「疑心暗鬼」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「疑心暗鬼」とは、「疑いの心があると何でもないことでも疑わしく感じること」や「疑いの深さから根拠のない妄想にとらわれること」です。
「疑心暗鬼」の「意味・読み方・語源と由来・使い方・例文と解釈・英語・類語・疑心暗鬼を使った言葉」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「疑心暗鬼」の意味とは?
- 「疑心暗鬼」の語源や由来
- 「疑心暗鬼」の言葉の使い方
- 「疑心暗鬼」を使った例文や短文(解釈)
- 「疑心暗鬼」の英語
- 「疑心暗鬼」の反対の意味の熟語
- 「疑心暗鬼」の類語
- 「疑心暗鬼」を使った言葉と意味を解釈
「疑心暗鬼」の意味とは?
「疑心暗鬼」という言葉の意味は、「疑いの心があると何でもないことでも疑わしく感じること」や「疑いの深さから根拠のない妄想にとらわれること」になります。
「疑心暗鬼」という四字熟語の言葉はその漢字の意味が示唆するように、「疑う心を持ってしまうと、現実には存在しない暗闇の亡霊や悪鬼が本当にいるかのように思ってしまうこと」を意味しています。
「疑心暗鬼」というのは、「疑い深い心が見せる暗闇の亡霊・悪鬼の幻覚」から来ている言葉なのです。
「疑心暗鬼」は、「物事・相手をちょっとでも疑う心を持ってしまうと、そこからどんどん疑惑・恐怖が広がっていくこと」や「相手を疑う猜疑心から具体的根拠のない妄想・嫉妬が次第に広がっていって収拾がつかないこと」を意味しています。
- 「疑心暗鬼」の読み方
「疑心暗鬼」の読み方
「疑心暗鬼」の読み方は、「ぎしんあんき」になります。
「疑心暗鬼」の語源や由来
「疑心暗鬼」の語源は、「疑心」と「暗鬼」に分けて考えることができます。
「疑心」とは仏教用語であり、「六大根本煩悩」の一つに数えられていて、「仏教の真理の教え」を疑うことを意味しています。
「暗鬼」というのは、「猜疑心・恐れの心から暗闇の中に、実際にはいない悪霊・悪鬼の幻覚を見てしまうこと」を意味しています。
「疑心暗鬼」の由来は、古代中国の諸子百家の思想書の一つである「列子(れっし)」にあります。
「列子」の逸話では、鉞(まさかり)を無くした男が、隣の息子が盗んだのではないかと疑うようになり、隣の息子の言動のすべてが怪しく感じるようになります。
しかしその後に、谷底で自分の鉞を見つけて、隣の息子が盗んでいないことが分かり、疑いの心も無くなったのです。
この逸話で、「これが疑心、暗鬼を生ずということである」と語られ、四字熟語「疑心暗鬼」の由来になったのです。
「疑心暗鬼」の言葉の使い方
「疑心暗鬼」の言葉の使い方は、「いったん疑いの心(猜疑心)を持ってしまったことで、何でもないようなことまで疑わしく感じてしまう時」に使うというものです。
例えば、相手のちょっとした過去の行為について疑いや不信感を持ってしまうと、現在の相手の発言・行動の真意まで疑わしく感じてしまうというような時に、「疑心暗鬼」という言葉を使用することができます。
小さなことから猜疑心・疑惑が深まって、実際には何の根拠もないのに相手の真意・行動を妄想的に疑ってしまうような場合にも、「疑心暗鬼」という言葉を使います。
例えば、「彼の小さな嘘がきっかけになって、疑心暗鬼の妄想にとらわれた」というような使い方ができます。
「疑心暗鬼」を使った例文や短文(解釈)
「疑心暗鬼」を使った例文・短文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「疑心暗鬼」の例文1
- 「疑心暗鬼」の例文2
- 「疑心暗鬼」の例文3
「疑心暗鬼」の例文1
「昨日は重要な仕事で偶然大きなミスをしてしまい、私は自分の仕事の正確さに対して疑心暗鬼になった」
この例文における「疑心暗鬼」は、自分の仕事のミスから生じた疑いの心の深さを意味しています。
いったん自分の仕事の正確さに対して疑惑・自信の無さが生じてしまうと、また同じミスをするのではないかと不安になるのです。
「疑心暗鬼」の例文2
「何の根拠もない疑心暗鬼に過ぎないと分かっているのに、どうしても頭の中からその疑惑や不安を払いのけることができなかった」
この例文における「疑心暗鬼」は、「具体的根拠や証拠が何もないのに、妄想的な疑惑・不安にとらわれていること」を意味しています。
ささいなことに疑惑を抱いてしまうと、そこから妄想的な疑惑・不安が広がっていきやすいのです。
「疑心暗鬼」の例文3
「夫に裏切られた過去の結婚生活の失敗経験が、異性に対して疑心暗鬼を生じる大きな原因の一つであった」
この例文における「疑心暗鬼」は、過去の結婚生活の失敗によって、「異性の愛情・言葉・態度」を信用することができずに疑ってしまう心(猜疑心の深さ)のことを意味しています。
過去の結婚生活で、夫から浮気をされて裏切られたことがトラウマになり、異性全般に対して「どうせまた私を裏切るのでしょう」という疑心暗鬼に駆られているのです。
「疑心暗鬼」の英語
「疑心暗鬼」の英語は、直接的に表現すると“a suspicious mind”(疑う心)”や“jumping at shadows”(疑心を抱えた暗闇への跳躍)”になりますが、以下のような英語の格言・ことわざで表すことができます。
“Suspicion will raise bogies. ”(疑心暗鬼を生ず。)
“Once you suspect something, everything else will look suspicious. ”(一度、あることを疑うと、他のことまで疑わしく見えてしまう。)
“Doubts beget doubts. ”(疑心暗鬼を生ず。)
“Suspicion begets idle fears. ”(形式的表現での疑心暗鬼を生ず。)
「疑心暗鬼」の反対の意味の熟語
「疑心暗鬼」の反対の意味を持つ「反対語の熟語」について解説します。
- 「明鏡止水」【めいきょうしすい】
- 「明鏡止水」を使った例文
「明鏡止水」【めいきょうしすい】
「疑心暗鬼」の反対語・対義語として、「明鏡止水(めいきょうしすい)」を上げることができます。
「明鏡止水」という言葉の意味は、「心に一切の邪念がなく、澄み切って落ち着いていること」や「清らかに澄み渡った精神状態」を意味しています。
「明鏡止水」という言葉の「明鏡」とは「一点の曇りもない磨き上げられた鏡」のこと、「止水」とは「流れが止まっていて波もなく、静かにたたえられている水」のことです。
「明鏡止水」の類語には、「虚心坦懐(きょしんたんかい)」や「光風霽月(こうふうせいげつ)」があります。
「明鏡止水」を使った例文
「明鏡止水」という言葉を使った例文として、「明鏡止水の落ち着いた気持ちで、決戦の場に向かった」や「彼は過酷な修行を乗り越えて、何があっても揺らがない明鏡止水の境地を手に入れた」などを上げることができます。
「疑心暗鬼」の類語
「疑心暗鬼」の類語として、「猜疑心・不信感」「警戒心」「幽霊の正体見たり枯れ尾花」などを上げることができます。
「猜疑心」とは、「人の言動を素直に受け取らないで、妬んだり疑ったりすること」です。
「不信感」とは、「相手の言動を信じられない感覚」になります。
「警戒心」とは、「相手が自分を騙したり傷つけたりするのではないかと疑って注意すること」です。
「幽霊の正体見たり枯れ尾花(ゆうれいのしょうたいみたりかれおばな)」ということわざは、「疑う心や恐怖心があると、何でもない枯れた薄の穂のようなものまで幽霊に見えてしまうということ」や「猜疑心・妄想で何でもないものまで怖く見えること」を意味しています。
「疑心暗鬼」を使った言葉と意味を解釈
「疑心暗鬼」を使った言葉とその意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「疑心暗鬼に陥る」【ぎしんあんきにおちいる】
- 「疑心暗鬼を生ず」
「疑心暗鬼に陥る」【ぎしんあんきにおちいる】
「疑心暗鬼に陥る」という言葉は、「何らかのちょっとした出来事がきっかけで疑惑が生まれ、相手の言動が何でも疑わしく感じてしまう心理状態に陥ってしまうこと」を意味しています。
「疑心暗鬼に陥る」と相手がどんなに誠実な態度で接してくれても、もう相手の言葉や行動を素直に信用することができなくなってしまうのです。
「自分のミスがきっかけで、自分の実力に対する疑心暗鬼に陥る」などの使い方をすることができます。
「疑心暗鬼を生ず」
「疑心暗鬼を生ず」という言葉は、「小さな疑いの心(猜疑心)が芽生えると、それ以外の何でもないことまで疑わしく感じたり妬んだりしてしまうということ」を意味しています。
「疑心暗鬼を生ず」は「疑心暗鬼」の言葉を使ったもっとも一般的な言い回しであり、「彼女の心ない一言が原因で、疑心暗鬼を生じた」や「一度の大きな過ちが、相手に疑心暗鬼を生じさせることになる」などの使い方をすることができます。
「疑心暗鬼」という言葉について徹底的に解説しましたが、疑心暗鬼には「疑いの心があると何でもないことでも疑わしく感じること」や「疑いの深さから根拠のない妄想にとらわれること」などの意味があります。
疑心暗鬼の類語・言い換え・似た言葉としては「猜疑心・不信感」「警戒心」「幽霊の正体見たり枯れ尾花」などがあります。
「疑心暗鬼」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。