「拘泥」の意味とは?類語、使い方や例文を紹介!
「拘泥」の意味や類語を紹介します。
さらに「拘泥」の使い方や「拘泥」を使った例文を紹介します。
目次
- 「拘泥」の意味とは?
- 「拘泥」の類語や言い換え・似た言葉
- 「拘泥」の言葉の使い方
- 「拘泥」を使った例文
- 「拘泥」してしまう物事の具体例
「拘泥」の意味とは?
みなさんは「拘泥」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
あまり聞いたことがない、一度も聞いたことがないという人もいるでしょう。
一方で、日常的に使用しているなじみがある言葉だと言う人もいると思います。
「拘泥」という言葉は、性格によって相性が良い人、悪い人がいるかもしれません。
そんな好き嫌いがありそうな言葉、「拘泥」の読み方と意味を紹介します。
- 「拘泥」の読み方
- 「拘泥」の意味
「拘泥」の読み方
「拘泥」の読み方は「こうでい」となります。
「拘泥」の「拘」は、「拘る」という言葉からきていて、「泥」は「どろ」からきています。
「拘る」には「とらわれて離れない」という意味があります。
「泥」は「なずむ」と読む事ができ、さらに「なずむ」には「物事が滞る」という意味があります。
「拘泥」の意味
「拘泥」は「とらわれて離れない」という意味がある「拘る」と、「物事が滞る」という意味を含んだ「泥」でできた言葉です。
そのため「拘泥」には、「物事にとらわれてこだわる」という意味があります。
また「とらわれる」には「そこから抜け出せない」という意味があります。
「泥」と「そこから抜け出せない」という言葉が組み合わさると、「底なし沼」のイメージがありますが、「拘泥」にも「底なし沼」のようなイメージが含まれています。
何かを好きになり、いつしかとらわれてしまい、いつの間にか底なし沼にはまったように抜け出せなくなっている…、「拘泥」にはこのような意味があります。
「拘泥」の類語や言い換え・似た言葉
続いて「拘泥」の類語や、言い換えられる似た意味の言葉を見て行きましょう。
どのような言葉が「拘泥」と並べられるような似た意味を持つのかを知ると、「拘泥」の意味がよりクリアになるかもしれません。
- 「執着」【しゅうちゃく】
- 「固執」【こしゅう】
- 「とらわれる」【とらわれる】
「執着」【しゅうちゃく】
「執着」は「深く思い込んで、忘れきれない事」という意味があります。
そして「執着」という言葉が使われる場合、「思い込みを外せばいいのに」「忘れた方がいいのに」という意味が含まれています。
ネガティブな意味で使われやすいという意味でも、「執着」は「拘泥」という言葉と似ている言葉です。
「固執」【こしゅう】
「固執」は、「固く執着する事」という意味があります。
「執着」よりもさらに思い込みが強いため、他の誰かが意見しても耳を貸さない状態です。
「とらわれる」【とらわれる】
「とらわれる」も「拘泥」に良く似た意味を持つ言葉です。
「とらわれる」は「囚われる」という漢字表記になります。
箱の中に人がいるイメージの漢字を見ると、「そこから抜け出せない」という「囚われる」の言葉の意味通りに見えます。
泥沼から抜け出せないイメージがある「拘泥」のように、放置しておくと危険な状態と言えるでしょう。
「拘泥」の言葉の使い方
「拘泥」という言葉はどのような場面で使えばいいでしょうか。
「拘泥」には、「物事にとらわれてこだわる」という意味があります。
さらに「抜け出せない」というネガティブな意味もあります。
基本的に「何かにこだわる事」はポジティブな言葉として使われますが、「拘泥」の「こだわり」は、あまりいい意味では使われません。
「そんなにこだわらなくていいのに…」「もっと視野を広げればいいのに…」と周囲の人が思った時に、「こだわり」は「拘泥」という言葉に変わります。
そこで「拘泥」という言葉を使う時は、「こだわり」がネガティブな意味を帯びてきた時に使うようにしましょう。
またはそのような気質が無い人を「拘泥がない」という言葉を使い、ポジティブな意味で評するようにしましょう。
「拘泥」を使った例文
「拘泥」を使った例文を紹介します。
例文をいくつか見る事で、「拘泥」の意味や使い方がより具体的に見えてくるかもしれません。
- 「拘泥」の例文1
- 「拘泥」の例文2
- 「拘泥」の例文3
「拘泥」の例文1
日常生活における、「拘泥」を使った例文を紹介します。
「友達と一緒に将棋をしたが、彼は勝敗に『拘泥』していて、やり方が汚い。将棋を通じて彼の人間性が見えた気がする」、「健康に良い食事に『拘泥』しすぎている妻は、遊びがない料理ばかり作る。私はカレーライスやナポリタンが食べたいのに」などです。
こだわりが強すぎると、周囲の人から引かれてしまうような行動を取ってしまいがちです。
「拘泥」の例文2
続いてビジネスシーンでの「拘泥」を使った例文を紹介します。
「課長は以前のビジネスモデルに『拘泥』しすぎていると感じる。これでは新しい時代の仕事の仕方にはついていけそうもない」、「一つの取引先に『拘泥』し過ぎてしまい、新しい取引先を切り開く事を怠けてしまった」などです。
仕事に対するこだわりは必要ですが、周囲の人から「拘泥」と呼ばれるようになったら要注意です。
「拘泥」の例文3
さらに恋愛場面での「拘泥」を使った例文を紹介します。
恋愛は最初にひどく好きになるという特徴があるため、好きな気持ちがなくなってもなかなかそこから抜け出せないという、「拘泥」的なシチュエーションが多いでしょう。
「彼女は別れた彼氏に、まだ『拘泥』している。
っといい男性は星の数ほどいるのに」、「彼は彼女に浮気されたのに、今の彼女に『拘泥』していて、別れようとしない。
もっとましな女性はいくらでもいるのに」などです。
すでに好きでもない異性や、たいした人でないと分かった異性といつまでも付き合うのは、「拘泥」と表現する他ない現象かもしれません。
「拘泥」してしまう物事の具体例
最後につい「拘泥」してしまいがちな物事の具体例を紹介します。
人は、どのような物事に「拘泥」してしまうのでしょうか。
みなさんも「拘泥」していると感じるものがあるでしょうか。
- 「元カレや元カノ」
- 「結婚相手」
- 「成功体験」
- 「良く行くお店」
「元カレや元カノ」
「拘泥」という言葉の意味にふさわしい、とらわれてこだわってしまうものといえば「元カレや元カノ」ではないでしょうか。
別れたのに、いつまでも思いを寄せている男性や女性は多いと思います。
また元カレや元カノから誘われると、つい会ってしまい、同じような間違いを繰り返す人もいます。
「結婚相手」
「結婚相手」が浮気性だったり、暴力を振るう人だった場合、または何の魅力もない相手だと見切った場合でも、別れずに結婚生活を続ける人がいます。
離婚するのは大変な労力を伴うと言われていますが、良くない関係を続けてもその先にしあわせはないかもしれません。
「成功体験」
ビジネスシーンでの「拘泥」といえば、「成功体験」への「拘泥」かもしれません。
しかし一度成功した方法も、次代が変われば通用しないケースがあります。
「こだわり」を持つのはいいですが、「拘泥」するのは避けましょう。
「良く行くお店」
「拘泥」しがちな物事のひとつに、「良く行くお店」があります。
例えばランチ時に、ついいつも訪れてしまうお店があります。
その飲食店に心から満足している人は「こだわり」のお店と言えますが、あまり魅力を感じずに何となく繰り返し同じ店に訪れている人は、「拘泥」と言っても良い状態です。
今後は積極的に新しいお店を訪ねて、心が躍るお店のストックを増やしてみてはいかがでしょうか。
「拘泥」という言葉の意味や使い方を見てきました。
もしみなさんに「こだわり」があるという場合、それが「拘泥」になっていないかどうか点検してみる事をおすすめします。
明らかに「拘泥」だと感じた時は、そこから抜け出せるよう、こだわりを捨ててみてはいかがでしょうか。