「割れ鍋に綴じ蓋」の意味とは?使い方や例文を紹介!
「割れ鍋に綴じ蓋」の読み方や意味を紹介します。
さらに「割れ鍋に綴じ蓋」の使い方や例文を紹介して行きます。

目次
- 「割れ鍋に綴じ蓋」の意味とは?
- 「割れ鍋に綴じ蓋」の言葉の使い方
- 「割れ鍋に綴じ蓋」を使った例文
- 「割れ鍋に綴じ蓋」に似ていることわざ
- 「割れ鍋に綴じ蓋」は失礼?使うときの注意点
「割れ鍋に綴じ蓋」の意味とは?

「割れ鍋に綴じ蓋」という言葉を聞いた事があるでしょうか。
ある程度の年齢を重ねている方は、この言葉の意味を知っているかもしれません。
一方で、まだ若い世代の人は、「割れ鍋に綴じ蓋」という言葉を耳にした事がないかもしれません。
とはいえ、「割れ鍋と綴じ蓋」は、含蓄がある面白味が強い言葉ですので、意味を知ると使いたくなるかもしれません。
そんな魅力的な言葉、「割れ鍋と綴じ蓋」の読み方と意味を紹介して行きます。
- 「割れ鍋に綴じ蓋」の読み方
- 「割れ鍋」と「綴じ蓋」の意味
- 「割れ鍋に綴じ蓋」の意味
「割れ鍋に綴じ蓋」の読み方
「割れ鍋に綴じ蓋」は「われなべにとじぶた」と読みます。
「割れ鍋」は「われなべ」と読み、「綴じ蓋」は「とじぶた」と読みます。
特に「綴じ蓋」は難しい漢字が使われていますので、読むのが難しいかもしれません。
これを機会に読めるようにしておきましょう。
「割れ鍋」と「綴じ蓋」の意味
「割れ鍋に綴じ蓋」の「割れ鍋」と「綴じ蓋」には、それぞれどのような意味があるのでしょうか。
「割れ鍋」は文字通り「割れてしまっている鍋」または「壊れてしまっている鍋」という意味があります。
また「綴じ蓋」には、「壊れた箇所を修復した鍋」という意味があります。
「割れ鍋に綴じ蓋」の意味
「割れ鍋に綴じ蓋」には、「壊れている鍋には、修理をした蓋くらいがちょうどいい、つり合いが取れる」という意味になります。
確かに新品の鍋に、修理した蓋や、ボロボロの鍋に、金箔が貼られた立派な蓋では、見た目がおかしいですし、つり合いが取れないかもしれません。
また「割れ鍋に綴じ蓋」は、夫婦に向けて使われる言葉です。
壊れた鍋にも、ちょうどいい修理した蓋があるように、「どのような人にも、その人に似合う結婚相手がいる」という意味があります。
「割れ鍋に綴じ蓋」の言葉の使い方

「割れ鍋に綴じ蓋」はどのような場面で使うべきでしょうか。
「割れ鍋に綴じ蓋」という言葉の基本的な使い方を見て行きましょう。
- ネガティブな言葉ではありません
- 自分たちの結婚を謙遜気味に表現する言葉
ネガティブな言葉ではありません
まず「割れ鍋に綴じ蓋」という言葉は、それほどネガティブな意味では使われないという事があります。
例えばバツイチの男性とバツイチの女性が結婚すると決まった時に、「あいつら『割れ鍋に綴じ蓋』だな。
ケケケケ」という感じでは使わないという事です。
バツイチの男性の母親が、「『割れ鍋に綴じ蓋』と言うけれど、ぴったりの相手がいてよかったわ」という感じで「割れ鍋に綴じ蓋」という言葉を使う事はあります。
自分たちの結婚を謙遜気味に表現する言葉
またバツイチの男性が、自分たちの結婚について話す時、「『割れ鍋に綴じ蓋』っていうけど、本当にそんな感じの二人です」と謙遜気味に話す事もあります。
基本的にほとんどの人は、完璧な容姿や略歴を持っているわけではありません。
過去に周囲の人に迷惑を掛けるような大きなミスをした事がある「割れ鍋」だったり、転職を繰り返した経験がある「綴じ蓋」だったりする可能性が高いでしょう。
そんな自分たちの事をユーモラスに語る時に、「割れ鍋と綴じ蓋」という言葉を使います。
「割れ鍋に綴じ蓋」を使った例文

続いて「割れ鍋に綴じ蓋」を使った例文を見て行きましょう。
「僕の兄貴は、俺に似て不細工だけど性格はいい。そんな兄貴に『割れ鍋に綴じ蓋』という感じのお嫁さんがきてくれた。俺は本当に嬉しい」、「こんなにたくさんの人たちが、私達の結婚パーティに来て下さり、本当に感謝しています。『割れ鍋に綴じ蓋』を絵に描いたようなふたりですが、幸せになりたいと思います」などです。
「割れ鍋に綴じ蓋」と自分たちの事を言える人は、心が穏やかで逆に余裕のある魅力的な人たちかもしれません。
これから結婚をする人は、「割れ鍋に綴じ蓋」という言葉を使ってみてはいかがでしょうか。
「割れ鍋に綴じ蓋」に似ていることわざ

「割れ鍋に綴じ蓋」ということわざのように、少しユーモラスで、恋愛関連のことわざを紹介します。
知っていると使いたくなるようなことわざと出会えるかもしれません。
- 「蓼食う虫も好き好き」【たでくうむしもすきすき】
- 「愛、屋烏に及ぶ」【あい、やがらすにおよぶ】
- 「あばたもえくぼ」【あばたもえくぼ】
「蓼食う虫も好き好き」【たでくうむしもすきすき】
「蓼食う虫も好き好き」ということわざも、恋愛関係のことわざのひとつです。
「蓼」は「たで」と読み、「ヤナギタデ」という種類の植物の事を指します。
ヤナギタデは苦味がありますが、その苦味が好きで食べにくる虫もいます。
この事から、「好みは様々だ」という意味のことわざとして「蓼食う虫も好き好き」という言葉が生まれました。
例えばドSな女性がいて、ほとんどの人がこの女性を敬遠するとしても、ドS好きな女性が大好きな男性が必ず現れます。
太っている女性は男性にあまりモテない印象がありますが、太っている女性でないとだめだという男性もいます。
このように「蓼食う虫も好き好き」という言葉を知っておくと、どんなタイプの男性や女性でも、ぴったりの相手がみつかりそうだと勇気が湧いてきそうです。
「愛、屋烏に及ぶ」【あい、やがらすにおよぶ】
「愛、屋烏に及ぶ」ということわざがあります。
「屋烏」とは屋根にとまっているカラスと言う意味です。
愛の力の強さを表現したことわざで、好きな人が住んでいる家の屋根にカラスがとまっていると、そのカラスすら好きになってしまうという意味があります。
確かに誰かを好きになると、好きな人の趣味を自分も始めたくなったり、その人の兄弟や家族が好きになったりする事があります。
愛の力の偉大さをうかがい知る事ができる、素敵なことわざと言えるでしょう。
「あばたもえくぼ」【あばたもえくぼ】
「あばたもえくぼ」ということわざも、恋愛に関することわざです。
「あばた」は顔のできもののようなもので、本来は醜いとされるものです。
しかし好きになってしまった人のあばたなら、贔屓目で可愛く見える、えくぼのように見えるという意味があります。
好きな気持ちが、相手の欠点を長所に変えてしまうという意味があります。
実際に恋愛中には、彼氏や彼女のすべてが魅力的に見えるものです。
しかし愛が冷めてしまうと、欠点は欠点にしか見えなくなってしまいます。
恋愛中に起きる錯覚を表現したことわざは、「恋は盲目」「惚れた欲目」など様々ありますので、昔の人たちも、恋愛中に様々な錯覚をして、冷めてから後悔したりしたのかもしれません。
「割れ鍋に綴じ蓋」は失礼?使うときの注意点

「割れ鍋に綴じ蓋」という言葉は、基本的に自分を「割れ鍋」や「綴じ蓋」に例えるのが普通です。
なので、結婚するふたりを目の前にして、「あなたたちは、『割れ鍋に綴じ蓋』だ」というのは失礼にあたります。
あくまで謙遜の意味で「割れ鍋に綴じ蓋」と言っているのであり、他の人にそう言われるのは心外でしょう。
「お似合いだな」と思ったら、「割れ鍋に綴じ蓋」という言葉を使わずに、「とてもお似合いなカップルですね」と祝福するようにしましょう。
「割れ鍋に綴じ蓋」という言葉を使うのは、結婚する当人同士か、両親くらいまでだと覚えておきましょう。
「割れ鍋に綴じ蓋」という言葉の意味や使い方の意味を見てきました。
味わいの深い、一度使ってみたい言葉ではないでしょうか。
現在の日本は晩婚化が進んでいますので、ピカピカの鍋と、ピカピカの蓋が結婚するというケースも少なくなっています。
誰もが「割れ鍋に綴じ蓋」状態で、結婚するかもしれません。
「割れ鍋に綴じ蓋」でもいいじゃないか、という気持ちで、ぜひ自分たちの事を「割れ鍋に綴じ蓋」と言ってみましょう。