「見識を深める」の意味・読み方・類語【使い方や例文】

「見識を深める」の意味とは?

「見識を深める」という言葉は、「経験や知識に基づいて本質をとらえることのできる優れた判断力を身につけること」や「体験や知識をベースにして、物事の本質を見通すだけの洞察力を培うこと」を意味しています。

「見識を深める」ことができれば、ある物事・問題に対して「自分の確かな考え・意見」をしっかりと述べることができるようになります。

「見識を深める」という言葉は、「経験・体験・知識・教養・学問」などによって、ある物事・問題のことをもっと詳しく知ることを意味しています。

ある物事・問題・分野について詳しく知ったり経験したりすることによって、「問題の本質を把握することができる判断力・直観力・洞察力」を身に付けることができるのです。

• 「見識を深める」の読み方

「見識を深める」の読み方

「見識を深める」の読み方は、「けんしきをふかめる」になります。

「見識を深める」の類語や言い換え・似た言葉

「見識を深める」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「見識を深める」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。

• 「理解を深める」【りかいをふかめる】
• 「精通」【せいつう】
• 「熟知」【じゅくち】

「理解を深める」【りかいをふかめる】

「見識を深める」の類語・言い換えとして、「理解を深める」があります。

「見識を深める」という言葉の意味は、「知識と経験の積み重ねによって、本質を理解するような判断力を身に付けること」です。

「見識」の中心にあるのは、「物事の正しくて深い理解」なのです。

そのことから、「見識を深める」という言葉は、「理解を深める」という言葉で言い換えることができます。

「精通」【せいつう】

「見識を深める」の類語・似た言葉として、「精通する(せいつうする)・通暁する(つうぎょうする)」があります。

「精通する」という言葉の意味は、「ある物事について詳しく知っていること、よく通じていること」になります。

「通暁する」という言葉の意味は、「ある物事・分野についてとても詳しく知っていること」になります。

ある物事について詳しく知るの意味がある「見識を深める」に似た言葉として、「精通する・通暁する」を上げることができます。

「熟知」【じゅくち】

「見識を深める」の類語・言い換えとして、「熟知する(じゅくちする)・熟練する(じゅくれんする)」があります。

「熟知する」という言葉は、「細かいところまで詳しく知っていること」を意味しています。

「熟練する」という言葉は、「ある物事に慣れていて、手際よく上手にこなせること」を意味しています。

「見識を深める」には「経験・知識によってある物事について詳しく知ること、精通すること」の意味があるので、「見識を深める」の類語として「熟知する・熟練する」を指摘することができます。

「見識を深める」の言葉の使い方

「見識を深める」の言葉の使い方は、実際にある物事を経験(体験)したり特定の分野を学んだりして、ある物事(特定分野)の理解を深めた時に使うというものです。

「経験・体験・知識・教養・学問」などによって、ある物事・分野に精通して本質的な判断力や洞察力を鍛えた時(鍛えようとしている時)に、「見識を深める」という言葉を使うことができます。

あるいは、知識や経験、学問を積み重ねることによって、ある物事や分野について「確かな意見・考え・主張」を述べることができる(述べられるようになりたい)という場合に、「見識を深める」という言葉を使用することができます。

例えば、「見識を深めることで、専門的な主張ができるようになる」といった文章で使うことができます。

「見識を深める」を使った例文や短文(解釈)

「見識を深める」を使った例文・短文を紹介して、その意味を解釈していきます。

• 「見識を深める」の例文1
• 「見識を深める」の例文2
• 「見識を深める」の例文3

「見識を深める」の例文1

「専門分野を生かしたビジネスマンとして成功したいのであれば、見識を深めることが何より大切です」

この例文における「見識を深める」という言葉は、専門性のあるビジネスマンとして成功するための条件として、「専門分野の知識・教養・応用・経験を積み重ねること」を意味しています。

専門分野における能力を高めるためには、常に見識を深め続ける必要があります。

「見識を深める」の例文2

「見識を深めることができなければ、いくら地位やお金を手に入れても、その主張に説得力がない」

この例文における「見識を深める」の意味は、「自分の意見・主張に説得力を持たせるための知識・経験の深み」という意味になります。

地位やお金があれば社会生活・経済活動では有利になりますが、地位・お金で見識を深めることはできないのです。

「見識を深める」の例文3

「リアルな経験と生きた学問の積み重ねによって、人は見識を深めて正しい判断ができるようになるのです」

この例文における「見識を深める」の意味は、「物事の本質を洞察できるような正しい判断力を身に付けること」を意味しています。

優れた判断力につながる見識を深めるためには、「現実に根ざした経験+今に応用できる学問」の積み重ねが必要になります。

「見識を深める」の英語

「見識を深める」の英語は、“gain(get,have,garner) insights”、“get(have) a better grasp of〜”、“broaden one's horizon”などになります。

「〜に対する見識を深める」の英語として、“enrich one's view of〜”や“give a deep view into〜”などもあります。

“I enriched my view of life sciences. ”(私は生命科学に対する見識を深めた。)

“Sha has gotten a better grasp of contemporary IT business. ”(彼女は現代のITビジネスに対する見識を深めていた。)

“knowledgeable person,enlightened person(見識ある人)”

「見識を深める」を分解して解釈

「見識を深める」という言葉を「見識」と「深める」に分解して、その意味を分かりやすく解釈していきます。

• 「見識」
• 「深める」

「見識」

「見識」とは、「物事の本質を見通して正しく理解する判断力・洞察力」や「ある物事に対する優れた意見・確かな主張」のことです。

「知識・経験」で「見識」を高めたり深めたりすることによって、問題状況をより効率的かつ効果的に解決できるようになっていきます。

「深める」

「深める」とは、「深さを深めること・程度を大きくすること」を意味しています。

「見識を深める」という言葉にすることで、「物事を正しく理解したり優れた意見を述べたりすることができる判断力・洞察力を高める」という意味になります。

「見識」を使った言葉と意味を解釈

「見識」を使った言葉とその意味を解釈していきます。

• 「見識が高い」
• 「見識を備えた人物」
• 「見識家」【けんしきか】

「見識が高い」

「見識が高い」という言葉は、「ある物事に対する知識・経験が多くて、その本質を見通すだけの判断力(洞察力)があること」を意味しています。

「見識が高い」とは、ある物事や分野についての知識・経験が多いこと、しっかりした正しい主張ができることを意味しています。

「見識を備えた人物」

「見識を備えた人物」という言葉は、「特定分野に対する専門的な知識・豊かな経験を備えている人物」を意味しています。

「見識を備えた人物」とは、「専門家・職業人・知識人として十分な知識と経験を備え、確かな判断ができる人物」を指しているのです。

「見識家」【けんしきか】

「見識家(けんしきか)」という言葉は、「高い見識を備えた人物・優れた専門家や知識人」のことを意味しています。

「見識家」というのは、特定の物事・分野(ジャンル)に精通していて高度な判断能力を持つ専門家・知識人のことを指しているのです。

「見識」と「識見」の違い

「見識」と「識見(しきけん・しっけん)」という言葉は、いずれも「物事の本質を正しく理解する判断力」や「ある物事に対する優れた意見・主張」を意味しています。

国語辞典でも「見識と識見は同じ意味」と記されているため、「見識」と「識見」には違いがないということになります。