「裾野を広げる」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
日本人は、よく母国語である日本語を上手に使いこなしていると思うことがあります。
それは日本語にはことわざや四字熟語のように比喩的な表現で、物事を例えることができるからです。
その中で「裾野を広げる」という言葉を使う場面が、時折あるのではないかと思いますが、日常会話ではあまり使うような機会が多くなく、決して使用頻度は高いとは言えません。
しかし、ビジネスシーンでは、結構頻繁に使われている言葉です。
普段、この「裾野を広げる」を使っていない人は、この言葉について意味や使い方を理解して、ビジネスで活かしてもらいたいと思います。
目次
- 「裾野を広げる」の意味とは?
- 「裾野を広げる」の類語や言い換え・似た言葉
- 「裾野を広げる」の言葉の使い方
- 「裾野を広げる」を使った例文
- 「裾野を広げる」の英語
- 「裾野を広げる」の反対語
- 裾野を広げる事がビジネスで重要な理由
- 「裾野を」を使った言葉と意味を解釈
「裾野を広げる」の意味とは?
「裾野を広げる」には、「ある活動や共同体などに参加する、新たな人口または若い人口を増やすこと」を意味している言葉なのですが、この意味から解釈が拡大して、「市場の裾野を広げる」などのように使われる場合、新たな顧客層を増やしていくというマーケット領域を広げるという意味を持つことになります。
「裾野」とは、「山麓(さんろく)の広く緩やかな傾斜地」や「上部を支える基礎となるもの」を意味している語句です。
また、「広げる」という言葉には「人数を増やす」や「新しい知識を得る」という意味合いもあり、グラフで表している人口分布図が山の形に見えるケースでは、「裾野」という山に関連する言葉を使った「裾野を広げる」という言葉が生まれてきたとも思えます。
- 「裾野を広げる」の読み方
「裾野を広げる」の読み方
「裾野を広げる」の読み方は、「すそのをひろげる」となります。
「裾野を広げる」の類語や言い換え・似た言葉
では、「裾野を広げる」に似ている言葉を探してみると、次のような表現で言い換えることができるでしょう。
- 「広範な知識を得る」
- 「人数を増やす」
「広範な知識を得る」
新しい分野の学問を学ぶことで、今まで持っていなかった知識を習得して視野が広がっきます。
そのようなことから、「裾野を広げる」という言葉を「広範な知識を得る」という意味で使われることがよくあります。
そのようなことから、類義語としては、「広範な知識を得る」が当てはまると思うのです。
仕事を円滑に進めていくためには、新たなビジネススキルを常に学んだり、新しい資格を取得する時にも、この表現が使われることがあります。
「人数を増やす」
「人数を増やす」ことが類義語として紹介されることで、疑問に感じる方も要るかもしれませんが、「裾野を広げる」には、「山が大きくなっていく」ということも意味しています。
そのために、裾野が広がることで、山の周囲が次第に広がっていく解釈が成り立ちます。
この意味が発展していき「裾野を広げる」が、「ある活動」や「コミュニティ」を大きくしていく「人数を増やす」という意味につながっていったのです。
人数が増えることで、「活動」や「コミュニティ」の規模が拡大していき組織として成長することができます。
「裾野を広げる」の言葉の使い方
「裾野を広げる」を使うには、山など自然の情景を素直に表現する時にも使われますが、ビジネスで何かしらの規模が大きく成っていくケースで使用することも多いです。
「裾野を広げる」を使った例文
では、どのような場面で、「裾野を広げる」を使うことができるのかを、例文で参考にしてください。
- 「裾野を広げる」の例文1
- 「裾野を広げる」の例文2
- 「裾野を広げる」の例文3
「裾野を広げる」の例文1
「このパソコンは、高性能で価格が高いのですが、シンプルなデザインと高い耐久性でユーザー層の裾野を広げることができます」
「裾野を広げる」という言葉をビジネスシーンで使う場面としては、よく出てくるパターンではないでしょうか?
企業では常に新たな商品をリリースすることで、ユーザー層を拡大していこうと考えます。
したがって、「裾野を広げる」ために色々な施策やキャンペーンを実施することもありますね。
「裾野を広げる」の例文2
「ファンの裾野を広げた功績が認められて、栄誉賞を受賞することになったA選手です」
前項のユーザー層を増やすという観点と同じで、このようなケースでも当てはまります。
スポーツや特定の芸能分野で新しいファンを広げることで、賞を受けることがありますので、ここでも「裾野を広げる」がいい形で使われています。
「裾野を広げる」の例文3
「新格闘技の競技人口の裾野を広げるために、体験会が開かれた」
スポーツにおいて競技人口が増えることで、その業界も活性化していきますので、色々な手段を講じて、ファン層を増やすだけでなく、プレイヤー人口も拡大することも、重要な施策と言えます。
「裾野を広げる」の英語
「裾野を広げる」を英語で言うなら、“Expand a range;Expand the range”となります。
「裾野を広げる」の反対語
では、「裾野を広げる」の反対の意味を持つ対義語としては、どのような言葉が考えられるでしょうか?
「範囲を縮小する」という表現があります。
ここでいう「範囲」とは、「ファン層」や「商品ニーズのマーケット層」などもありますし、「エリア」と直接的な意味から、「規模を縮小する」という理解もできるでしょう。
ビジネス戦略では、常に積極的に拡大することもありますが、意図的に縮小しなければならないこともあります。
何れ撤退することを想定しての判断になるでしょう。
裾野を広げる事がビジネスで重要な理由
前でも説明いたしましたが、企業は常に事業規模を拡大したり、新なビジネス分野を切り開きながら経営を安定・拡大していく必要があります。
そのために、顧客の「裾野を広げる」ことは、とても重要になっていくのです。
「裾野を」を使った言葉と意味を解釈
では、「裾野を」使った言葉を見ていくことにします。
- 「伝統文化の裾野を広げる」
- 「ファンの裾野を広げる」
- 「ビジネスの裾野を広げる」
「伝統文化の裾野を広げる」
「裾野を広げる」という言葉が使われるケースにおいては、「伝統文化を広める」や「伝統文化を新しく学ぶ」という観点から用いられることがあります。
「ファンの裾野を広げる」
スポーツ界や芸能界などの特定の分野、テーマでも、「裾野を広げる」という言葉がよく使われますが、今での古参のファン維持だけでなく、新しいファンを獲得するために、色々なキャンペーンやイベントを打っていくことで、ファン人口を拡大していくような意味で使用されることになります。
「A球団はシーズンオフに、サイン会や握手会など積極的にファンと選手の交流を増やしていくことで、ファンの裾野を広げることができた」
このような使い方を聞いたりすることが、よくあると思います。
「ビジネスの裾野を広げる」
何度かでてきたようにビジネスの「裾野を広げる」取り組みが多くの企業で展開されています。
ビジネスという分野で「裾野を広げる」という言葉を使用するケースでは、「人数を増やす」という意味で使われることが多い一方で、ビジネススキルやITスキルのレベルアップという意味で「裾野を広げる」という言葉を使用することもあります。
「新規ユーザーの裾野を広げるために、インターネット広告でアンケートを実施する」
「お客様の裾野を広げるために、他業種の会社とコラボする体制を作っていくことも重要な戦略だ」
「ビジネスマンとしての裾野を広げるために、国家資格取得を目指している」
このようにビジネスの場面で活用例が多いことも特徴的でしょう。
ビジネスマンとして社会でバリバリと活躍されている方は、「裾野を広げる」必要性、重要性を十分に理解していることと思います。
常に積極展開を継続していくことで、市場ならびに顧客を拡大する「裾野を広げる」活動こそが、事業の明日につながっていくことは言うまでもありません。