「盲目」の意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「盲目」とは、「病気・障害・怪我などによって目が見えないこと」や「理性・分別をなくして適切な判断ができないこと」です。
「盲目」の「意味・読み方・類語・言い換え・使い方・例文と解釈・英語・盲目を使った言葉・盲目と差別」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「盲目」の意味とは?
- 「盲目」の類語や言い換え・似た言葉
- 「盲目」の言葉の使い方
- 「盲目」を使った例文や短文(解釈)
- 「盲目」の英語
- 「盲目」は差別用語にはあたらない
- 「盲目」を使った言葉と意味を解釈
「盲目」の意味とは?
「盲目」の意味は、「病気・障害・怪我などによって目が見えないこと」や「周囲が良く見えていないことで、理性・分別をなくして適切な判断ができないこと」になります。
「盲目」という言葉には、大きく分けて二つの意味があるのです。
一つ目は「物理的・生理的に目が見えないこと。失明して全盲(ぜんもう)であること」が、「盲目」の意味になっています。
二つ目の「盲目」の意味は、「目が見えないこと」から連想して生み出された意味であり、「周囲が見えないことで理性や分別を無くしてしまうこと」を意味しています。
「盲目」とは、「理性・分別を無くしてしまうことで、TPOに合った適切な判断ができなくなること」を同時に意味しているのです。
盲目の後者の意味には、視覚障害者・全盲者(盲の人)が理性や分別を持っていないように誤解されるとの批判もありますが、近世以前の慣用句として使われてきた意味になっています。
- 「盲目」の読み方
「盲目」の読み方
「盲目」の読み方は、「もうもく」になります。
「盲目」の類語や言い換え・似た言葉
「盲目」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「盲目」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。
- 「失明」【しつめい】
- 「のめり込む」【のめりこむ】
- 「闇雲」【やみくも】
「失明」【しつめい】
「盲目」の類語・言い換えとして、「失明・目が見えない」があります。
「失明」とは「先天的な視覚障害・後天的な病気などによって視力(光)を失うこと」を意味しています。
「盲目」という言葉の第一の意味は、「目が見えないこと・失明している状態にあること」ですから、「盲目」の類語として「失明・目が見えない」が上げられるのです。
「のめり込む」【のめりこむ】
「盲目」の類語・似た言葉として、「のめり込む・思い込む」があります。
「盲目」という言葉の意味として、「周囲がよく見えていないことで、理性や分別を無くして不適切な判断をする」や「一つのことにのめり込んで他のことが見えなくなる」があります。
そのことから、「盲目」に似た言葉として、「のめり込む・思い込む」を指摘することができるのです。
「闇雲」【やみくも】
「盲目」の類語・似た言葉として、「盲滅法(めくらめっぽう)・闇雲(やみくも)」があります。
「盲滅法」という言葉の意味は、「見当をつけずに、やみくもに(いい加減に)物事をすること」や「訳がわからないままに、適当に行動していること」になります。
「闇雲」という言葉の意味は、「状況が分かっていなくて、でたらめに行動すること」や「先の見通しもないまま、むやみやたらに物事をすること」になります。
「盲目」にも「理性・分別を無くしてむやみにいい加減な行動をすること」の意味があるので、「盲目」の類語として「盲滅法・闇雲」を上げられるのです。
「盲目」の言葉の使い方
「盲目」の言葉のもっとも直接的な使い方は、「視覚障害・病気・怪我などで目が見えない人」に対して使うというものです。
この意味での盲目の使い方には、迷うところはほとんどないでしょう。
もう一つの「盲目」という言葉の使い方として、「まるで周囲・状況が見えていないかのように、理性・分別を無くしたような行動を取っている時」に使うということがあります。
理性・分別を失ったかのような言動をしている人に対して、「盲目」という言葉を使う時には「盲目的」という表現が多用されています。
「盲目」という言葉の典型的な使用法として「恋は盲目」の慣用句があり、この言葉は「他のこと・人が全く目に入っていないために、理性的な判断ができないこと」を示しています。
「盲目」を使った例文や短文(解釈)
「盲目」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「盲目」の例文1
- 「盲目」の例文2
- 「盲目」の例文3
「盲目」の例文1
「バリアフリーの社会インフラを推進することで、盲目の人でも暮らしやすい環境を整備することができる」
この例文における「盲目」はシンプルに、先天的な視覚障害や後天的な病気・怪我で「目が見えない人」のことを意味しています。
社会インフラをバリアフリーにしていくことで、盲目の人や各種障害を持つ人でも暮らしやすい社会を作っていくことができるのです。
「盲目」の例文2
「彼の盲目的で無責任な行動によって、チーム全体のモチベーションが一気に落ちてしまった」
この例文における「盲目」は、「理性的な思考能力を働かせていない分別のない判断・選択」のことを意味しています。
チームの一人が他のメンバーのことを考えずに、無責任な盲目的行動を取ってしまうと、その後にチーム全体の士気(モチベーション)が低下しやすいのです。
「盲目」の例文3
「人は深刻な悩みを抱えていたり強烈な欲望に突き動かされたりしていると、どうしても盲目になって間違った判断をしがちである」
この例文における「盲目」は、「苦悩・欲望によって理性や分別が麻痺してしまっている状態」を意味しています。
人はあまりにも深刻な悩みを抱えている時には、冷静で合理的な判断をすることはできません。
また、あまりに強い欲望を抱えていて前のめりになっている時にも、理性的な思考能力が低下してしまいやすいのです。
「盲目」の英語
「盲目」の英語は、“blind,sightless”(形容詞)や“blindness”(名詞)、“blindly”(副詞)になります。
「盲目的な」と言いたい時の英語は、“blind”以外にも“reckless”や“unquestioning”を使うことができます。
“Love is blind. ”(恋は盲目。)
“He has blind her pretend to be kindness.” (彼は彼女の見せかけの優しさを盲目的に信じていた。)
“I criticized people blindly(reckless).” (私は盲目的に人々を批判した。)
「盲目」は差別用語にはあたらない
「めくら(盲)」は一般的に差別用語と認定されており、マスメディアや公的な出版物では使用されなくなっています。
しかし、「盲目」が差別用語に当たるかどうかはセンシティブな問題で、「目が見えない人本人に対して直接的に言わなければ差別用語とまでは言えない」というのが今現在のコンセンサス(総意)に近いと言えるでしょう。
「盲目」という言葉自体は「目が見えない人の客観的な事実・状態」を示しているだけなので、「盲目」という言葉に差別的意図は通常含まれていません。
ただし、「盲目」という言葉を「他のことが見えていないために理性や分別を無くしていること、理性が低下して正しい判断ができないこと」の意味で用いる時には、盲目の人に一定の配慮が求められるでしょう。
「盲目」を使った言葉と意味を解釈
「盲目」を使った言葉を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「恋は盲目」【こいはもうもく】
- 「盲目的」【もうもくてき】
- 「盲目飛行」【もうもくひこう】
「恋は盲目」【こいはもうもく】
「恋は盲目」という言葉の意味は、人は情熱的な恋愛をすると他のこと(他の人)が目に入らなくなり、好きな人の良い部分ばかりを考えて行動するようになるということです。
「恋は盲目」という言葉には、「その相手との恋愛以外のことが目に入らないという意味」と「熱狂的に惚れ込んでいる相手の悪い部分(欠点・短所)がまったく目に入らないという意味」があります。
「盲目的」【もうもくてき】
「盲目的」という言葉の意味は、「まるで目が見えていないかのように、理性・分別を欠いた言動をすること」や「見当をつけずに適当に(いい加減に)行動すること」になります。
人は盲目的に行動すると、猪突猛進の単純な行動になったり思慮のない浅はかな行動になったりして失敗をしやすいのです。
「盲目飛行」【もうもくひこう】
「盲目飛行(もうもくひこう)」という言葉の意味は、飛行機(航空機)を運転する時に、何らかの非常事態・気象条件・訓練・夜間運行などの事情(理由)によって、空中・前方を目視せずに計器類だけをたよりに運行・操縦することを意味しています。
パイロット(操縦者)の視覚情報に頼らず計器類に頼って運行することから、「盲目飛行」は「計器飛行」とも呼ばれます。
「盲目」という言葉について徹底的に解説しましたが、盲目には「視覚障害・視力喪失の病気などによって目が見えないこと」や「理性・分別をなくして適切な判断ができないこと」などの意味があります。
盲目の類語・言い換え・似た言葉としては「失明・目が見えない」「のめり込む・思い込む」「盲滅法(めくらめっぽう)・闇雲(やみくも)」などがあります。
「盲目」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。