「窺える」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「窺える」とは、「様子・状態などを推察することができる」や「様子・特徴などを感じ取ることができる」「性質・状態などがしばしば見られる・目に付く」ということです。
「窺える」の「意味・類語・言い換え・使い方・例文と解釈・英語・窺えるを使った言葉・窺うと伺うの違い」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「窺える」の意味とは?
- 「窺える」の類語や言い換え・似た言葉
- 「窺える」の言葉の使い方
- 「窺える」を使った例文や短文(解釈)
- 「窺える」の英語
- 「窺える」を使った言葉と意味を解釈
- 「窺う」と「伺う」の使い分けのポイント
「窺える」の意味とは?
「窺える」という言葉の意味は、「様子・状態などを推察することができる」や「様子・特徴などを感じ取ることができる」「性質・状態などがしばしば見られる・目に付く」になります。
「窺える」は、「窺う」という言葉が「可能」の意味を持ったものであり、「部分から全体を推量することができる」や「それとなく様子・状況を察することができる」といった意味合いを持っています。
「窺える」には「あるものの様子・特徴などを感じ取ることができる」といったニュアンスもあり、「黙っている彼の怒りの感情が窺える」といった文章で用いることができます。
また「窺える」の意味として、「頻繁に見ることができる」や「何度も目に付く」といったシンプルな意味もあります。
- 「窺える」の読み方
「窺える」の読み方
「窺える」の読み方は、「うかがえる」になります。
「窺える」の類語や言い換え・似た言葉
「窺える」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「窺える」の類語・言い換え・似た言葉について、分かりやすく解説していきます。
- 「推察」【すいさつ】
- 「察する」【さっする】
- 「しばしば見られる」【しばしばみられる】
「推察」【すいさつ】
「窺える」の類語・言い換えとして、「推察できる・推量できる」があります。
「推察(すいさつ)」とは、「他人の心理や事情を思いやること・察して推し量ること」です。
「推量(すいりょう)」の意味は、「まだ実現していない物事の状態・程度や他人の心理などをおしはかること」になります。
「窺える」という言葉には、「目に見えない様子・状態などを推察することができる、おしはかることができる」という意味合いがあります。
そのことから、「窺える」の類語として「推察できる・推量できる」を指摘することができるのです。
「察する」【さっする】
「窺える」の類語・似た言葉として、「感じ取れる・察することができる」があります。
「窺える」という言葉には、「相手の感情・気分をそれとなく感じることができる」や「相手の気持ち・場の状況を察することができる」という意味合いがあります。
そのことから、「窺える」に似た言葉として、「感じ取れる・察することができる」を上げることができるのです。
「しばしば見られる」【しばしばみられる】
「窺える」の類語・言い換えとして、「散見される・しばしば見られる」があります。
「窺える」という言葉には、「我が校の生徒に非行の兆候が窺える」というように、「しばしば見られる・時折見られる」といった意味合いもあります。
「窺える」には「ある人物や物事の特徴・問題などが時折見られる」といったニュアンスがあることから、「窺える」という言葉は「散見される・しばしば見られる」という言葉に言い換えることができるのです。
「散見」とは、「ちらほらと目に付くこと」を意味しています。
「窺える」の言葉の使い方
「窺える」の言葉の使い方は、「はっきりとは目に見えない様子・状態などを推察することができる時」や「それとなく相手の様子・感情などを感じ取ることができる時」に使うというものです。
「この小説からは明治時代の文学の流行が窺える」や「彼女の涙から悔しい気持ちが窺える」といった使い方をすることができます。
「窺える」の言葉の使い方として、「特定の性質・状態などがしばしば見られる時」や「ある物事がちらほらと目に付く時」に使うという使い方もあります。
「窺える」という言葉が持つ「散見される」という意味では、「豊かな自然が残っているこの山林では、絶滅危惧種に指定されている珍しい生物の姿が窺える」といった文章で使えます。
「窺える」を使った例文や短文(解釈)
「窺える」を使った例文・短文を紹介して、その意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「窺える」の例文1
- 「窺える」の例文2
- 「窺える」の例文3
「窺える」の例文1
「同じ環境で育てられた兄弟の二人の性格特徴や考え方には、類似性が窺える」
この例文における「窺える」の意味は、二人の兄弟の性格特徴・考え方が似ていることが推察(推量)できるという意味になっています。
二人の兄弟の行動・発言・生活態度などを観察・比較することによって、二人の性格特徴の類似性を合理的に推察することができるのです。
「窺える」の例文2
「沈黙した彼の険しい表情からは、今直面している事態が抜き差しならないものであることが窺える」
この例文における「窺える」の意味は、彼の甘えや緩みのない険しい表情から、「抜き差しならない事態・差し迫った危機的状況」を察することができるという意味になっています。
人間の顔の表情から、様々な感情や状況を窺うこと(推量すること)ができるのです。
「窺える」の例文3
「一面の銀世界に囲まれた静かな冬の湖に、美しい白鳥たちの姿が窺える」
この例文における「窺える」の意味は、冬の湖で美しい白鳥たちの姿が散見される(ちらほら見える)という意味になっています。
「窺える」という言葉には、単純に「特定のものが散見される・時折見える」という意味合いがあるのです。
「窺える」の英語
「窺える」を意味する英語は非常に多く、“suggest”(示唆する・暗示する)、“imply”(ほのめかす・暗示する)、“be considered”(〜と考えられる)、“be known”(〜が知られている)、“be inferred”(推察される)、“There is a look of 〜”、“It shows〜”などになります。
“This old picture suggests that she was a beautiful woman. ”(この古い写真から、彼女が美人であったことが窺える。)
“There is a look of fatigue on his face. ”(彼の顔には疲労の色が窺える。)
“It shows how fun the festival was. ”(その祭りの楽しさが窺える。)
「窺える」を使った言葉と意味を解釈
「窺える」を使った言葉とその意味を分かりやすく解釈していきます。
- 「気持ちが窺える」
- 「歴史が窺える」
- 「姿が窺える」
「気持ちが窺える」
「気持ちが窺える」という言葉の意味は、「ある人の気持ち(心理・感情)を察することができる」や「ある人の気持ちを共感的・推測的に感じることができる」という意味になります。
相手の顔色・表情や雰囲気から、気持ちを察することができる時に、「気持ちが窺える」という言葉を使います。
「歴史が窺える」
「歴史が窺える」という言葉の意味は、「様々な情報・体験・伝聞などから過去の歴史について推察(推量)することができる」という意味になります。
過去の歴史にまつわる史料・文献を渉猟したり、伝統行事を体験したりすることによって、過去の歴史を想像して推察することができるのです。
「姿が窺える」
「姿が窺える」という言葉の意味は、「ある人物・動物などの姿を散見できること、しばしば見かけること」を意味しています。
「窺える」という言葉には「推察できる・推量できる・察することができる・感じ取ることができる」以外にも、単純に「物事・人物が目に付く」や「しばしば目にする・散見される」といった意味合いがあるのです。
「窺う」と「伺う」の使い分けのポイント
「窺う」と「伺う」の使い分けのポイントは、「窺う」は「ひそかに覗いて見る時・ひそかに探って調べる時」「部分から全体をおしはかる時」「チャンスが訪れるのを待つ時」などに使うが、「伺う」は「実際に誰かの元を訪問する時」「実際に誰かに質問する時」などに使うということです。
「伺う」という言葉は、「聞く・問う・尋ねる・訪問する」の謙譲語として理解することができます。
例えば、「建物の様子を窺う」「相手の顔色を窺う」「逆転のチャンスを窺う」という場合には「窺う」を使いますが、「当日の予定を伺う」「ご意見をお伺いする」「相手の自宅に伺う」という場合には「伺う」を使います。
「窺える」という言葉について徹底的に解説しましたが、窺えるには「様子・状態などを推察することができる」や「様子・特徴などを感じ取ることができる」「性質・状態などがしばしば見られる・目に付く」などの意味があります。
「窺える」の類語・言い換え・似た言葉としては、「推察できる・推量できる」「感じ取れる・察することができる」「散見される・しばしば見られる」などがあります。
「窺える」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。