「対策を講じる」の意味・対義語【使い方や例文】
社会人になってから色々とビジネスならではの言葉が出て来ます。
例えば、「対策を講じる」という言葉がありますが、この言葉は日常、ビジネスの場面でよく聞いたり、話したりする言葉ですが、振り替えってみるとこの言葉の意味を聞かれても、何となくざっくりとした意味合いで理解しているかもしれません。
正確な意味を分かって使っている人が意外に少なくないでしょう。
この言葉の意味を正しく知ることで、ビジネスにおけるボキャブラリーを増やすことで、仕事のコミュニケーション能力を広げることができるようになります。
目次
- 「対策を講じる」の意味とは?
- 「対策を講じる」を分解して解釈
- 「対策を講じる」の言葉の使い方
- 「対策を講じる」を使った例文・短文(解釈)
- 「対策を講じる」の英語
- 「対策を講じる」の敬語やビジネスの表現例
「対策を講じる」の意味とは?
「対策を講じる」という言葉をビジネスの打ち合わせや上司への相談などの場面で聞いたことはあると思いますが、最近ではテレビやニュースで聴いたり、インターネットのコラム、記事でも目にすることがよくあるのではないでしょうか?
「対策を講じる」という表現は、仕事をしている中では、日常茶飯事な表現で、「問題を乗り切るための対応方法を考えたり、対策を企て、それを実行に移すこと」という意味になります。
仕事をしていると、物事がスムーズに行くことは珍しいくらいです。
むしろ、問題が山積していることの方が多いので、「対策を講じる」機会はかなりあるはずです。
- 「対策を講じる」の読み方
「対策を講じる」の読み方
「対策を講じる」は、「たいさくをこうじる」という読み方になります。
「対策を講じる」を分解して解釈
ここでは、「対策」と「講じる」の2つの言葉に分けて、それぞれの意味を見ていくことにしましょう。
- 「対策」
- 「講じる」
「対策」
「対策」とは、「状況に対応する、あるいは対するための、手段や策のこと」という意味があります。
仕事をしていると、色々なケースの問題や課題にぶつかることが多々あります。
その課題を解決するために、社内で関係スタッフと議論・協議を重ねて効果的な「対策」を練り上げることになります。
「講じる」
「講じる」は、「方法や手段を考えて行う」という意味になります。
「対策」が出来上がったなら、後はそのプランを実行することになりますが、この行動のステップが「講じる」ということになります。
「対策を講じる」の言葉の使い方
それでは、「対策を講じる」という言葉は、どのような場面で使われるのでしょうか?
大きなプロジェクトを進めているうちに、根本的な問題にぶち当たった場合だけでなく、日頃の活動の中でも、ちょっとした物事や相手に対して、対策や手段を立案しなければならない時や、立てた方が結果的にいい解決策になるという場合に使われています。
このように「対策を講じる」ことで、事前にトラブルを回避させることができるので、後に発生するであろう被害や傷口(損失)を防ぐことができますし、最悪の場合でも最小限に止めることができます。
「対策を講じる」を使った例文・短文(解釈)
では、「対策を講じる」を使った例文を見ていくことにします。
- 「対策を講じる」の例文1
- 「対策を講じる」の例文2
- 「対策を講じる」の例文3
「対策を講じる」の例文1
「いつも、可憐でニコニコ顔のみゆきちゃんは、周りの男性の憧れ。だから他のクラスメートに先を越されないうちに、僕は今日も対策を講じる」
「対策を講じる」は仕事で使うことが多いのですが、プライベートでもこんな場面で使える表現ですね。
ライバルに彼女にデートのアプローチがされないように対策を考えているのでしょう。
「対策を講じる」の例文2
「取引先とのトラブルがこれから出てきそうなので、これから上司やエンジニアのスタッフの対策を講じることにしなければならない」
新入社員によくあるケースですが、経験が浅いことから、取引先との間で大きなトラブルが発生する可能性が出てきました。
事前に上司と相談をし、関係者を集めて対策を講じることが賢明です。
「対策を講じる」の例文3
「次のレースで上位を狙っていたのですが、思わぬ膝の故障で走ることができなくなってしまいました。これからは身体のトラブルを起こさないように対策を講じていくことを考えなければならない。レースと言っでも、おそらくマラソンやトライアスロンなどのレースに参加しようとしていた人なのでしょう」
想定外の膝の故障で出場さえできなくなったのかもしれません。
日頃から体調管理の「対策を講じる」必要がありそうですね。
「対策を講じる」の英語
「対策を講じる」の英訳としては、“take measures”、“take steps”となります。
「対策を講じる」の敬語やビジネスの表現例
「対策を講じる」を敬語やビジネスの場面で表現するケースを見ていくことにします。
- 「対策を講じてもよろしいですか?」
- 「対策を講じてみてはいかがでしょうか?」
- 「対策を講じることをおすすめします」
「対策を講じてもよろしいですか?」
仕事をしていて、計画を進めていくと、多かれ少なかれスムーズに進まないことがありますが、その場合には、まず直属の上司に相談することになります。
その時に自分の考えを整理して上司に了解を得ることが一番望ましい進め方となりますが、その場合に伺いを立てる時点で使う表現が「対策を講じてもよろしいでしょうか?」という言い方になります。
「対策を講じてみてはいかがでしょうか?」
よく会議の席で、議論が進まず停滞している時に自分のアイデアを上司の前で提案してみる場合に「対策を講じてみてはいかがでしょうか?」という伝え方で尋ねてみることもあります。
このような使い方・聞き方は、目上の人のプライドを傷つけることなく、いい進み方になっていくので、結構使い勝手の良い表現です。
「対策を講じることをおすすめします」
「この問題をクリアさせるためには、弊社の提案する内容で対策を講じることをおすすめします」
ビジネスの場面では、取引先や新規の顧客でも、物やサービスを販売・提供することになりますが、一方的に提供するのではなく、先方の悩みや困っていることを解決するための手段として、物・サービスを提供する「課題解決型」の営業スタイルが今の主流です。
その時のセールストークの中で「対策を講じることをおすすめします」という形で伝えることがあります。
このように「対策を講じる」という表現は、ビジネスの中では、色々な場面で使う機会が出てきます。
それだけに自分の周りを見渡してみると、それだけ潜在的な問題や課題が数多くの潜んでいる可能性もおおきいと思われます。
したがって、日頃から物事の事象を客観的に観察するような姿勢を持っておくことが大切なのです。