「三々五々」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「三々五々」の意味や類語を紹介します。
さらに「三々五々」の使い方や、「三々五々」を使った例文を紹介します。
目次
- 「三々五々」の意味とは?
- 「三々五々」の類語や言い換え・似た言葉
- 「三々五々」の言葉の使い方
- 「三々五々」を使った例文
- 「三々五々」の間違った使い方
「三々五々」の意味とは?
「三々五々」という言葉を知っているでしょうか。
数字ばかり並んだ、珍しい言葉だと感じている人もいるでしょう。
この数字ばかりでできた言葉には、きちんとした意味があります。
社会人生活が長い人なら、何度も耳にした事がある言葉だと思います。
一方で学生のみなさんなど、若い世代の人は「三々五々」の読み方や意味を知らないと思います。
そこで社会人になってから困らないように、「三々五々」の読み方と意味を紹介します。
- 「三々五々」の読み方
- 「三々五々」の意味
- 「ちらほら」「あちこち」という意味
「三々五々」の読み方
「三々五々」は「さんさんごご」と読みます。
「三々」は「さんさん」、「五々」は「ごご」と読みます。
使われている漢字は簡単ですが、読み方に迷うかもしれません。
これを機会に「三々五々」は「さんさんごご」と読む事を覚えておきましょう。
「三々五々」の意味
「三々五々」には、どのような意味があるでしょうか。
「三々五々」とは、「人が三人や五人くらいで連れ立って歩く」という意味があります。
具体的に言えば「三人組、五人組で歩く」という意味です。
放課後の小学生たちは、三人組や五人組になって帰宅の途につきます。
このようなシーンは、まさに「三々五々」と言えるでしょう。
飲み会の帰りなどに、「三々五々帰宅する」という言葉が飛び交いますが、これは各々の、小グループで移動する、帰宅するようにという意味があります。
「ちらほら」「あちこち」という意味
「三々五々」には、「ちらほら」という意味もあります。
「田舎町に、家が『三々五々』見える」と言う場合は、家がちらほら見えるという意味になります。
「三々五々」の類語や言い換え・似た言葉
次に「三々五々」の類語や、言い換えられるような似た意味の言葉を紹介します。
「三々五々」は、どのような言葉と言い換えられるのかを知り、文章表現を豊かにしましょう。
- 「ちらほら」【ちらほら】
- 「ぽつぽつ」【ぽつぽつ】
- 「歯の抜けたよう」【はのぬけたよう】
「ちらほら」【ちらほら】
「ちらほら」という言葉があります。
「ちらほら」には、「あちらこちらにある」という意味があると同時に、その数がとても少ないという意味があります。
例えば、「朝の散歩道には、人が『ちらほら』しかいない」と言う場合は、散歩道に人がいるが、その数がとても少ないという意味になります。
また「商品の発売日なのに、お客さんが『ちらほら』しかいない」と言う場合は、お客さんの数がとても少ないという意味になります。
このように少ない人数を表現する言葉として、「三々五々」と「ちらほら」には共通点があります。
「ぽつぽつ」【ぽつぽつ】
「ぽつぽつ」という言葉も、少人数、少ない数を表現する言葉のひとつです。
「ぽつぽつ」には、転々と存在している様子という意味があります。
「人影が『ぽつぽつ』見える」と言う文章は、人影が少なく、さらに点在している様子を表現しています。
「歯の抜けたよう」【はのぬけたよう】
「歯の抜けたよう」という言葉は、「三々五々」に負けないくらいユニークな言葉だと思います。
「歯の抜けたよう」には、まばらで揃わないという意味があります。
「インフルエンザが流行して、教室が『歯の抜けたよう』になっている」と言う場合は、欠席者が多く、生徒がまばらで揃わないという様子を表現しています。
「三々五々」の言葉の使い方
「三々五々」という言葉は、どのような場面で、どのように使えばいいか、分からないという人もいるでしょう。
「三々五々」という言葉をいちばん使うシーンが、飲み会の場面かもしれません。
例えば一次会が終わり、二次会の会場に移動する時に、「幹事から二次会のお店の地図をもらって、『三々五々』に移動してください」という声が届きます。
これは「少人数でそれぞれ移動してください」「各自で移動してください」という意味があります。
一斉に移動するのではなく、二次会の会場で再集結するというメッセージになります。
このように「三々五々」は、少人数でそれぞれ行動する場面で使う事が多いでしょう。
飲み会に限らず、少人数でそれぞれ行動するような場面があったら、「三々五々」という言葉を使ってみましょう。
「三々五々」を使った例文
続いて「三々五々」を使った例文を紹介します。
様々な場面における、「三々五々」を使った例文を見ながら、「三々五々」という言葉の使い方を具体的に見て行きましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける、「三々五々」を使った例文を紹介します。
「今日の飲み会は、本当に楽しかったですね。しかし、無事に家に帰るまでが飲み会です。『三々五々』各自安全を確かめながら帰宅してください」、「出張先には『三々五々』移動しよう。そして夜のパーティ会場で集合だ」などです。
「三々五々」と言えば飲み会というくらい、ビジネスシーンにおける「三々五々」は、飲み会の合言葉のような存在です。
会社員になり、飲み会で幹事をする機会があったなら、「三々五々」という言葉を大声で叫んでみましょう。
例文2
日常的な場面における、「三々五々」を使った例文を紹介します。
「婚活パーティからの帰り道、『三々五々』好きなメンバーと話しながら楽しい時間を過ごした」、「修学旅行で京都に行った。二日目は『三々五々』で、少人数のグループでの見学になった」などです。
「三々五々」のグループは好きなメンバーと一緒なら楽しいですが、そうでない場合は緊張したり、つまらないかもしれません。
また修学旅行で片想いの女性と「三々五々」移動する事ができたら、最高の思い出になりそうです。
「三々五々」の間違った使い方
最後に「三々五々」を間違って使ってしまう人たちの例を紹介します。
すでに「三々五々」を使った例文を見るなどして、しっかりと意味を把握していると思いますが、初歩的なミスをしたまま「三々五々」という言葉を使っている人もいます。
そこで、「三々五々」をどのように間違えて使っているか、その例を紹介して行きます。
- 「一斉に帰る」
- 「三人組と五人組に分かれる」
- 「朝三時、朝五時まで飲む」
「一斉に帰る」
「三々五々」は少人数でそれぞれ行動する様子という意味があります。
しかし全く逆の意味で覚えてしまう人がいます。
結果的に遠足から、生徒全員で変えるべき場面で、「三々五々帰ります」などと言ってしまいます。
もちろん、生徒達はばらばらに帰ってしまう事は言うまでもありません。
「三人組と五人組に分かれる」
「三々五々」には、人が三人、あるいは五人くらいで連れ立って歩くという意味があります。
それを厳格に守り、「三人組と五人組に分かれる」という意味で、「三々五々」を使う人がいます。
完全に間違っているわけではありませんが、一次会の会場から二次会の会場に移動する時は、四人組でも問題はないはずです。
三人組と五人組でなければダメだと、思い込まないようにしましょう。
「朝三時、朝五時まで飲む」
「三々五々」を「三時と五時」と勘違いし、「今日の飲み会は『三々五々』まで盛り上がりましょう」などと、間違った使い方をする人もいるかもしれません。
「朝三時、あるいは五時まで飲み明かしましょう」というメッセージになります。
しかし言われた側としては、「少人数に分かれて盛り上がった方がいいのかな」という疑問を持ってしまうでしょう。
「三々五々」という言葉の意味と使い方を見てきました。
飲み会の移動の際に、機会があったらぜひ「三々五々」という言葉を使ってみましょう。
またいつでも「三々五々」グループを組めるようなメンバーを確保しておくと、孤独感を味わう事無く楽しい時間を過ごせるでしょう。