「尻切れトンボ」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「尻切れトンボ」の意味や類語を紹介します。
さらに「尻切れトンボ」という言葉の使い方や例文を紹介して行きます。
目次
- 「尻切れトンボ」の意味とは?
- 「尻切れトンボ」の類語や言い換え・似た言葉
- 「尻切れトンボ」の言葉の使い方
- 「尻切れトンボ」を使った例文
- 「尻切れトンボ」は死語?
「尻切れトンボ」の意味とは?
「尻切れトンボ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
40代以上の方なら、「尻切れトンボ」という言葉を普通に耳にした事があると思います。
ただ若い世代の人たちは、「尻切れトンボ」という言葉を使わないかもしれません。
知っている人も、知らない人も「尻切れトンボ」とは、不思議な言葉だと感じるのではないでしょうか。
「尻が切れたトンボ?」「そもそもトンボって尻があるの?」など、様々な疑問が湧いてきそうです。
そんな「尻切れトンボ」の意味や語源を紹介します。
- 「尻切れトンボ」の意味
- 「尻切れトンボ」のトンボとは?
「尻切れトンボ」の意味
「尻切れトンボ」は「しりきれとんぼ」と読みます。
「尻切れトンボ」にはどのような意味があるかというと、「中途半端に終わってしまい、最後まで続かない様子」という意味があります。
また「尻切れ」は「尻切れトンボ」以外にも、単独で使える言葉です。
「尻切れ」には「後半の部分が切れているもの」という意味があります。
中高年の方は、漫画雑誌の連載が途中で終わってしまった時などに、「この漫画、尻切れトンボだったね」などと言った経験があるのではないでしょうか。
「尻切れトンボ」のトンボとは?
さて気になるのが「尻切れトンボ」の「トンボ」です。
「トンボ」と言えば、秋に空を飛ぶ赤とんぼなど、昆虫のトンボが思い浮かぶと思います。
しかし実は「尻切れトンボ」の「トンボ」は、草履だといわれています。
かかとの部分がない短い草履の事を「トンボ草履」と読んでいて、そこから「尻切れトンボ」という言葉が生まれたという説があるからです。
つまり「尻切れトンボ」は「尻切れ草履」という事になります。
少し不思議な語源ですが、「尻切れトンボ」には「中途半端に終わってしまい最後まで続かない」という意味があり、「トンボ」は「草履」だという事を覚えておきましょう。
「尻切れトンボ」の類語や言い換え・似た言葉
次に、「尻切れトンボ」の類語や、似た意味の言葉を紹介して行きます。
「尻切れトンボ」以外の言葉にしたい時に、似た意味の言葉を知っておくと便利でしょう。
- 「中断」【ちゅうだん】
- 「途絶」【とぜつ】
- 「中途半端」【ちゅうとはんぱ】
- 「未完成」【みかんせい】
「中断」【ちゅうだん】
「中断」という言葉は、比較的良く耳にする言葉です。
例えばテニスの試合が屋外で行われている時に、雨が降ってきたら試合は「中断」されます。
「中断」には、途中で切れる事、途中で断ち切る事という意味があります。
それまで白熱していた試合が、ぶつりと切れてしまう感じが、「中断」という言葉の意味を良く表しているのではないでしょうか。
会議などの話し合いも、緊急のニュースが入ってきたり、大事な仕事が入ったら「中断」する事があります。
そのまま「尻切れトンボ」になる事もあるでしょう。
「途絶」【とぜつ】
「断絶」には、「続いていたものが絶える事」という意味があります。
例えば王朝がある時に、世継ぎが生まれずに、王族の血を引くものがいなくなってしまった場合、「王の血脈が断絶する」などという表現をされます。
また天災などで道路に大きな亀裂が入って通行できなくなってしまった場合、「生活道路が断絶してしまった」などという表現をされます。
「尻切れトンボ」と「断絶」はとても似た意味がありますので、言い換え可能な言葉のひとつと言えるでしょう。
「中途半端」【ちゅうとはんぱ】
「中途半端」という言葉は、日常的に良く使う言葉だと思います。
途中で半端に終わってしまうという意味があり、物事を完結させる事ができていない状況です。
ビジネスシーンでも、最後まで仕事をやり遂げられない場合、「お前の仕事は中途半端だ」と言われてしまいます。
趣味をたくさん持ち、習い事をたくさんする人もいますが、どの趣味も習い事も夢中になれない人は、「中途半端」に終わらせてしまいそうです。
「未完成」【みかんせい】
「未完成」も尻切れトンボとよく似た言葉です。
「未完成」には「完成せずに終わる」、「完成させられていない状態」という意味があります。
「尻切れトンボ」になっているものも、「未完成」と呼べるような状態のものが多いでしょう。
「尻切れトンボ」の言葉の使い方
「尻切れトンボ」という言葉は、最後まで続かないで、中途半端に終わってしまうという意味があります。
そのような何かをみつけた時に、「尻切れトンボ」という言葉を使ってみましょう。
まず「もっと続く予定だった」ものがあり、その予定よりも早く終わってしまった物事、さらには「完成形」が見えていたのに、完成せずに終わってしまった物事を探してみましょう。
例えば「ダイエット」は「尻切れトンボ」に終わりやすいかもしれません。
「もっとダイエットを続ける予定だったのに」「目標体重まで全然体重が落ちていないのに」ダイエットが終わってしまった場合は、まさに「尻切れトンボ」な状況と言えるでしょう。
「尻切れトンボ」を使った例文
「尻切れトンボ」を使った例文を紹介します。
「尻切れトンボ」という言葉をどのように使えばいいのかが、「尻切れトンボ」を使った例文を見る事で理解しやすくなるかもしれません。
- 「尻切れトンボ」の例文1
- 「尻切れトンボ」の例文2
「尻切れトンボ」の例文1
日常生活における、「尻切れトンボ」を使った例文を紹介します。
「楽しみにしていた連載漫画が、作者の体調不良で『尻切れトンボ』で終わってしまった」、「おもしろい映画だったのに、ラストが『尻切れトンボ』だったせいで、満足度が一気に下がってしまった」、「バイトを続けたいと思っていたが、海外留学をするために辞める事にした。バイト先の店長に、『尻切れトンボ』になってしまって、申し訳ないと感じた」などです。
もっと続くはずだったものが、突然終わってしまうと、驚きますし、ガッカリしてしまいます。
「尻切れトンボ」の例文2
ビジネスシーンにおける、「尻切れトンボ」を使った例文を紹介します。
「新卒で入社した会社を、こんなにすぐ辞める事になるなんて思わなかった。『尻切れトンボ』になってしまい、少し恥ずかしい」、「長年継続していたプロジェクトが、会社の都合で中止になった。こんな『尻切れトンボ』な終わり方で残念だ」、「会議中に地震が起こり、みんなが一斉に非難した。その後、会議が再開される事はなく、『尻切れトンボ』に終わった」などです。
ずっと続けたい仕事がありますが、会社の都合や一身上の都合などで、途中で終わってしまう事があります。
思えば人生は「尻切れトンボ」の連続なのかもしれません。
「尻切れトンボ」は死語?
「尻切れトンボ」という言葉を知らない人が増えているようです。
また「尻切れトンボ」は、死語だという人もいます。
実際に「尻切れトンボ」は死語かといえば、一概にそうとは言えないでしょう。
「尻切れトンボ」は一過性に流行し、その後、消えてしまう若者言葉とは違い、辞書にも掲載されている定着した言葉です。
また若者言葉として生まれた言葉も、辞書に載るほど定着した場合は、死語とは呼ばれません。
さらに辞書に掲載されている言葉で、頻繁に使われている言葉は、それほど多くないかもしれませんが、それらの言葉が死語と呼ばれる事もないです。
「尻切れトンボ」という言葉が、死語かどうか議論になるのは、「尻切れトンボ」という言葉がユニークだからかもしれません。
「尻切れトンボ」の意味や使い方を見てきました。
中途半端に終わってしまう物事を「尻切れトンボ」と呼びます。
ダイエットや年初の誓いなど、「尻切れトンボ」になる事は多いので、使う機会が多い言葉といえそうです。