「堪忍袋の緒が切れる」の意味・読み方・類語【使い方や例文】
「堪忍袋の緒が切れる」の意味や類語を紹介します。
さらに「堪忍袋の緒が切れる」の使い方や、例文を紹介して行きます。
目次
- 「堪忍袋の緒が切れる」の意味とは?
- 「堪忍袋の緒が切れる」の類語や言い換え・似た言葉
- 「堪忍袋の緒が切れる」の言葉の使い方
- 「堪忍袋の緒が切れる」を使った例文(解釈)
- 「堪忍袋の緒が切れる」の理由
「堪忍袋の緒が切れる」の意味とは?
「堪忍袋の緒が切れる」という言葉を聞いた事があるでしょうか。
例えばお母さんや、学校の先生に「堪忍袋の緒が切れる」という言葉を掛けられた事があるかもしれません。
その時、お母さんや先生は、とても怒っていたのではないでしょうか。
若い世代の人の中には、「堪忍袋の緒が切れる」という言葉を耳にした事すらない人もいるかもしれません。
最近は「堪忍袋の緒が切れる」という言葉を使う人が少なくなっているかもしれません。
しかしビジネスシーンでは、「堪忍袋の緒が切れる」という言葉は生きています。
社会人になって戸惑わないためにも、「堪忍袋の緒が切れる」の読み方や意味を知っておきましょう。
- 「堪忍袋の緒が切れる」の読み方
- 「堪忍袋の緒が切れる」の意味
「堪忍袋の緒が切れる」の読み方
「堪忍袋の緒が切れる」は「かんにんぶくろのおがきれる」と読みます。
「堪忍袋」は「かんにんぶくろ」、「緒が切れる」は「おがきれる」と読みます。
読み間違いがないように、しっかりと覚えておきましょう。
「堪忍袋の緒が切れる」の意味
「堪忍袋」とは何だろう?という素朴な疑問が浮かぶかもしれません。
「堪忍」とは「我慢」という意味があります。
「堪忍袋」とは、「我慢できる心の広さを、袋に例えたもの」の事です。
「緒が切れる」の「緒」は、袋のしばる紐だと思ってください。
すると「堪忍袋の緒が切れる」には、「我慢できる許容範囲を超えるくらい、頭にきた」という意味があります。
堪忍袋をしばる紐が切れてしまうくらい、怒ったという事になります。
「堪忍袋の緒が切れる」の類語や言い換え・似た言葉
「堪忍袋の緒が切れる」の類語や、言い換えられる似た意味の言葉を見て行きましょう。
「堪忍袋の緒が切れる」と似た意味を持つ言葉には、どのようなものがあるでしょうか。
- 「仏の顔も三度まで」【ほとけのかおもさんどまで】
- 「兎も七日なぶれば噛み付く」【うさぎもななにちなぶればかみつく】
「仏の顔も三度まで」【ほとけのかおもさんどまで】
「堪忍袋の緒が切れる」と、とても似た言葉に、「仏の顔も三度まで」という言葉があります。
「仏の顔も三度まで」には、仏様のように穏やかで優しい人でも、三回同じ過ちを繰り返せば、怒りだすという意味があります。
例えばとても優しい彼女がいて、浮気をしても優しく接してくれていたとします。
しかし三度目の浮気をした途端に、阿修羅のような形相になり、怒りまくる可能性があります。
優しい親も、三回忘れ物をしたら怒るかもしれませんし、温厚な取引先も、三度ミスをしたら、取引相手から外されてしまうかもしれません。
また優しい人や温厚な人ほど、怒った時に怖いという事もありますので、「仏の顔も三度まで」という言葉を忘れずに行動しましょう。
「兎も七日なぶれば噛み付く」【うさぎもななにちなぶればかみつく】
「兎も七日なぶれば噛み付く」という言葉があります。
おだやかで、やさしいイメージのウサギですが、一週間続けて、ウサギを嫌がらせるような事をしたら怒り出すという意味があります。
実際に、ネコにちょっかいをかけすぎて噛まれたり引っかかれたりした経験がある人や、犬に噛まれてしまった経験がある人もいるでしょう。
ウサギや犬猫だけでなく、優しい人や年下の温厚な人にちょっかいをかけて、ついにキレられてしまうという事があるはずです。
調子に乗りやすい人は、「兎も七日なぶれば噛み付く」という言葉を肝に銘じておきましょう。
「堪忍袋の緒が切れる」の言葉の使い方
「堪忍袋の緒が切れる」という言葉を、どのような場面でどのように使えばいいでしょうか。
「堪忍袋の緒が切れる」には、「我慢できる許容範囲を超えるくらい、頭にきた」という意味があります。
そのため、許せないくらい頭にきた時に、この言葉を使ってみましょう。
例えば遅刻を繰り返す部下を見た上司が、「堪忍袋の緒が切れた」ため、激しく叱責する事があります。
何度かの遅刻には冷静に対処する、広い心を持っていた上司も、限界に達して怒ってしまったというわけです。
また「次に同じ事をしたら、堪忍袋の緒が切れるぞ」と、ミスを繰り返す人に警告を与える事も可能です。
ミスをしても怒られないと思っている人に、「我慢にも限界があるぞ」と脅しを掛ける事ができます。
「堪忍袋の緒が切れる」を使った例文(解釈)
「堪忍袋の緒が切れる」を使った例文を見て行きましょう。
様々な場面における、「堪忍袋の緒が切れる」という言葉を使った例文を見る事で、より意味が理解しやすくなり、使い方が鮮明になるかもしれません。
- 例文1
- 例文2
例文1
ビジネスシーンにおける、「堪忍袋の緒が切れる」を使った例文を紹介します。
「A君が一週間連続で遅刻したそうだ。温厚な課長も『堪忍袋の緒が切れる』で、A君に激怒したらしい。課長があんなに怒るのは初めてだって、同じ部署の人が言っていた」、「調子に乗って単独プレーを繰り返しているが、覚悟はあるんだろうな。もしミスをしたら、俺の『堪忍袋の緒が切れる』事を忘れるな」、「部長の『堪忍袋の緒が切れる』瞬間を見ちゃったよ。鬼が現代によみがえった感じだった」などです。
どんなに人格者でも、繰り返し同じ過ちを繰り返せば、誰だって怒るという事が分かります。
ビジネスシーンで、誰かの「堪忍袋の緒が切れる」ような行為をする事は、できるだけ避けましょう。
例文2
日常生活における「堪忍袋の緒が切れる」を使った例文を紹介します。
「親友だからと甘えていて、三回連続で約束をすっぽかしたら、さすがに『堪忍袋の緒が切れて』音信不通になった」、「結婚してから、何度、妻の『堪忍袋の緒が切れる』瞬間を見ただろう。付き合っている時は、一度も見た事ないのに」などです。
親友や人生のパートナーには、つい甘えてしまいがちです。
そのせいで、決定的な別れを迎え無いように、親しき仲にも礼儀ありで行動しましょう。
「堪忍袋の緒が切れる」の理由
「堪忍袋の緒が切れる」のはなぜでしょうか。
その代表的な理由をいくつか紹介して行きます。
- 「浮気をする」
- 「同じミスをする」
- 「遅刻する」
「浮気をする」
男女の間で、「堪忍袋の緒が切れる」理由の一位が、「浮気をする」という行為でしょう。
結婚相手や彼女や彼氏が浮気をする時ほど、許せない気持ちになる事はないはずです。
広い心を持っている人の堪忍袋の緒ですら、簡単に切ってしまうはずです。
「同じミスをする」
「同じミスをする」という理由も、「浮気をする」くらい強力な怒りの原因になります。
何度説教しても、忘れ物をしたり、絶対に間違えるはずのないような仕事でミスをしたり…一度なら許せても、このような行為を繰り返されると「堪忍袋の緒が切れる」はずです。
話を聞いていない、人をなめている、学習しようという気概がないなどの、様々な理由が浮かび、それがまた人を怒らせる事になります。
「遅刻する」
ビジネスシーンにおける「遅刻」は、学生時代とは大きく異なる意味合いを持ちます。
遅刻をしたらいけないという事は、社会マナーの中でも最初に学ぶ事ですので、遅刻をするという行為は、「社会マナーを身につけていない」という証拠になるからです。
優しかったはずの取引先の相手が、遅刻した日から、口をきいてくれなくなる事もあり得ない事ではないでしょう。
「堪忍袋の緒が切れる」という言葉の意味や使い方を見てきました。
温厚な人、優しい人ほど、怒ると怖いものです。
できるだけ誰かの「堪忍袋の緒が切れる」ほど、何度もミスをしたり、悪い事をしないように気を付けましょう。