「南船北馬」の意味とは!類語など詳しく解釈
「南船北馬」という四字熟語は、中国大陸の南北の風土と近代以前の移動手段(船・馬)の違いに由来していますが、具体的にどのような意味を持っているのでしょうか?「南船北馬」という四字熟語の「意味・読み方・使い方・語源・類義語」について、分かりやすく解説していきます。
目次
- 「南船北馬」とは?
- 「南船北馬」の表現の使い方
- 「南船北馬」の語源
- 「南船北馬」の類語や類義語
「南船北馬」とは?
「南船北馬」という四字熟語の表現は、「色々な土地を慌ただしく旅行していること」や「各地を絶えず旅していること」を意味しています。
「南船北馬」という四字熟語の由来は、「中国大陸の南方は川・湖が多いので主に船を移動手段として用いて、北方は平原・山野が多いので主に馬を移動手段として用いること」にあり、それが転じて「あちこちを絶えず旅して回る」という意味が生まれました。
- 「南船北馬」の読み方
「南船北馬」の読み方
「南船北馬」の読み方は、「なんせんほくば」になります。
「南船北馬」の表現の使い方
「南船北馬」の表現の使い方は、「各地を絶えず慌ただしく旅して回っている状態」を意味して使うという使い方になります。
例えば、「そのご夫婦は南船北馬といった感じで、世界の有名な観光地を旅していました」といった文章で、「南船北馬」の四字熟語を使用することができます。
「南船北馬」の語源
「南船北馬」の語源は、古代中国の漢の時代に書かれた「淮南子(えなんじ)」という書物の一節にあるとされています。
「南船北馬」という四字熟語は元々、中国大陸における南北の風土・地勢の違いの大きさを、「南方の船」と「北方の馬」という交通手段の面から表現したものなのです。
端的には、中国大陸の北方は山野が多くて雨が少ないので「馬・馬車」を主に交通手段として使用していて、南方は長江(揚子江)などの大河川とその支流が張り巡らされているので、「船」を主な交通手段として使用していたということです。
「南船北馬」の類語や類義語
「南船北馬」の類語・類義語を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「東奔西走」【とうほんせいそう】
- 「せわしない・飛び回る」
「東奔西走」【とうほんせいそう】
「東奔西走」という四字熟語は、「(東に走ったり西に走ったりと)あちこちを忙しく走り回ること」を意味しています。
その意味合いから、あちこちを忙しく旅して回ることを示す「南船北馬」と良く似た意味を持つ類義語(シソーラス)として、「東奔西走」を上げられます。
「せわしない・飛び回る」
「南船北馬」という四字熟語は、「各地をせわしなく旅行すること・絶えず旅をすること」や「旅行のためにあちこちを忙しく飛び回ること」を意味しています。
「せわしない」という表現は、「慌ただしくてせっかちであるさま・忙しくて落ち着く暇もないこと」を意味しています。
それらの意味合いから、「せわしない・飛び回る」という表現を、「南船北馬」と近しい類似の意味を持つ類語として考えることができます。
この記事で解説した「南船北馬」の四字熟語の表現には、「各地を絶えず忙しく旅行すること」などの意味があります。
「南船北馬」の類語・類義語として、「東奔西走」「せわしない・飛び回る」などがあります。
「南船北馬」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。