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「些か」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!

「些か」とは、「わずかばかり・ほんの少し」「仮りそめであること」などを示す言葉です。

「些か」「意味・類語・言い換え・使い方・例文・英語・反対語・特徴・言葉」などについて、詳しく説明していきます。

些か

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「些か」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!>


目次

  • 「些か」の意味とは?
  • 「些か」の類語や言い換え・似た言葉
  • 「些か」の言葉の使い方
  • 「些か」を使った例文
  • 「些か」の英語
  • 「些か」の対義語
  • 「些か」と「聊か」の違い
  • 「些か」を使った言葉と意味を解釈


「些か」の意味とは?

「些か」の意味とは?

「些か」という言葉の意味は、「数量・程度が普通よりも少ない状態や様子」のことを意味しています。

「些か」「ほんの少しであること・わずかしかないこと」を意味していて、数量や程度が普通(平均)よりもかなり少ないことを示唆しているのです。

「些か」という言葉には、「思っていたよりも幾分(いくぶん)、程度が大きい傾向がある」といった意味のニュアンスがあります。

「今夜は些か、晩ご飯を食べ過ぎた」という時には、「自分が思っていたよりも晩ご飯の食べる量が多すぎた」というニュアンスが含まれているのです。

  • 「些か」の古典的な意味・打消しの意味
  • 「些か」の読み方

「些か」の古典的な意味・打消しの意味

「些か」には、古典的な語用・意味として「仮りそめであること・ついちょっと(気が向いて・魔が差して)」という意味合いもあります。

例えば、「些かに気になる相手の家を訪ねてしまった」というのは、「気が向いてついちょっと相手の家を訪ねてしまったこと」を示しています。

「些かに・些かも」という形で、それに続く打消しの言葉と呼応している場合には、「少しも〜ない・ちっとも〜ない」という意味になります。

「些かに知る者もない」「全く知っている人もいない」「些かも痛痒(つうよう)に感じない」「ちっとも痛くも痒くもない」を意味しています。

「些か」の読み方

「些か」の読み方は、「いささか」になります。



「些か」の類語や言い換え・似た言葉

「些か」の類語や言い換え・似た言葉

「些か」の類語や言い換え・似た言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?「些か」の類語・言い換え・似た言葉について分かりやすく解説していきます。

  • 「少し」【すこし】
  • 「少々」【しょうしょう】
  • 「稍」【やや】

「少し」【すこし】

「些か」の類語・言い換えとして、「わずか・少し」があります。

「わずか・少し」というのは、そのまま物の数量が普通よりも少ないこと、現象の程度が普通よりも弱いことを意味しています。

「些か」も普通よりも数や程度が少ないことを意味する言葉なので、「些か」の類語として「わずか・少し」を上げることができます。

「少々」【しょうしょう】

「些か」の類語・似た言葉として、「少々」があります。

「少々」とは「少なめであること」を意味していて、「多少」とは「数量が多いか少ないかの程度」を意味しています。

「多少」「数量が多いこと」を意味することもあるので、厳密には「些か」とは異なるニュアンスもありますが、「数量の程度」を意味する言葉です。

「些か」に似た言葉として、「少々」を上げることができます。

「稍」【やや】

「些か」の類語・言い換えとして、「稍(やや)・ちょっと」があります。

「稍(やや)」は、「いくらかその傾向を帯びていること・(分量が)少しばかり」「しばらくの間」「状況が少しずつ進展していくさま」を意味しています。

「ちょっと」は、「数量・程度が少ないこと」を意味しています。

それらの意味から、「些か」という言葉は「稍(やや)・ちょっと」という言葉に言い換えることができるのです。

「些か」の言葉の使い方

「些か」の言葉の使い方

「些か」の言葉の使い方は、「数量が普通よりも少ない状態」「程度が普通よりも弱い様子・わずかであること」に対して使用することができます。

「些かの貯金ならある」という時には、「貯金の金額は多くはないが少しの貯金はある」という意味になります。

「些か台風の被害が大きい」は、「自分が思っていたよりも少しばかり台風の被害が大きいこと」を意味しています。

「些か」という言葉は、「些かに・些かも」という形で否定・打ち消しの意味で使うこともできます。

「些かも迷うことなし」という時には、「全く迷うことがないこと」を意味しているのです。



「些か」を使った例文

「些か」を使った例文

「些か」を使った例文には、どのようなものがあるのでしょうか?「些か」を使った例文について紹介していきます。

  • 「些か」の例文1
  • 「些か」の例文2
  • 「些か」の例文3

「些か」の例文1

経営方針・役員人事を策定する今夜の重要なミーティングでは、我が社の二大派閥の激しい勢力争い・人事争いが表面化してしまったため、私は些か疲れてしまったようです。

「些か」の例文2

あなたが選挙に立候補する覚悟を固めたというのであれば、些かなりとも私にできる限りの協力をさせて頂きたいと考えております。

「些か」の例文3

今回のトラブルを契機にして、私はあなたと訣別することを決めたが、その最終的な意思決定に関して、私は些かも後悔や迷うところはない。

「些か」の英語

「些か」の英語

「些か」には、「少しだけ・わずかな」という意味があるので、その意味を直接的に英訳すると“a liitle(a little of〜)”“a bit(a bit of〜)”“a few(a few of〜)”などになります。

「些か」には「ついちょっと・仮りそめに」といった古典的な用法・意味もあるので、英語で少しかしこまった堅い表現をしたいのであれば、“slightly”(わずかな)、“somewhat”(幾分の・多少の)といった英単語で表現することもできます。

フォーマルなスピーチをしたり文章を書いたりする時には、“slightly”“somewhat”を使ってみると良いでしょう。

「些か」の対義語

「些か」の対義語

「些か」の対義語として、「甚だ(はなはだ)」「非常に・とても」「随分」「大層」「大変」などを上げることができます。

これらの言葉はすべて、数量・程度が普通よりも少ないことを意味する「些か(いささか)」と反対の意味を持っているのです。

「甚だ(はなはだ)」「非常に・とても」「随分」「大層」「大変」という言葉は、「普通の程度や数量をはるかに超えている状態・様子」のことを意味していて、基本的に良い意味にも悪い意味にも使えます。

しかし、「甚だ」「大層」に限っては、「甚だ遺憾である・大層な言い分だな」といったネガティブな意味合いの言葉が続きやすいので、使う時には注意が必要になります。

「些か」と「聊か」の違い

「些か」と「聊か」の違い

「些か」「聊か」という言葉は漢字は異なりますが、基本的に「少しだけ・ちょっと・わずかな」という同じ意味を持っています。

現代の語用・意味では、「些か」「聊か」の間には特別に指摘できるような意味・ニュアンス・使い方の違いはありません。

「聊か」という漢字には、「少しの・わずかな」以外にも「耳鳴り・楽しむ・頼る」の意味がありますが、「いささか(聊か)」と使う場合には「些か」と同じ意味になるのです。

「聊」の漢字を使用した有名な言葉に「無聊(ぶりょう)・無聊をかこつ」があり、「気が晴れず退屈なこと+心が楽しまないこと」を意味しているので覚えておくと良いでしょう。

「些か」を使った言葉と意味を解釈

「些か」を使った言葉と意味を解釈

「些か」を使った言葉とその意味を分かりやすく解釈していきます。

  • 「些か不安」
  • 「些か疑問」

「些か不安」

「些か不安」というのは、これからやるべき活動・仕事などに対して、「少しだけ不安があること」「完全な自信までは持てないこと」を意味しています。

「些か不安」という時には、自分の能力や仕事、行動に対して全く自信がないわけではなく、「少しだけ不安があること+ちょっとだけ自信がない部分があって不安を完全には拭い去れないこと」を示しているのです。

「些か疑問」

「些か疑問」というのは、自分のやるべき仕事や相手が説明してくれた内容などに対して、「少しだけ疑しい部分があること」「わずかながらも質問しておきたい不明な点があること」を意味しています。

「些か疑問」という時には、自分のやるべき仕事・活動について大体のことは分かっているのですが、少しだけはっきりと分からない部分があったりするのです。

あるいは、相手がしてくれた説明(話の内容)に対して、完全には納得できずに「わずかな疑問点+質問しておきたい点」がまだ残っていることを示しています。

icon まとめ

「些か」という言葉について徹底的に解説しましたが、些かには「わずかばかり・ほんの少しなどの数量・程度の少なさ」「仮りそめであること・ついちょっと」などの意味があります。

「些か」の類語・言い換え・似た言葉としては「わずか・少し」「少々」「稍(やや)・ちょっと」などがあります。

「些か」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。