読む」という言葉をすでに知っていると思います。
それどころか、最近「鯖を読む」という体験をした事があるかもしれません。
そこで、意味を知れば多くの人が、すでにした事がある言葉、「鯖を読む」の読み方と意味を紹介します。
- 「鯖を読む」の読み方
- 「鯖を読む」の意味
「鯖を読む」の読み方
「鯖を読む」は、「さばをよむ」と読みます。
「鯖」は「さば」、「読む」は「よむ」と読みます。
「鯖」は青魚の鯖の事で、「鯖寿司」などが有名です。
「鯖」は「いわし」や「あじ」などの、他の青魚と混同しがちですので、「鯖」を「さば」と読む事を覚えておきましょう。
「鯖を読む」の意味
「鯖を読む」には、どのような意味があるでしょうか。
「鯖を読む」には、「都合のいいように年齢や数などをごまかす事」という意味があります。
特に多いのが「年齢をごまかす事」という意味で、「鯖を読む」という言葉を使うケースです。
例えば30歳の女性が、合コンの席で自分の年齢を「28歳」などと言う事があります。
このようなちょっとだけ自分の都合のいいように年齢をごまかす行為などは、「鯖を読む」という言葉にぴったりです。
またテストの点数を聞かれた時、58点なのに65点と答えるような時も、「鯖を読む」の意味通りと言えるでしょう。
「鯖を読む」の語源や由来
「鯖を読む」という言葉には、語源があります。
そもそも鯖という魚は、傷みやすい事で知られています。
しかも江戸時代には大量に鯖が捕れたといいます。
そのため、市場関係には丁寧に鯖の数を数えて売るよりも、早口で適当な数を言って、痛む前に売ってしまおうという人が多かったそうです。
しかし実際に鯖を購入して見ると、言われていた数とは違う事の方が多かったので、正確な数を数えない事を「鯖を読む」と表現したとされています。
他にもいくつかの語源がありますが、今はこの語源が定説になっています。
このように「鯖を読む」という言葉が江戸時代からあった事、さらに鯖を江戸時代の人も普通に食べていたという事に驚く人もいるかもしれません。
「鯖を読む」の使い方
「鯖を読む」という言葉は、どのような場面で、どのように使えばいいでしょうか。
「鯖を読む」には、「都合のいいように年齢や数などをごまかす事」という意味があります。
そこで、「数や年齢をごまかす」という点、「都合がいいように」という点がクリアされている物事に対して、「鯖を読む」という言葉を使ってみましょう。
- 「年齢をごまかす」
- 「体重をごまかす」
「年齢をごまかす」
ポピュラーなのが年齢に対して、「鯖を読む」という例です。
みなさんも、自分を若く見せようとして、実年齢よりも下の数字を言ったり、逆に何かの理由が合って、実年齢よりも上の数字を言った経験があるかもしれません。
例えば年下の男性や女性に年齢を聞かれた時に、反射的に実年齢よりも下の数字を言ってしまった経験があるかもしれません。
また高校生が大人の仲間入りをしたくて、20歳以上の年齢を名乗る事は良くあります。
「体重をごまかす」
また、体重について「鯖を読む」経験がある人もいるでしょう。
芸能人やアイドルは、体重について「鯖を読む」経験を、バラエティ番組などでネタにする事もあります。
本当は60kg近くある体重を、40kg前後とプロフィールに載せるような、かなりひどい「鯖を読む」ケースもあります。
また女性の多くは、本当の体重よりも、軽めの数字を口に出してしまいそうです。
このように年齢や数字を、都合のいいようにごまかしたのを見た時、あるいは自分がした時に、「鯖を読む」という言葉を使ってみましょう。
「鯖を読む」を使った例文
「鯖を読む」という言葉を使った例文を紹介していきます。
様々な場面における「鯖を読む」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えておきましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
恋愛の場面における「鯖を読む」を使った例文を紹介します。
「合コンに参加したら、年下の男性しかいなかった。しかもかなり年下だったので、自己紹介する時に、5歳も『鯖を読む』事になった」
この例文に登場する女性のように、合コンに参加した時に、自分よりも一回り下のメンバーが揃っていたら、誰でも2歳や3歳、あるいは5歳以上『鯖を読む』事になりそうです。
悪気はないけれど、実年齢を言うのが申し訳なくなる可能性があります。
例文2
日常的な場面における、「鯖を読む」を使った例文を紹介します。
「同窓会を前に、SNSで体重について『鯖を読んで』しまった。帳尻を合わせるために、同窓会の日までダイエットを続けよう」
SNSなどで体重の「鯖を読み」、その後、実際に会う事になって、焦ってしまう人は多そうです。
この例文に登場する人のように、ダイエットをして、嘘を本当にする必要が出るかもしれません。
「鯖」の基礎知識
「鯖を読む」の「鯖」とはどのような魚なのかを紹介します。
まず日本で食べられている魚は「マサバ」、「ゴマサバ」、「ウェーサバ」で、「鯖を読む」に登場する鯖は、おそらく「マサバ」の事だと考えられます。
なぜなら「マサバ」は日本近海に生息しているため、江戸時代でも捕獲が簡単だったからです。
「マサバ」が美味しいとされている旬は、夏から冬までとされています。
7月から2月前後と、旬の期間が長いため、江戸時代の人々にも身近な存在だったのでしょう。
またマサバを含む鯖は、腐りやすい事で知られていますが、最近の冷凍技術の発達により、いつでも美味しく食べられるようになったので、今なら「鯖を読む」という言葉は生まれないでしょう。
「鯖を読む」という言葉の意味や使い方を見てきました。
分かりやすい意味の言葉なので、使い勝手がいいと思います。
楽しい気持ちで「鯖を読む」という言葉を使ってみましょう。