「正気の沙汰」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「正気の沙汰」の意味や使い方、「正気の沙汰」を使った例文などを紹介します。
目次
- 「正気の沙汰」の意味とは?
- 「正気」と「沙汰」の意味
- 「正気の沙汰」の言葉の使い方
- 「正気の沙汰」を使った例文
- 「正気の沙汰ではない」の類語や言い換え・似た言葉
「正気の沙汰」の意味とは?
「正気の沙汰」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
ドラマや小説などを見ていると、「正気の沙汰」という言葉が登場するかもしれません。
どこかおどろおどろしい感じがするこの言葉は、「正気の沙汰ではない」と否定形で使われる事が多い言葉です。
このように少し気になる、胸がざわざわする言葉のひとつ、「正気の沙汰」の読み方や意味を紹介して行きます。
- 「正気の沙汰」の読み方
- 「正気の沙汰」の意味
「正気の沙汰」の読み方
「正気の沙汰」は「しょうきのさた」と読みます。
「正気」は「しょうき」、「沙汰」は「さた」と読みます。
「正気」を「せいき」と読み間違ってしまったり、「沙汰」が読めないという事が無いようにしましょう。
まずは「正気の沙汰」を「しょうきのさた」と読む事を覚えておきましょう。
「正気の沙汰」の意味
「正気の沙汰」には「正常な状態での判断」、「まともな状態での判断」などの意味があります。
ただし、「正気の沙汰」という言葉は、「ではない」をつけて、「正気の沙汰でない」という言い回しで使われる事がほとんどです。
この場合、「まともな判断ではない」「まともな状態で決定したとは思えない」などという意味になります。
例えば、親のすねをかじって生きてきた箱入り娘が、いきなりアフリカなどの辺境の地に住む人の家に嫁ぐとしたら、親とすれば「正気の沙汰」とは思えないのではないでしょうか。
恋に溺れてしまって正常な判断ができていない、又は精神状態が変になったと思っても仕方がないでしょう。
このように「正気の沙汰」は、「正常な状態での判断」、「まともな状態での判断」という意味がありますが、ほとんどの場合「正気の沙汰ではない」と否定形で使われると覚えておきましょう。
「正気」と「沙汰」の意味
「正気の沙汰」は、「正気」と「沙汰」という二つの言葉からできています。
そこで、それぞれの言葉の意味を見て行きましょう。
「正気」には、「確かな精神状態」という意味があります。
「正気を取り戻す」という言い回しがありますが、「確かな精神状態に戻る」という意味があります。
逆に「正気を失う」という場合は、「精神状態がおかしくなる」という意味になります。
続いて「沙汰」という言葉の意味を見て行きましょう。
「沙汰」には、「仕業や所業」という意味と、「世間の非難を浴びるような行動」という意味もあります。
新聞の社会面などに登場する「刃傷沙汰(にんじょうざた)」は、「仕業や所業」というよりも、世間の非難を浴びるような行動という意味で使われています。
「正気の沙汰」の言葉の使い方
続いて「正気の沙汰」の言葉の使い方を見て行きましょう。
「正気」には「精神状態が確かな様子」という意味があり、「沙汰」には、「仕業や所業」「世間の非難を浴びるような行動」という意味がありました。
また「正気の沙汰」は「正気の沙汰ではない」という風に、「正気の沙汰」を打ち消すような文章として使われる事が多いでしょう。
そのため「正気の沙汰」という言葉を使う時は、ネガティブに感じられるような行動を見た時やしてしまった時に使うようにします。
それも「正気の沙汰ではない」という風に、否定形で使うようにすると良いでしょう。
例えば朝寝坊して慌てて出勤し、ズボンを忘れて会社に行った時などに、「正気の沙汰でない」と表現すると良いでしょう。
「正気の沙汰」を使った例文
次に「正気の沙汰」を使った例文を紹介します。
いくつかの例文を見る事で、どのような場面でどのように、「正気の沙汰」という言葉を使えばいいのかが見えてくるかもしれません。
- 「正気の沙汰」の例文1
- 「正気の沙汰」の例文2
- 「正気の沙汰」の例文3
「正気の沙汰」の例文1
新聞の社会面などで目にする、「正気の沙汰」を使った例文を紹介します。
「大地震で被害に遭っている人が住んでいた家に空き巣に入るなんて、『正気の沙汰』とは思えない」、「こんな滅茶苦茶な法案を通過させるなんて、政治家たちは『正気の沙汰』とは思えない」などです。
ひどい事件を目にすると、ほとんどの場合「正気の沙汰」とは思えません。
また政治家も「正気の沙汰」とは思えないような言動が多いと感じるかもしれません。
「正気の沙汰」の例文2
ビジネスシーンにおける「正気の沙汰」を使った例文を紹介します。
「あの会社と取引をするなんて、『正気の沙汰』とは思えないよ」、「若い女性社員をしばらく雇用しないなんて、この会社の人事は『正気の沙汰』とは思えない」、「こんな提案をするなんて、『正気の沙汰』とは思えない。もう一度、アイデアを一から見直して見ろ」などです。
会社の決定も、時には「正気の沙汰」とは思えない事があります。
会社という生き物は、すでに人間の感覚とは違うのかもしれません。
「正気の沙汰」の例文3
恋愛場面における「正気の沙汰」を使った例文を紹介します。
恋愛中は「正気の沙汰」とは思えない行動を取ってしまいがちですので、注意しましょう。
「お前ら、さっきまでデートしていたのに、もう別れたなんて、『正気の沙汰』じゃないよ」、「電車の中でキスをしているカップルがいる。どう考えても『正気の沙汰』じゃない」、「あんなに綺麗で魅力的な女性が、お前なんかと付き合うなんて『正気の沙汰』ではない。本当に信じられない」などです。
恋愛に夢中すぎると、何かと破天荒な行動を取ってしまったり、おかしな判断をしてしまいがちですので注意が必要です。
「正気の沙汰ではない」の類語や言い換え・似た言葉
「正気の沙汰」の定型句、「正気の沙汰ではない」の類語や言い換えられる言葉を紹介します。
「正気の沙汰」では意味が通じない時に、どのような言葉に言い換えればいいか知っておきましょう。
- 「頭がいかれている」【あたまがいかれている】
- 「クレイジー」【くれいじー】
- 「病気だな」【びょうきだな】
「頭がいかれている」【あたまがいかれている】
「お前、頭がいかれているのか」という言葉を、ドラマや小説などで目にすることがあります。
「頭がいかれている」には、「正気の沙汰ではない」と同じように、「まともな判断ではない」、「正常な状態ではない」という意味があります。
またこの言葉を使う時は、本当に「頭がいかれている」と思っている時もありますが、そうでない時の方が多いでしょう。
例えば普通なら絶対にミスをしないような場面で、簡単なミスをした時に、「頭がいかれているみたいだぞ」という意味で、「頭がいかれているのか」と言う事があります。
「クレイジー」【くれいじー】
「クレイジー」は日常的に良く使う、カタカナ語のひとつです。
「クレイジー」には先ほどの、「頭がいかれている」という意味もありますし、そのまま「狂っているように見える」という意味もあります。
また突飛な行動を見た時に軽い感じで「お前、クレイジーだな」とツッコミを入れる事もあります。
例えば定食屋さんで、カツカレーを食べた後に、かつ丼を追加して食べている友達がいたとしたら、「クレイジーだな」というツッコミが入るでしょう。
このように、「クレイジー」は「本当に狂っているように見える」というシリアスな場合、または突飛な行動を見た時のツッコミとしても使える便利な言葉です。
「病気だな」【びょうきだな】
「正気の沙汰ではない」と似た意味の言葉に、「病気だな」という言葉があります。
例えば24時間以上眠らずにスマホゲームをしている人がいたら、家族は「病気だな」というツッコミを入れるかもしれません。
「病気だな」という言葉を使う時も、本当に精神的な疾患を抱えていると思って言うのではなく、「病んでいる人みたいな行動に見えるぞ」という意味で使う事が多いでしょう。
逆に本当に病気だと思ったら、何も言わないか、病院に連れていくからです。
「正気の沙汰」の意味や使い方を見てきました。
「正気の沙汰」は「正気の沙汰ではない」と否定形で使う事がほとんどです。
誰かの異常な行動を見た時、自分が突飛な行動をしてしまった時に、「正気の沙汰ではない」という言葉を使ってみましょう。